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「年功序列」も悪くない? 戦略的な評価制度の定め方
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180926-00023097-forbes-bus_all
Forbes JAPAN 9/26(水) 8:30配信
4 PM production / Shutterstock.com
評価をするのが苦手だというマネジャーは結構多いのではないだろうか。「仕事の評価」をしているはずなのに、ともすると低い評価は、人格を否定されたように捉えられてしまう。成果や行動の何を評価し、何の改善を望むのか。それが説明できないと感情論になってしまう可能性もある。
そのためにはまず、「何を評価するのか」が握られている必要がある。多くの場合、それは評価制度として提示される。何を評価するかは会社の方針次第なので、そこに良し悪しはない。どのような行動を奨励したいか、何を重視したいかを考えて決めていくものである。
「年功序列」の正と悪
たとえば「年功序列」100%の評価制度であれば、経験年数が評価基準になる。いくら営業成績がよくても、年長の人に待遇が勝ることはない。「この制度は間違っている」ということはない。「年功」なのか「成績」なのか、その会社が重視しているものを制度に落としただけのことだからだ。
もし問題提起をするならば、その制度で何が直接的・間接的に引き起こされているか、それはありたい姿とギャップがあるかどうかの議論から始めるべきだろう。
マイナス面としては、成績が良くても悪くても待遇が変わらないので、できる人がモチベーションを低下させがちだと言われる。さらに競争原理が働かないこともあり、背伸びして頑張ろうという気概は薄れがちだ。「やってもやらなくても変わらないから」と手を抜く人が出てくると、その行動が伝播していくかもしれない。制度1つで、何かの行動が助長され、それが風土となっていく。制度自体から従業員は勝手にメッセージを読み取ることが多いからだ。
一方で、「年功」だからといって負の影響になるとは限らない。「失敗しても待遇に影響ないでしょ」と口に出し、チャレンジする人がいると、その行動が伝播していく可能性がある。
「年功序列」にしている意味、そこで期待している行動がしっかり伝わることで意図通りに機能すると言えよう。「年上の人ほど経験を糧にチャレンジし、成果を出しているから当社は年功制度をとっている。だから年数で評価する」と明確にわかれば、経験ある人がチャレンジをリードする風土がつくられていくだろう。
制度変更は明確に伝える
実際の評価制度の多くは、「職能資格制度」や「職務等級制度」を基準にした設計をしている。それぞれ特徴があるが、たとえば「職能資格」では、過去から蓄積されてきた能力に価値があると考える。だから、「降格」することはない。職務範囲は曖昧になりがちだが、人事異動は柔軟にしやすい。
一方、「職務等級」では、現在のジョブ・サイズを対象に考える。すると、担当業務によって、職務価値が上下することがあるので「降格」も起こり得る。実力重視傾向が強い分、ポストに応じた成果発揮が求められる。
仮に前者から後者に制度変更をしたとしよう。「職務等級」にした以上、評価で見るのは「現在の職務への貢献度」だ。以前には評価に「保有能力」が含まれていたが、今後は発揮されないと評価されなくなる。そこを棲み分けて評価することで、「あ、今年から当社はしっかり能力発揮をするところが重視されるんだ」と従業員が認識する。すると行動が変わり、その行動が風土形成に影響する。
制度が個人に影響し、のちに風土となる
何らかの評価制度を導入したとき、第一にその制度自体がメッセージとして伝わり、個々人の行動に影響する。そして第二に、実際にどの「事実・行動」が評価されたのかが、個々人の行動を加速させる。結果的にこうした行動の積み重ねが、組織風土を強化、あるいは塗り替えていくことになる。
一方、評価における完璧な調和を作る事が、後に逸材となる、いわば「出る杭」を伸ばす自由な風土作りと逆行する事もある。個人的に考える理想は、「出る杭を伸ばす」「戦略的な不調和」を、戦略人事を駆使しながら、いかに評価制度や風土に落とし込めるかがポイントであろう。
制度改定は組織の根幹に影響する力を持つと認識したうえで、自社にあった制度をつくっていってほしい。
堀尾 司
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