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トランプ政権の矛先、日米協議で円安に向く可能性 NYで住宅価格の引き下げ相次ぐ−値下がり物件数は景気後退期上回る 
http://www.asyura2.com/18/hasan128/msg/546.html
投稿者 うまき 日時 2018 年 9 月 22 日 12:22:59: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

(回答先: 2040年「社会保障給付190兆円」が示唆する、日本の厳しすぎる財政事情 累進課税はなぜ正当化できるのか? 日本で超累進 投稿者 うまき 日時 2018 年 9 月 22 日 10:19:06)

 
外為フォーラムコラム2018年9月21日 / 19:18 / 3時間前更新

トランプ政権の矛先、日米協議で円安に向く可能性

亀岡裕次 大和証券 チーフ為替アナリスト
4 分で読む

[東京 21日] - ドル円に上昇圧力がかかる中、2回目の日米通商協議(FFR)が24日に開かれる。米国は、対日貿易赤字が減らない理由として、日本の関税や非関税障壁に加え、円安もあると考えているのではないかと筆者はみている。

米国は日本に対して輸出数量の規制だけでなく、円安の是正も求めてくる可能性があるのではいだろうか。

そもそもドル高・円安が進みやすい背景の1つには、米長期金利の上昇がある。利上げが確実視される米連邦準備理事会(FOMC)を9月25―26日に控えていることに加え、米雇用統計や米供給管理協会(ISM)景況指数など指標の強さが長期金利を押し上げ、それがドル円の上昇につながっている。

トランプ政権が第3弾の対中関税を発動すると17日発表し、中国がその翌日に報復措置を表明したにもかかわらず、市場はリスクオンの株高と、クロス円では円安に振れている。

<対中関税が中国に与える悪影響は小さくない>

トランプ大統領は、もともと2000億ドルの中国製品に25%の追加関税を課すとしていただけに、今回関税率を当初は10%に抑えて来年から25%とするとしたことで、リスクオフを多少なりとも緩和する効果があったのかもしれない。

また、米国は通商を巡り中国と常に対話の用意があるとしている。中国も米国の追加関税が両国の交渉に新たな不透明感をもたらすとは述べつつも、交渉を中断するとはしていない。米中通商協議が再開される可能性は残っているため、年内に交渉が妥結して対中関税率25%への引き上げが回避されるとの期待もあるのだろう。

一方、600億ドルの米国製品に報復関税をかけるとした中国は、5%、10%、20%、25%にするとしていた関税率を当面は5%と10%にとどめた。中国の報復関税の規模は3分の1以下となり、米国の対中輸出に与える悪影響は当初想定されていたものよりも小さいとの見方が、リスクオンに働いた面もあるだろう。

ただ、これらは一時的にリスクオフを緩和する要因ではあっても、持続的にリスクオンに働く要因ではないはずだ。米国による2000億ドルの中国製品に対する追加関税は税率が10%でも、これまでの500億ドルの中国製品に対する25%の追加関税より規模が大きい。

今回の応酬が米国に与える悪影響は小さくても、中国に与える悪影響は小さくない。中国株は政府投資が拡大するとの期待もあって反発したが、債務抑制の必要がある中国政府は効果的な投資を促進するものの、成長押し上げのために投資には頼らないとしている。経済指標の減速で中国経済への楽観的な見通しが後退して、リスクオンの円安が頭打ちになるかもしれない。

<米国は円安是正策要求も>

米国が中国に対し、追加関税をテコに知的財産権の保護、企業への補助金廃止、市場開放などの制度・慣行改革を迫る裏には、米国が技術覇権を維持する目的のほかに、米中間の貿易不均衡を是正する目的もあるだろう。

ただ、米国が対中関税で輸入を抑制しても、中国が米国に報復関税を課せば中国への輸出も抑制されてしまう。同程度に抑制されるなら対中貿易赤字は減るが、人民元安・ドル高となれば輸入よりも輸出の方が大きく抑制され、赤字が減らないこともあり得る。事実、人民元はドルに対して今年3月のピークから9月にかけて9%程度下落しており、米国の対中関税は米中貿易不均衡是正につながらない可能性が十分にある。

米国の貿易赤字は拡大傾向にある。原因の1つは、米国の外需に比べて内需が強いため、輸出よりも輸入の伸びが大きくなりやすいことにある。もう1つの原因は、ドル高にあるだろう。米国の実質貿易収支とドルの実質実効為替には相関があり、ドル高が顕著に進み始めた14年後半以降、米実質貿易収支は悪化(赤字が拡大)している。

トランプ政権はこれまで、弱いドルは米国の貿易に有利、強いドルは不利と表明してきた。トランプ大統領政権が貿易赤字を減らそうとするなら、関税政策では不十分だろうし、ドル安政策を取る可能性がある。

こうした中、第2回日米通商協議が24日開催される。米国は対日貿易赤字が減らない理由として、日本の関税や非関税障壁に加え、円安もあると考えているはずだ。13年以降、円の実質実効為替が大幅に円安に振れるなか、価格変動を除く日本の実質輸出は実質輸入に比べて増加した。15年半ばに比べると実質実効為替は円高に振れたとはいえ大幅ではなく、実質貿易収支の改善傾向に明確な変化は見られていない。

日本がトランプ政権の要求に応じて、米国から農産物やエネルギー等の輸入を拡大できる余地や、年間7兆円程度の対米貿易黒字の大半を占める自動車輸出を現地生産に切り替えられる余地が大きくないとすれば、米国は自動車の輸出数量規制や円安の是正を要求してくる可能性もあるだろう。

