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都道府県&市区町村魅力度ランキング2018【完全版】
https://diamond.jp/articles/-/182136
2018.10.15 ダイヤモンド・オンライン編集部
毎年注目の都道府県魅力度ランキング。2018年の結果はいかに?(写真はイメージです) Photo:PIXTA
毎年、順位をめぐって全国各地で様々な論争を巻き起こしている「都道府県魅力度ランキング」。その最新版である「都道府県魅力度ランキング2018」が10月15日、発表された。例年注目を集めるのは、最下位争いの常連である北関東3県の順位だが、今年はどのような結果になったのか。一方で、魅力度トップを争う都道府県に変動はあったのか。
調査を行ったのは、民間調査会社のブランド総合研究所。このランキングは、47都道府県と国内1000の市区町村を対象に、認知度や魅力度、イメージなど全84項目からなる「地域ブランド調査2018」によるもので、今年で実施は13回目。全国の消費者3万24人から有効回答を得た。
1位は10年連続の北海道
茨城は6年連続の最下位に
2018年の都道府県魅力度ランキング1位に選ばれたのは北海道で、なんと10年連続のトップとなった。2位は京都、3位に東京が続き、なんと9位長野県までは昨年と全く同じ順位で変動がなかった。10位には、昨年11位だった長崎県が順位を1つ上げてランクインしている。
一方、最下位争いに目を移すと、茨城県が6年連続最下位という結果になった。同じ北関東の群馬県は42位、栃木県は44位と、ワースト3へのランクインを免れた。変わってワースト2位になったのは昨年に続いて徳島県(46位)、ワースト3位は佐賀県(45位)だった。
市区町村魅力度ランキングは函館1位、
広島・伊勢・名古屋の順位が大幅上昇
また同時に発表されている「市区町村魅力度ランキング2018」も見ていこう。市区町村の魅力度でトップになったのは函館市で、2年ぶりに5度目の首位を奪還した。観光意欲度で1位、産品購入意欲度で2位となり、順位を押し上げた結果に。2位は前年1位の京都市がランクインした。
トップ10までには、1位の函館市だけでなく、3位札幌市、5位小樽市、7位富良野市と、北海道の4都市がランクインし、北海道がいかに魅力的な都市をたくさん擁しているかが見て取れる。
そのほか、今回ベスト10には入らなかったが、市区町村では順位を大きくジャンプアップさせたところが複数あった。例えば、昨年32位の伊勢市は14位に上昇、名古屋市も昨年21位から12位、広島市は34位から23位にアップしている。また、特に上昇させた順位が大きかったのが北海道北見市で、昨年の268位から133位にアップした。
スポーツは魅力度アップに効果大
世界遺産、大河ドラマの効果は薄れる傾向
今回、都道府県のランキングでは大幅に順位を上げたところはなかったが、市区町村に関しては顕著に順位を上げたところが見られた。では、魅力度アップにはどのような要因が寄与しているのか。
同調査を行ったブランド総合研究所の田中章雄社長によると、(1)世界遺産、(2)NHKの大河ドラマや連続テレビ小説(以下、朝ドラ)、(3)スポーツ、(4)国際的なイベントの4つが主な要因になっているという。
スポーツは魅力度アップへの貢献度が特に高い。135位も順位を上げた北見市は、平昌オリンピックで銅メダルを獲得したカーリング女子選手が所属するロコソラーレ北見(LS北見)の本拠地だ。LS北見効果で、認知度は昨年の281位から188位に、情報接触度(消費者が各地域の「評価と期待」を高めるためのイメージを構築するうえで必要となる情報をどれくらい入手しているのかを測る項目)は313位から99位へと大幅上昇している。
12位にランクインした名古屋は今シーズンから、中日ドラゴンズに松坂大輔投手が入団。23位の広島市は広島東洋カープ(以下、カープ)、サンフレッチェ広島、広島ドラゴンフライズ(バスケットボール)といったプロスポーツも盛んな地域。そのなかでも、全国的なカープの人気が魅力度を大きく上昇させているのは間違いない。
