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ゴーン神話崩壊!カリスマ強制退場で日産はどうなる ”クーデター説”も飛び交う緊急解任会見に突撃
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54720
2018.11.20 大西 康之 JBpress
フラッシュの一斉放射を浴びる西川廣人・日産自動車社長兼CEO
サラリーマンを辞めて3年目、自分で作る和食にはまっている今日この頃、勤め帰りの人々に逆行して、駅前のスーパーマーケットにブリ大根の材料を買いに行く道すがら「ピンッ」とスマホのアラームがなった。
「日産 ゴーン会長を事情聴取 金融商品取引法違反の疑い」
(はあ?)
17時43分の配信である。
カルロス・ゴーンが金商法違反?
言葉が頭に入ってこない。
(有り余る資産を運用するために、タックスヘイブンでも使ってたか)
とりあえず、ブリと大根と生姜を買って家に帰ると、NHKがテレビで「ゴーン会長 事情聴取」とガンガン流している。記者会見は21時以降に横浜市の日産本社であるという。電車では間に合わない。車のキーを掴んで自宅を飛び出した。
ラジオをつけるとFMのJ-WAVEでも「ゴーン 事情聴取」とやっている。
(ゴーンさん、有名だもんなあ)
などと、ぼんやり考えながら首都高速を飛ばす。
日産本社はGHQだった
21時ちょうど、日産本社に到着する。本社ビルの周りはテレビの中継車と記者が乗ってきた黒塗りのハイヤーでぐるりと包囲されている。近くの駐車場に車を停め、本社へ走った。エントランスのエレベーターの前に長蛇の列ができおり、8階の記者会見場への案内が始まったところだった。
プレスでごった返す会見場
最新の情報を集めるべく、会場に入ってパソコンを立ち上げる。Wi-Fiを探すと「GHQ-Guest」というギョッとする名前のフリーWi-Fiがある。「連合国軍最高司令官総司令部」かと思ったら「グローバル・ヘッド・クォーターズ(グローバル本社)」の略だった。顔を上げると時計が3つ。
「Tokyo」「Paris(パリ)」「Nashville(米ナッシュビル)」
さすがGHQだ。
”GHQ”の大会議室の壁に掛けられた時計
ルノー傘下に入った日産にとって、ゴーンは進駐軍最高司令官の「マッカーサー」。そのゴーンが会社の金に手をつけて捕まったというのだから、全く笑えない。ここまでネットで流れていた情報を集約するとこうなる。
ゴーン会長は自らの報酬を過少申告した疑いがあるとして、東京地検特捜部に逮捕された。日産自動車も同11月19日、「カルロス・ゴーンについては、当社の資金を私的に支出するなどの複数の重大な不正行為が認められ、グレッグ・ケリーがそれらに深く関与していることも判明しております」というリリースを流している。地検の勇み足ではなさそうだ。
地検の発表によると、ゴーンは2011年3月期から15年3月期までの報酬が実際には約99億9800万円だったのに、有価証券報告書に約49億8700万円と記載した虚偽記載の疑いがあるという。ゴーンはこの日の夕方、羽田空港に到着し、その場で地検に身柄を拘束されたとみられる。
長年にわたる統治で現れた負の側面
記者会見が始まったのは22時。西川廣人社長が一人で会見場に入ってきた。発生した事案はとんでもないが、押しかけた報道陣を一人で受け止めようという姿勢はなかなか潔い。
会見に臨む西川廣人社長。お共は連れずたった一人で現れた。
「カルロス・ゴーン、(代表取締役の)グレッグ・ケリーの2名につき、内部告発を受けた社内調査の結果、3点の不正行為が確認されました。
@ 報酬金額を有価証券報告書に過小に記載していた
A 目的を偽って私的に会社の投資資金を使っていた
B 目的を偽って経費を不正使用していた
これらの事案について専門家にも意見を求めたところ『十分解任に値する不正行為である』と認定されたため、明後日、木曜日に緊急の取締役会を開き、代表権を剥奪、会長の任を解くつもりです」
「2人はすでに逮捕されていると認識しており、捜査との関係で現時点で私からお話しできることは限られることをご承知おきください」
まあそれはそうだろう。
それにしても、お金なら十分にあったはずのゴーンがなぜ、会社の金に手をつけるような真似をしたのだろう。2017年3月期のゴーンの年俸は7億3000万円。CEOから会長に引いたこともあり前年度より30%以上減っているが、それまでは3年連続で年俸10億円を超えている。
西川社長の話で印象的だったのは次のくだりである。
「長年にわたるゴーン統治の負の部分が出てしまった。極端に特定の個人に依存した経営から抜け出さなくてはならない」
日産自動車を再建するためルノーから颯爽と乗り込んできたのが19年前。古株の役員連中を一掃し、「系列」を解体し、工場も閉鎖した。大ナタを振るう姿はある種、爽快でもあり、一連のリストラは「ゴーン改革」と呼ばれた。
人件費を含む固定費を大幅に引き下げたことで日産の業績は V字回復。ゴーンはアンタッチャブルな「カリスマ」となり、ルノーのCEO、三菱自動車の会長まで兼ねるようになった。まさにオールマイティーである。
両トップに対する訴訟も視野に
当然のように質疑応答での質問は、ゴーンの暴走ぶりに集中した。
Q ゴーンはカリスマだったのか、暴君だったのか?
西川社長 特に(日産にやってきた)初期に他の人間にはできなかったこと、大きな改革を実施したのは事実。その後は功罪両方がある。ゴーンが言い出したことであっても、それを実行したのは社員や取引先であり、19年間に積み上げた財産をすべて否定したくはない。
Q 功罪の罪とは?
西川社長 最近は現場、実務からだんだん離れ、レポートする人間の数も少なくなっていた。少ないインプットで決めてしまう場面があり、業務に弊害が出ていた。(日産から見るとルノーを代表するゴーンは)43%の株主であり、執行権も握っている。ガバナンスの構造上、かなり注意しなくてはならないポジションになっていた。
Q 株主や会社の利益を毀損している。会社としてゴーン、ケリーを訴えるつもりはないか。
西川社長 質問の趣旨はわかります。今はお答えできないが、それくらい重大なことだという認識はある。
記者会見は延々と続き、終了したのは23時30分。私はそのままGHQで、この原稿を書いている。日付はすでに20日に変わっている。原稿を書く記者にも、質問に答える広報部員にも疲労の色が見えるが、戦いは始まったばかりである。
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