<米が円安懸念を示すリスクの高まり>

トランプ大統領は今年7月、中国や欧州連合(EU)、その他の国々が通貨操作していると批判した。18年の実質実効為替レートは、ドル高の一方で人民元安が進み、ユーロや円についてはは小動きだ。ドルの実効為替レートは近年のピークである17年1月の水準に近づいており、トランプ政権のドル高懸念は高まっているだろう。

米財務省は18年4月の為替報告書で、円の実質実効為替レートは過去20年平均よりも25%近く円安水準にあるとしたが、現在の水準も当時と大きく変化していない。

国際決済銀行(BIS)の発表では、8月時点で円は1998―2017年の20年平均を21%下回り、ユーロが1%下回っているのに対し、ドルは8%上回る。主要27通貨のなかで、実質実効為替レートの過去20年平均比がドルを上回る通貨は、人民元、タイバーツ、フィリピンペソの3つしかなく、円を下回る通貨は、アルゼンチンペソとトルコリラの2つしかない。

為替水準からすると、米国のドル高懸念の矛先が、中国やEUだけでなく日本の通貨安にも向きやすい状況だ。トランプ政権が円安懸念を示して円高を招くリスクは、以前より高まっているだろう。

亀岡裕次氏(写真は筆者提供)
*亀岡裕次氏は、大和証券の金融市場調査部部長・チーフ為替アナリスト。東京工業大学大学院修士課程修了後、大和証券に入社し、大和総研や大和証券キャピタル・マーケッツを経て、2012年4月より現職。
https://jp.reuters.com/article/column-forexforum-yuji-kameoka-idJPKCN1M1158 

 

NYで住宅価格の引き下げ相次ぐ−値下がり物件数は景気後退期上回る
Oshrat Carmiel
2018年9月22日 3:39 JST
米ニューヨーク市で住宅販売価格引き下げの動きが広がっている。買い手を待つのに疲れた住宅保有者が相次いで値下げしており、9月には1週間で800戸近くの物件で価格が下落した。この数は少なくとも過去12年で最多。
  賃貸・販売物件を掲載する不動産ウェブサイト、ストリートイージーが21日発表したリポートによると、9日までの1週間にマンハッタン、ブルックリン、クイーンズの3地区で合計774戸の住宅が値下がりした。7日間での値下がり物件数としては、データでさかのぼれる2006年以降で最多となる。従来の週間での最多記録は、世界的なリセッション(景気後退)のさなかだった09年3月の713戸。
Chop Shop
Number of NYC listings that got price cuts in the week that includes Labor Day

Source: StreetEasy
  ニューヨークでは例年レーバーデーの祝日(9月の第1月曜日)後に新たな物件が大量に出回る。そうした中で、以前から物件を掲載している売り手は期待値を調整しつつある。マンハッタンでは9日までの1週間に662戸が新たに掲載された。ストリートイージーのデータとしては、過去3番目に多い。
  ストリートイージーのシニアエコノミスト、グラント・ロング氏は「売り手にとっては真剣に状況を見極めるべき時だ」と指摘。「売り手はこれまで提示価格の面で極めて野心的だった。それが今では、実際に需要が見込める価格に引き下げざるを得ない状況になっている」と説明した。
原題:NYC Home Sellers Cutting Prices Like It’s 2009 -- And Then Some(抜粋)

米家計純資産:4−6月期は2兆1900億ドル増−資産価格上昇で
Shobhana Chandra
2018年9月21日 4:14 JST
米国の家計および非営利団体の資産合計は4−6月(第2四半期)に2兆1900億ドル(約246兆3000億円)増加し、106兆9000億ドルとなった。株式相場や不動産価格の上昇が全体を押し上げた。米連邦準備制度理事会(FRB)が20日に統計を発表した。

家計純資産の統計ハイライト(第2四半期)
株式や年金基金を含む金融資産の価値は1兆7000億ドル増加
家計債務は年率2.9%増、前期は3.2%増
家計の不動産資産は4961億ドル増加。住宅の評価額から住宅ローン残高を
除いた部分(エクイティ)の不動産全体に占める割合は59.9%と、前期の59.5%から上昇
  住宅ローンの借り入れは年率2.5%増と、2016年以来の低い伸び。自動車や学資ローンなどの消費者信用残高は4%増加した。

原題:U.S. Household Wealth Hit Record $106.9 Trillion Last Quarter(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-09-20/PFD7OISYF01T01?srnd=cojp-v2
 
 

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コメント
1. 2018年9月22日 12:46:28 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[1538] 報告

ビジネス2018年9月22日 / 00:43 / 11時間前更新
焦点:米が日本の自動車輸出削減・現地生産拡大を非公式に要望 首脳会談で議論へ
2 分で読む

[東京 22日 ロイター] - 24日にニューヨークで開かれる日米通商協議(FFR)と26日の日米首脳会談では、貿易不均衡是正が大きなテーマになりそうだ。複数の関係筋によると、米側は非公式に日本側に対し、自動車の米現地生産拡大と輸出削減を求めてきている。自動車輸出削減は自由貿易の原則に反するだけでなく、国内の生産体制や雇用問題に直結し、日本経済全体にも大きな影響を与えかねず、日本側がどこまで自国の主張を貫けるのか注目される。

また、米側は合わせて2国間の自由貿易協定(FTA)締結も強く求めてくる可能性が高く、牛肉やジャガイモなど農産物の輸入拡大も、大きな争点になるとみられる。

複数の関係筋によると、米国は年間7兆円規模の対日貿易赤字の半分以上が自動車と同部品で占められていることを問題視しているもようだ。

昨年の日本から米国への自動車輸出台数は約174万台。一方、米国内で生産されている日本メーカーによる現地生産台数は約377万台。現地生産の規模が2倍となっているが、米側は現地生産の一段の拡大と日本からの輸出台数の削減を求めているという。

