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老後も働けば暮らしは安定 月8万円稼ぎ、蓄え温存 経済コラムニスト 大江英樹
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO34967430U8A900C1000000?channel=DF280120166581
2018/9/20 NIKKEI STYLE
最近では多くの人が60歳の定年後も会社の再雇用制度を利用して65歳まで働くようになりました。私は65歳といわず、体が元気なうちは働き続ける方がいいと思います。その理由は、働く期間が長ければ長いほど、貯蓄や退職金の取り崩しを先延ばしすることができるからです。
手持ちの金融資産を運用して増やしながら取り崩すことができればベストですが、超低金利の日本では定期預金ではほとんど増やせません。かといって、株式などで運用すると逆に減らしてしまう場合もあるでしょう。だとすれば、少しでも働いて収入を増し、金融資産の取り崩しをなるべく先延ばしするのが得策です。
■会社の再雇用が終わる65歳以降どうするか
では、できるだけ長くとはいっても、そんなに稼げる職場があるだろうかとほとんどの人は考えるでしょう。特に会社の再雇用が終わる65歳以降をどうするか。多くの人は不安に思うかもしれませんが、それは杞憂(きゆう)にすぎません。毎月8万円収入を得ることができれば、老後の生活はそんなに心配する必要がないからです。
現役時代は8万円ではとても生活していくことはできないでしょう。しかしながら、リタイア後は全く異なります。65歳からの収支が一体どれぐらいになるのかを見てみましょう。
総務省の2017年「家計調査報告」によれば、高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの世帯)の毎月の家計収支は、実収入の平均額が20万9198円でした。無職ですからこのほとんどは年金による収入です。これに対し、支出の平均額は26万3717円となっています。すなわち、5万5000円ほどの赤字です。
これに加えて臨時の支出も2万円ぐらい上乗せし、少し余裕を持たせておいた方がいいでしょう。つまり、毎月8万円ぐらい働いて稼ぐことができれば、生活に不安はないということになります。
■月8万円収入があれば多くの蓄えは必要ない
毎月8万円は年間にすると100万円弱です。もし、全く働かなかった場合は、退職金や自分の蓄えの中から100万円を取り崩していかなければなりませんから、60歳から90歳まで30年間だと合計3000万円のお金が必要になります。でも、何らかの形で働いて月8万円収入を得ることができれば、60歳の時点でそれほど多くの蓄えがなくても生活していくことは可能です。
働き続けるとしたら、月8万円が収入の目安となるでしょう。もし夫婦2人暮らしであれば、2人でこれだけ稼げばいいわけですから、かなりハードルは低くなります。
さらにハードルを下げる方法があります。私が提唱しているのが保険の見直しです。公益財団法人の生命保険文化センターの2015年度「生命保険に関する全国実態調査」によれば、世帯主が65〜69歳の世帯が年間に払い込んでいる生命保険料の平均額は33.9万円です。月額にすれば3万円弱ですが、この年齢ですと子どもがいても独立している場合が多いでしょうから、それほど生命保険料は必要ないと思います。
■働ければ健康や精神面でも良い影響
このほかにも家計の無駄をなくすことで、月に2万円程度は支出を減らすことは可能だと思います。こうして考えていくと、稼ぎは月3万〜5万円でもなんとかなりそうです。この程度の収入を得ることはそれほど難しくないと思います。資産運用に頼らなくても、働くことで老後の暮らしは安定させることができるのです。
働けば働くだけ退職金に手を付けず残すことができます。将来、健康が悪化して介護の必要が出てきたり、有料老人ホームに入ったりすることを考えると、できるだけキャッシュは温存しておいた方がいいと思います。それにのんびりとでも働くことができれば、健康や精神面でも良い影響があります。豊かな老後になることは間違いないでしょう。
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