「ここ数年で、全国から『昔カープファンだったシニア層』『子どものいる家族連れ』『若い女性』といった新旧のファンが数多くマツダスタジアムで観戦するようになっている」(広島市在住カープファンの女性)といった声もあるように、カープをきっかけに広島が注目され、観光地としても集客力を年々高めている。実際、広島市を訪れた入込観光客数は7年連続で増加しており、2017年には1341.4万人で過去最高を更新した。
さらに広島は、昨年オバマ前大統領が訪れたことからインバウンドでも大きな効果を上げている。外国人観光客数についても6年連続で過去最高を更新しており、2016年の117.6万人から2017年には151.9万人へと大幅に増加した。
海外からの注目によって順位を上げたのは、伊勢市も同じ。伊勢市は2016年に伊勢志摩サミットが行われた場所で、サミット終了後の反動で2017年に順位を下げたがまた復活の兆しを見せている。サミットをきっかけに外国人観光客向けに英語表記を徹底したり、地元の事業者が活性化したりしたことが魅力度アップの下支えになっているようだ。
このようにスポーツや国際イベントが魅力度に与える効果は大きいが、一方で「ここ最近、世界遺産の魅力度アップへの貢献度は年々低下している」と田中社長は語る。一体どういうことなのか。
「この数年で登録される世界遺産の増加が著しくなっており、希少価値が低下していることから、世界遺産自体のブランド価値の低下が止まりません。また最近では広域の遺産を対象とした『遺産群』としての世界遺産登録も増えており、どこがメインの場所なのか、どこを主に訪れるとよいのか、観光客が分かりづらいケースも少なくありません。『長崎・天草の潜伏キリシタン関連遺産』がその典型で、世界文化遺産登録されたにもかかわらず、長崎県の魅力度ランキングが1位しか上昇していないのは、効果が弱まっている証拠と考えられます」(田中社長)
世界遺産と合わせて効果を弱めているのが、大河ドラマと連続ドラマ小説。以前であれば放映後に比較的長期間、観光などで効果を発揮できていたが、「多くの場合、効果があるのは放映をしている1年間や半年だけ。視聴率が良くても必ず観光につながるわけではない」(田中社長)というから、都道府県や市区町村も過剰な期待をするのは非常に危険だ。
また、魅力度アップに効果が薄いドラマほど、「ドラマの舞台に観光資源としての『実体』がなく、どこを訪れればいいのかわからないケースが少なくない」と田中社長は語る。『あまちゃん』の舞台だった岩手県久慈市でいまだに観光地として集客できているのは、北三陸鉄道や海女さんやウニ丼など、わかりやすい観光資源の実体があるのが大きいだろう。
自治体のPR動画は魅力度アップに効果薄
再生回数ほど盛り上がらない?
そのほか、都道府県や市区町村が過剰な期待を寄せて施策を行っているにもかかわらず、「魅力度アップには想像よりも貢献していない」と田中社長が指摘するのが、ここ数年でブームになったシティプロモーションの一環として作成される「PR動画」だ。
例えば、「思わず二度見る」と注目を集めたフランス人男性が登場する宮崎県小林市の動画は再生回数が250万回(2018年10月時点)を突破しているが、今回の調査では魅力度680位(昨年は803位)。情報接触度に関しては、驚異の動画再生回数を誇りながら711位に留まっている。また同調査によると、SNSで小林市の情報に接触した人も0.7%しかいないという(全国平均0.7%)
魅力的な動画を作成し、注目を集めるのも市区町村の戦略の1つかもしれないが、動画だけでイメージや魅力度を一気に上げるのは極めて難しい。
そもそもわが町に、魅力的な観光資源の「実体」があるのか。もしあったとしても、それをきちんとPRできているのか。そうした視点が欠けたままでは、魅力度をアップさせたり、観光客を集めたりするプロモーションにつながらず、オンライン上だけの盛り上がりで終わってしまうかもしれない。
(ダイヤモンド・オンライン編集部 林 恭子)
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