米・メキシコ間で合意した修正された北米自由貿易協定(NAFTA)の中に、自動車の数量規制とみられる項目が入ったことも日本政府・与党内での警戒を高めている。そこでは、メキシコからの完成車輸出が一定量を超えた場合、25%の関税を課すと明記された。政府関係者の1人は「米国が日本に対しても、同様の対応を求めてくる可能性がある」と指摘する。

また、経済産業省は2019年度の税制改正要望で、自動車関係税の大幅引き下げを要求している。表向き「2019年10月の消費税引き上げへの対応」(自民党幹部)だが、日米交渉を見据えた「自動車業界対策」(与党関係者)とも言われる。

武藤敏郎・大和総研名誉理事(元財務次官・元日銀副総裁)は21日、ロイターのインタビューで、日米通商交渉で自動車産業がどのような影響を受けるかが、日本経済最大の課題であると指摘。

可能性が指摘されている対米自動車輸出の数量規制については「米国には成功体験があるため、魅力的と考えている」と述べるとともに、日本もかつて実施したことがあるが「一度導入すると見直しが難しく、日本経済に厳しい結果となる」と語った。

今回の日米交渉では、茂木敏充経済財政相が24日、ニューヨークでライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と会談し、FFRの第2回会合を開く。米国は貿易赤字削減のため、自動車での不均衡是正のほか、FTAの協議入りを強く求めてくる可能性が高い。FTA交渉を通じ、牛肉やジャガイモなど農産物の対日輸出拡大を図ろうとするとみられている。

これに対し、日本側は米国を除く11カ国で合意した環太平洋連携協定(TPP)における農産品の関税水準を超えて、引き下げる考えはないことを主張する方針。

トランプ大統領と安倍晋三首相との日米首脳は、23日の夕食会で意見交換するほか、26日に首脳会談を行う予定になっている。

対北朝鮮問題などの外交・安全保障問題に加え、今回は日米通商問題が大きなテーマになることは確実な情勢とみられている。

安倍首相が、トランプ大統領との親密な関係をてこに、どこまで日本側の主張を押し通すことができるのか、日本政府関係者だけでなく、トランプ大統領の保護主義的な政策を注視する主要国の関心も高いとみられる。

(竹本能文 編集:田巻一彦)


 

 
ワールド2018年9月22日 / 07:09 / 3時間前更新
米司法副長官、トランプ大統領の解任発動提案 秘密録音も=NYT
1 分で読む

[ワシントン 21日 ロイター] - ローゼンスタイン米司法副長官が昨年春、トランプ大統領の発言を秘密裏に録音して、政権メンバーが大統領職を解任できる憲法修正規定の発動を提案していたと、ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙が21日伝えた。

2016年大統領選のロシア介入疑惑を巡り、セッションズ司法長官が昨年3月、捜査に関与しないと表明。ローゼンスタイン氏が指揮に当たった。同年5月には、特別検察官にモラー氏を任命している。

同紙の報道によると、トランプ氏がコミー連邦捜査局(FBI)長官を解任したことを受け、ローゼンスタイン氏が提案した。

ローゼンスタイン氏は司法省やFBIの当局者らに、秘密裏に録音した記録が政権内の混乱を表面化させるのに活用できると指摘したという。

ローゼンスタイン氏は報道について「不正確で事実として間違っている」と否定する声明を出した。

同紙は情報源について、一連の出来事やFBI当局者らのメモについて説明を受けた人物としている。

ローゼンスタイン氏はマッケイブFBI副長官(当時)に、大統領職交代について定めた憲法修正第25条を発動するようセッションズ氏やケリー国土安全保障長官(当時、現在は大統領首席補佐官)を説得できる可能性を伝えたとされる。

同紙は、いずれの提案も実現されなかったとしている。

*写真を追加しました。

 

ロシア政府が中銀にいら立ち、先週の予想外の利上げで−関係者
Evgenia Pismennaya、Ilya Arkhipov
2018年9月21日 20:35 JST
ロシアのプーチン政権幹部は先週ロシア中銀が利上げを決定したことにいら立っていると、事情を知る関係者2人が明らかにした。

  ロシア中銀は通貨危機への対処で4年前の誤りを繰り返さないよう危惧しているが、予想外の利上げでパニックの兆しが露見してしまったと関係者は発言。この関係者は政府の考えについての話であることを理由に匿名を条件に語った。

  ロシア大統領府に近い別の関係者は、制裁が近く実施されて資金流出が加速し、ルーブルに下落圧力がかかる恐れがあるため利上げが必要だと中銀が考えたのでないなら、利上げを待つことができたと論じた。

  利上げが決定された14日の中銀政策決定会合に向けて最高位の政策当局者からは異なる見解が聞かれており、利上げへの異論はこうした対立の継続を反映している。ブルームバーグが調査したエコノミスト42人のうち利上げを予想していたのはわずか1人。大統領府の首席経済顧問は金融引き締めを「極めて望ましくない」と語っていた。

  ロシア中銀はコメントの要請に応じなかった。

原題:Putin’s Government Said to Fume After First Rate Hike Since 2014(抜粋)

 
欧州通貨をロング、FOMC後ドルショート追加も-アセットOne
小宮弘子、Chikako Mogi
2018年9月21日 9:38 JST
伊政権や英国のEU離脱が現実的な形に、ユーロやポンドに安定感
今月の米利上げ後に株式や米金利が変調するかを注視
総資産運用残高が56兆円を超えるアセットマネジメントOneは、欧州政治の安定化を理由にここ数週間にユーロとポンドをロング(買い持ち)にした。一方、米国では利上げの悪影響が今後顕在化してくるとみており、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後にもドルショート(売り持ち)を追加する可能性があるという。      

  竹井章ファンドマネジャーは18日のインタビューで、「ブレグジット(英国の欧州連合離脱)の話も何とか形がつきそうだし、ユーロ圏もイタリアのコンテ政権が意外に現実的な形になってきている」と指摘。欧州中央銀行(ECB)は少なくとも2019年夏の終わりまで政策金利を据え置く見通しだが、ユーロを考える上で「政治面も含めての安定感が出てきている」ことに着目していると語った。

  イタリアでは連立政権が予算編成にあたり欧州連合(EU)の財政赤字基準を尊重するとの見方が強まり、同国10年債利回りの対独スプレッドが約5年ぶりの水準から縮小。イングランド銀行(英中央銀行)は今月の金融政策委員会で7−9月の経済成長率予想を上方修正し、段階的な利上げの方向性を維持した。

  合意なきEU離脱への懸念からポンドは8月に1年2カ月ぶりの水準まで下落。ユーロもイタリア政治不安などを背景に4月から下げに転じ、8月に17年6月以来の安値を付けた。その後は欧州政治の安定化の兆しを背景に両通貨とも持ち直している。


  一方、来週25、26日のFOMCでは今年3回目となる利上げがほぼ確実視されている。足元の堅調な米景気動向と物価上昇を背景としたものだが、竹井氏は米債利回りが景気後退を示唆するとされる「インバージョン(長短逆転)するかは別として、フラット化しているのは事実で、金利を上げてきた過程で景気に負の影響は出てきてしかるべき」と指摘した。

  実際、企業債務の国内総生産(GDP)比率がピークを付けて下がり始めるという「事象的に過去リセッション(景気後退)になった時と同じような症状が出ている」と指摘。株価など資産価格の上昇は「最後の花火を打ち上げにいっている」形で、年末までに転換点を迎える可能性が高いと予想した。その上で、現在は若干ショートのドルポジションを「今後もう少し増やしてもいいかなと思っている」と述べ、FOMC後の株式市場や米金利の反応を注視する姿勢を示した。

  竹井氏によると、同社はドル以外に約2カ月前からオーストラリア・ドルとニュージーランド・ドルをショートに振っている。円も「この2週間ぐらい」にショートにしたと言う。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-09-21/PFB2XZ6S972901?srnd=cojp-v2


 


 

メイ英首相、EUに敬意要求−離脱交渉の行き詰まり深刻化
Adveith Nair、Emma Ross-Thomas
2018年9月21日 23:57 JST
自らのEU離脱案、「たやすく拒否されるのは受け入れられない」
悪い合意ならない方がまし、とあらためて強調−ポンドは急落
英国のメイ首相は自らが提示した欧州連合(EU)離脱案を全面的に拒否したEUに対し、敬意を持って英国を扱っていないと非難した。離脱交渉を巡る膠着(こうちゃく)状態は深刻の度を増している。

  EU加盟国首脳は20日まで2日間にわたりオーストリアのザルツブルクで開かれていたEU首脳会議で、メイ首相の案は機能しないと率直に通告した。そこから一夜明け、メイ首相はロンドンで声明を発表し、悪い合意ならない方がましだとあらためて強調。自らの提案が「たやすく拒否されるのは受け入れられない」と訴えた。

交渉は「袋小路に陥っている」と話したメイ英首相(21日)

Source: Bloomberg)
  メイ首相は21日、首相官邸で「離脱交渉のプロセスを通じ、私はEUを敬意を持って扱ってきた。英国は同様の扱いを望んでいる。このプロセスの終了時に良好な関係が維持されるかどうかは、それ次第だ」と指摘。「交渉終盤の段階で、他方の提案を詳細な説明や対案もなくたやすく拒否するのは受け入れられない」と主張した。

  メイ首相の発言を受け、ポンドはドルに対し一時1.6%下落。この下落率が引けまで維持されれば、終値ベースで昨年6月以来の大幅安となる。

原題:May Tears Into EU and Demands Respect, Says Brexit at ‘Impasse’(抜粋)

ビジネス2018年9月22日 / 06:54 / 5時間前更新
英ポンド下落、合意なきEU離脱懸念高まる=NY市場
2 分で読む

[ニューヨーク 21日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、英国が条件などで合意しないまま欧州連合(EU)を離脱するとの懸念が高まったことを背景に英ポンドが下落した。

オーストリアのザルツブルクで開かれていたEU首脳会議から一夜明けた21日、英国のメイ首相はEU首脳は自身が示した提案を十分に説明することなく拒否したと指摘。離脱交渉は行き詰っているとの認識を示し、EUは離脱を巡る代替案を示す必要があると訴えた。また、条件などで合意した上で離脱するのが最善としながらも、望ましくない合意の上で離脱するよりは、合意がないまま離脱する方が望ましいとの考えも示した。

これを受け、英ポンドGBP=は1.44%下落。1日の下落率としては2017年6月以来最大となる可能性がある。

オアンダ(トロント)の首席外為ストラテジスト、ディーン・ポップルウェル氏は「英ポンドに対する弱気派が勢力を増しており、特に午前の取引で相場が大きく下落した」と指摘。「一段の下落も予想される」と述べた。

英ポンドが下落したことでドルは押し上げられ、終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.38%高の94.255。ただこのところ株価上昇などを受けたリスク選好度の改善を反映しドルは軟調となっており、週間としての下落は2月以来最大となる可能性がある。

通商を巡る懸念が後退し、トルコ中央銀行を初めとする新興国中銀が自国通貨の安定に向けた措置を導入する中、ユーロに買いが入り、欧州取引時間帯でユーロは対ドルEUR=で約3カ月ぶりに1.18ドル台に乗せた。ただその後ドルが上向いたことで、ユーロは下落。終盤の取引で1.174ドルとなっている。

ドル/円JPY=は112.62円。

市場は来週25─26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目。CMEグループのフェドウオッチによると、市場が織り込む今回のFOMCで利上げが決定される確率は93.8%となっている。

ドル/円 NY終値 112.56/112.59

始値 112.69

高値 112.78

安値 112.51

ユーロ/ドル NY終値 1.1749/1.1751

始値 1.1758

高値 1.1769

安値 1.1733

表はロイターデータに基づいています


 


 
BofAはリスク恐れ過ぎ、危機後の投資銀率いた幹部が決別
Ruth David、Ambereen Choudhury
2018年9月21日 16:03 JST
法人・投資銀行部門率いたマイスナー氏が19日に辞職を発表
リスク意欲巡る意見対立と合併助言業務での苦戦が背景と関係者
バンク・オブ・アメリカ(BofA)の投資銀行部門で、リスクテークを巡る対立と市場シェア維持での苦戦が幹部流出を招いた。


マイスナー氏写真家:Scott Eells / Bloomberg
  金融危機後の混乱期を通じて法人・投資銀行部門を率いたクリスチャン・マイスナー氏は19日、辞職すると表明。同行のリスク意欲を巡る意見対立と国内の合併助言業務で市場シェア維持が困難な状況が理由だと、事情を直接知る関係者が述べた。マイスナー氏に続く幹部も出るかもしれないと付け加えた。  

  BofAのM&A(企業の合併・買収)助言手数料収入は今年、大手米銀の中で最も大きく減った。レバレッジドバイアウト(LBO)向けの高リスク融資ではかつて首位だったが今は3位に後退。ブルームバーグの集計データが示した。こうした案件で業務を獲得しようと競い合うさまざまな金融機関では、融資基準の緩和が起きている。

  BofAは、南アフリカ共和国の小売企業、シュタインホフ・インターナショナル・ホールディングス向けのマージンローン(証券担保融資)でやけどを負った。これをきっかけに、一部の案件でリスクをどこまで許容するのか激しい内部論争が起こり、最終的にリスクを抑える方向性が打ち出されたもよう。この論争の中心にいたのがマイスナー氏だったという。

  BofAはコメントを控えた。

原題:As BofA Gets Gun-Shy on Risk, Some Executives Head for Door (1)(抜粋)

 

テクノロジー2018年9月21日 / 13:47 / 3時間前更新
アングル:低成長の米通信株、セクター分類変更でも陽は差さず
2 分で読む

[20日 ロイター] - 米国株の「電気通信サービス」セクターは今週末の大規模な企業セクター分類変更で「通信サービス」に衣替えし、ネットフリックス(NFLX.O)やアルファベット(GOOGL.O)、フェイスブック(FB.O)など今をときめく業績好調な銘柄が新たに組み込まれることから、市場で大いに注目を集めている。

しかし米経済の好調を背景に投資家は引き続き成長株を選好しており、以前からこのセクターに組み込まれているディフェンシブ株のベライゾン・コミュニケーションズ(VZ.N)、AT&T(T.N)、センチュリーリンク(CTL.N)の通信大手3社に陽が当たることはなさそうだ。

電気通信サービスは年初から4.4%の低下と11のS&Pセクター別指数で最も下落率が大きく、AT&Tは13.3%下げた。一方、新たに通信サービスに加わる銘柄の多くは大きく値上がりし、ネットフリックスが91.5%、ツイッターが21.7%、アルファベットが10.8%の上昇率を記録している。

確かに上場投資信託(ETF)に投資しているパッシブ運用の投資家は分類変更に合わせて通信株を保有するだろう。とはいえ高配当ながらも成長が鈍くディフェンシブ株と位置付けられている通信株は、多くのアクティブ運用の投資家からは引き続き冷たくあしらわれるかもしれない。

クレディ・スイスの株式ストラテジスト、パトリック・パルフレー氏は「通信株は影が薄くなりそうだ。投資家が配当利回りを理由に通信株に目を向けることはない。大きな成長機会を持つ銘柄に向かうだろう」と述べた。

金利上昇や景気拡大が続いているため、投資家は景気低迷時にパフォーマンスが良好な高配当株よりも成長株に資金を注ぎ込んでいる。また、ディフェンシブ株にも資金を配分してポートフォリオのバランスを取ろうとする投資家も、従来の通信株に安全性を求めようとはしないだろう。

パルフレー氏は「安全性や配当利回りを手に入れたいなら、不動産投資信託か公益株を買うだろう。こうしたセクターは配当利回りというテーマが一貫している」と話した。

トムソン・ロイターの集計によると、S&P総合500種構成企業の今年の増益率は21%、増収率は11.1%と見込まれる。通信株はそれぞれ16.7%、7.4%だ。

向こう1年の業績予想に基づく株価収益率(PER)の予想は電気通信サービスが18.4倍だが、通信株は10.6倍にとどまる。

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズは既に「通信サービス」に連動する新たなファンド「コミュニケーション・サービシズ・セレクト・セクター・SPDR・ファンド」(XLC.P)を、バンガード・グループは「バンガード・コミュニケーションズ・サービシズ指数ファンド」(VOX.P)をそれぞれ立ち上げた。

新たなETFは通信株にとってある程度の支えになるだろう。ただしパッシブ運用投資家が市場に占める比率は低下し、アクティブ運用投資家の影響力が増している。ブラックロックの試算では、2017年に世界の株式市場に占める指数連動投資家の比率は18%を割った。

運用成績でも成長株に投資するファンドが割安感のある銘柄に投資するバリューファンドを上回っている。リッパーのデータに基づくと、年初来のリターンは成長株ファンドの16.4%に対してバリュー株ファンドは4.4%にすぎない。過去5年で見ても成長株ファンドは14.9%、バリュー株ファンドは10%だ。

市場では「通信サービス」は分類変更後にS&P500に占める比率が従来の2%から10%に高まることから、通信株に新たに目を向ける投資家がいるのではないかと前向きな予想も一部で聞かれる。

しかし分類変更で株価上昇を期待するストラテジストですら慎重な姿勢だ。ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティテュートのグローバル株式・テクニカル・ストラテジスト、サメール・サマナ氏は「通信株は市場の見方が悲観的に方向に傾き過ぎているセクターの1つだろう」と分析した上で、それほど悲観的にならなくなる好機というだけかもしれないとの見方を示した。

Netflix Inc
361.19
NFLX.ONASDAQ
-4.17(-1.14%)
NFLX.O
NFLX.OGOOGL.OFB.OVZ.NT.N


 

ビジネス2018年9月22日 / 06:59 / 5時間前更新
ダウ連日最高値、貿易懸念が後退 セクター分類変更控え商い活況
5 分で読む

[ニューヨーク 21日 ロイター] - 米国株式市場では、ダウ工業株30種.DJIが連日で最高値を更新して終了した。貿易摩擦を巡る懸念が和らぎ、ボーイング(BA.N)などの工業株が上昇を主導した。

大規模なS&P総合500種のセクター分類変更を週明け24日に控え、商いは活況となり、出来高は2月9日以来の高水準となった。また、オプションや先物の決済日が重なる「クアドルプル・ウィッチング」に当たったことも出来高押し上げにつながった。

一方、ナスダック総合.IXICとS&P総合500種.SPXは下落して取引を終えた。週足では、ダウとS&Pが上昇。ダウの週間上昇率は約2カ月ぶりの高さとなった。ナスダックは下落した。

インバーネス・カウンセルの首席投資ストラテジスト、ティム・グリスキー氏は、市場はセクター分類変更に備えた動きになったと指摘した。

金融株.SPSYは下落。米連邦準備理事会(FRB)が来週利上げを実施することが予想されているものの、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡る懸念から米長期債利回りが低下したことを受けた動き。

通信株.SPLRCLは1%上昇。24日から従来の「情報技術」セクターは「通信サービス」セクターに衣替えし、フェイスブック(FB.O)やウォルト・ディズニー(DIS.N)などの大型株は新セクターに含まれることになる。

主要ハイテク株「FAANG」銘柄は総じて下落。アップル(AAPL.O)、アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)、ネットフリックス(NFLX.O)、アルファベット(GOOGL.O)は1.1─1.9%安。

個別銘柄では、警備サービス会社ADT(ADT.N)が続伸し、5%高で終了。アマゾンが、ADTの警備サービスと連携可能な新サービス「アレクサ・ガード」を発表したことが材料視された。

マクドナルド(MCD.N)は2.8%高。四半期配当を15%引き上げるとの発表が好感された。

マイクロン(MU.O)は2.9%下落し、半導体の下げを主導。米国の対中関税が少なくとも1年は業績を圧迫するとの見通しを示した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.04対1の比率で上回った。ナスダックでは1.21対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は約107億7000万株。直近20営業日の平均である65億7000万株を約64%上回った。

S&P総合500種構成銘柄では56銘柄が52週高値を、1銘柄が新安値を更新した。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 26743.50 +86.52 +0.32 26726.25 26769.16 26680.37 .DJI

前営業日終値 26656.98

ナスダック総合 7986.96 -41.28 -0.51 8041.69 8057.26 7979.67 .IXIC

前営業日終値 8028.23

S&P総合500種 2929.67 -1.08 -0.04 2936.76 2940.91 2927.11 .SPX

前営業日終値 2930.75

ダウ輸送株20種 11532.56 +15.18 +0.13 .DJT

ダウ公共株15種 727.16 +2.40 +0.33 .DJU

フィラデルフィア半導体 1383.09 -4.58 -0.33 .SOX

VIX指数 11.68 -0.12 -1.02 .VIX

S&P一般消費財 932.39 -2.62 -0.28 .SPLRCD

S&P素材 380.16 -0.87 -0.23 .SPLRCM

Boeing Co
372.23
BA.NNEW YORK STOCK EXCHANGE
+4.77(+1.30%)
BA.N
BA.N.IXIC.SPXFB.ODIS.N
S&P工業 670.54 +2.07 +0.31 .SPLRCI

S&P主要消費財 567.05 +1.45 +0.26 .SPLRCS

S&P金融 477.54 -1.75 -0.36 .SPSY

S&P不動産 205.41 -0.27 -0.13 .SPLRCREC

S&Pエネルギー 556.34 +3.98 +0.72 .SPNY

S&Pヘルスケア 1091.93 +2.07 +0.19 .SPXHC

S&P電気通信サービス 158.86 +1.54 +0.98 .SPLRCL

S&P情報技術 1311.17 -4.50 -0.34 .SPLRCT

S&P公益事業 269.20 +1.05 +0.39 .SPLRCU

NYSE出来高 26.88億株 .AD.N

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 23770 + 20 大阪比

シカゴ日経先物12月限 円建て 23725 - 25 大阪比


 
主要ニュース(共同通信)2018年9月22日 / 09:20 / 2時間前更新
プラごみ対策で投資先選別
共同通信
1 分で読む

 世界最大級の年金ファンドのノルウェー政府年金基金は、投資先を選別するため、深刻化するプラスチックごみの汚染対策など海の環境保全の取り組み強化と、関連情報の開示を企業に求める新たな方針を決めた。基金を運用するノルウェー中央銀行インベストメント・マネジメント関係者が22日、明らかにした。

 環境や社会問題に配慮した「ESG投資」推進の一環。漁業資源の乱獲防止なども求めており、対応状況の情報を投資先の決定に生かす。基金は日本にも投資しており、プラスチックの生産・販売や漁業に関わる企業の資金調達に影響しそうだ。

【共同通信】

2. 2018年9月22日 12:53:25 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[1539] 報告

 
ロンドン住宅価格、7月は2009年以来の大幅下落
Lucy Meakin、David Goodman
2018年9月19日 21:21 JST
7月は前年同月比0.7%下落、平均価格48.5万ポンド
全国でも価格上昇率が3.1%に鈍化、13年8月以来の低い伸び
ロンドンの住宅価格は7月にほぼ10年ぶりの大幅な落ち込みを記録した。

  政府統計局(ONS)によると、7月のロンドン住宅価格は前年同月比0.7%下落し、2009年9月以来の下落率となった。平均価格は48万5000ポンド(約7160万円)。全国でも住宅価格上昇率は3.1%に鈍化し、13年8月以来の低い伸びとなった。

London's Falling
House prices in the capital drop by the most since 2009


Source: Office for National Statistics

原題:London House Prices Post Biggest Drop Since 2009 in July(抜粋)


 

https://jp.reuters.com/article/may-calls-brexit-talks-stalled-idJPKCN1M126L
ワールド2018年9月22日 / 01:08 / 11時間前更新
英EU離脱交渉「行き詰まる」、メイ首相が発言 ポンド下落
1 分で読む

[ロンドン 21日 ロイター] - 英国のメイ首相は21日、欧州連合(EU)離脱交渉が行き詰ったとの認識を示し、EUは代替案を示す必要があると訴えた。

前日までオーストリアのザルツブルクで開かれたEU首脳会議は、メイ首相の離脱方針の主要な部分を受け入れない姿勢を表明した。

英メディアは、EU側がメイ首相の提案を粗略に扱ったと報道。メイ氏はテレビ演説で双方とも相手に不可能なことを望むべきでないとの考えを示した。

「このプロセスを通じて、EUに対しただ敬意を持って接してきた」とし、「英国も同様の扱いを期待している。このプロセスの最後に良好な関係が持てるかどうかは、そのことにかかっている」と述べた。

首相の発言を受け、英ポンドは下げ幅を拡大し、一時約1.4%安の1.3080ドルを付けた。合意なしの離脱に懸念が深まる中、1日の下げでは年初来で最大となる見通しだ。

メイ首相は「詳細な説明や対抗提案を行うことなく、相手方の提案を単に拒否する姿勢は受け入れられない」と指摘。「EUには何が真の問題で、代替案は何かを説明してもらう必要がある。そうすることで議論が可能になる。そうした説明を受けるまで、前進することはできない」と言明した。

メイ氏は、北アイルランドを他の英国領と異なる扱いとする案に同意できない考えを示している。

EU側は、北アイルランドとアイルランドの国境を厳格に管理する方針に反発し、北アイルランドを域内関税同盟に残すか、他の代替案で合意できない場合、アイリッシュ海に実質的な国境を設ける方向で主張している。

メイ氏は記者団に対し、「(EU離脱を決めた)国民投票の結果を覆すことも、自国を解体に導くこともしない」とし、「交渉における2点の重要な問題の解決に向け真剣に取り組む必要がある」と述べた。

「国民投票はわが国がこれまでに行った民主主義最大の実践例」とし、再投票実施を重ねて否定。「投票の正当性を否定したり、結果を阻害したりする行動をとれば、わが国の民主主義に対する市民の信頼を脅かすことになる」とけん制した。

メイ首相は、英国が条件などで合意した上で離脱するのが最善となるが、望ましくない合意の上で離脱するよりは、合意がないまま離脱する方が望ましいとの考えも示した。

 

 

外為フォーラムコラム2018年9月22日 / 11:05 / 38分前更新
コラム:高速化する外為市場が放つ「曇ったシグナル」
Swaha Pattanaik
2 分で読む

[ニューヨーク 17日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 1日の取引高が5兆ドルに上る外為市場では、電子取引と自動化で通貨取引の速度はますます上がっているものの、誰が何をしているのか、そしてその理由を見極めることはどんどん困難になっている。

「急がば回れ」という格言に対して市場は馬耳東風のようだ。

国際決済銀行(BIS)が17日公表したリポートによると、外為のスポット(直物)市場では電子取引のシェアがこの10年間でほぼ2倍に増えて70%を超えた。電子取引プラットフォームのEBSでの外為のスポット取引のうちアルゴリズムによる注文も、ほぼ同程度の比率を占めている。電子化と自動化により取引のスピードは上がる一方で、価格は次から次へと更新されていく。

こうしたデータは情報を素早く集めて処理できる人々には宝の山だが、それが可能なグループは選別が進んでいる。BISのデータによると、世界規模で外為取引を処理する銀行の数は6行程度と、1998年以来で半分以下に減った。

勝ち組は顧客のリスクの一部を社内で相殺し、アルゴリズムを駆使して注文を小分けにする。そのため従来型のディーラーは短期の価格変動の原因となる資金の流れを把握するのが困難になった。

細分化は事態をさらに難しくしている。多種多様な取引媒体が生まれ、トムソン・ロイター・マッチングやEBSスポットといったかつて市場を席巻していた取引プラットフォームはシェアが低下した。BISによると、両プラットフォームの外為スポット取引でのシェアは2015年で15%弱だが、10年前には45%前後だった。

こうした大規模な流動性の出し手は十数もの異なる取引プラットフォームとつながっている。

そのため豊富な流動性があるとの印象を与えるが、いったん問題が生じればそれが幻想にすぎないことが露わになる。例えば2016年10月には明確な理由のないまま、ポンドの対ドル相場がわずか数分のうち1.26ドルから一気に30年ぶりの安値である1.20ドルを割り込む水準まで下がった。

急速に動く市場が抱える不透明さは中央銀行にとって厄介な問題だ。

中央銀行は金融政策を実行するとともに、準備資産を管理し、金融の安定維持を支えているからだ。しかし当局者でさえ時流に置いて行かれないようにするのが難しいというのだから、同じような問題を理解しようと努めている投資家や企業は気の毒としか言いようがない。

●背景となるニュース

・国際決済銀行(BIS)は17日のリポートで、外国為替取引などの市場で近年、急速に電子化が進んで構造的な変化が多数生じ、中央銀行は市場の監督方法の見直しを迫られていると指摘した。

・BISの市場委員会がまとめたリポートによると、これらの市場はますます自動化し、取引媒体が細分化され、大量のデータ創出を引き起こしている。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。


 
外為フォーラムコラム2018年9月22日 / 08:59 / 3時間前更新
コラム:ヘッジファンドが白旗、「FRBと闘うな」の格言体現
Jamie McGeever
2 分で読む

[ロンドン 17日 ロイター] - ヘッジファンドがついに米連邦準備理事会(FRB)に屈したようだ。米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、ヘッジファンドおよび投機筋のポジションは短期金利の上昇を予想する方向に急激に傾いた。

彼らが降参し、FRBが自ら示してきた金利パスに則って利上げすると考え始めた兆しだ。

世界金融危機以来の10年間、市場は低成長、低インフレ、不安定な金融市場がFRBの大幅な利上げを阻むと予想し、「FRBとは闘うな」という格言をあざ笑うかのように、こうした見方は概ね的中してきた。

しかしCFTCの最新データによると、ヘッジファンドと投機筋は30日物フェデラルファンド(FF)金利先物と2年物米国債先物の売りポジションを増やしている。FRBと闘うのを止めたようだ。

重要なのは、以前よりも急激な短期金利の上昇を見込んでいる点だ。年内にあと2回、来年さらに3回利上げするというFRBのガイダンスを受け入れているのだ。

11日までの週には30日物FF金利先物の売り越しが倍増、6万1151枚と2月以来で最大となった。この方向への変化は6週連続で、2014年6─8月以来で最長となっている上に、当時よりも変化の幅はずっと大きい。なにしろ今年7月にはまだ22万0563枚の買い越しと、買い越し幅が10年ぶりの大きさだった。

最新週は2年物米国債先物の売り越しも19万7128枚で、2月以来で最大。一方、10年物米国債先物の売り越しは68万2684枚でほとんど変わっていない。

総合すると、彼らはイールドカーブのフラット化(長短金利の縮小)に賭けている。これは実際のカーブの動きと一致する。ただし、投機筋が賭けているのは短めの金利の上昇に起因する「ベアフラット化」であり、長期金利の低下による「ブルフラット化」ではない。

米国債の2年物と10年物利回りの差は先週、20ベーシスポイント(bp)を下回り、2007年以来で最もフラットな状態に近付いた。2年物利回りは17日時点で2.80%と、過去10年間の最高水準となっている。10年物利回りは長年3.0%乗せの水準を維持できずにおり、17日は一時3%を突破した後下回った。

*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。



[18初期非表示理由]:担当:要点がまとまってない長文orスレ違いの長文多数により全部処理

3. 2018年9月22日 13:29:17 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[1540] 報告
アベノミクスの巻き戻し、影響は数世代に
データを踏まえると日本政府の市場支配率はゾッとするほど高い

自民党総裁選に敗れた石破茂氏(左)と勝利した安倍晋三首相(20日) PHOTO: RODRIGO REYES MARIN/ZUMA PRESS
By
Andrew Peaple
2018 年 9 月 22 日 09:22 JST
――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
***
 アベノミクスは当面、ここにとどまることになりそうだ。安倍晋三首相は20日、自民党総裁選で3選を果たし、2021年までの長期政権も視野に入った。今年に入り、黒田東彦日銀総裁の2期目続投も決まっており、今回の安倍首相の勝利により、黒田・安倍両氏が過去5年に進めてきた大胆な経済政策が途切れることはまずないだろう。
 日銀による異例の金融緩和がけん引役であるアベノミクスは、現時点でプラス面がマイナス面を上回っている。4-6月期(第2四半期)の日本の国内総生産(GDP)は前期比0.7%増と、健全な伸びを示した。名目GDPは2013年1-3月期末以降、11%増えた。その前の20年間の景気停滞と比べれば、大幅な改善だ。
 一方、日経平均株価は、企業の収益改善が追い風となり、1990年代初頭以来の高値圏にある。モルガン・スタンレーによると、MSCI日本株指数の株主資本利益率(ROE)は9.8%と、2012年の4.4%から上昇した。安倍政権は高齢化社会など日本が抱える長期的な問題への取り組みで一定の進展を遂げてもいる。過去5年に日本国内の外国人居住者は3分の1近く増えた。
日銀が保有する国債の割合
Central ControlBank of Japan's share of the Japanese government bond market

Source: Japan Macro Advisers
%2013’14’15’16’17’1810152025303540455055Feb. 2018x46.8%
 こうした成功例の中で、物価は依然、大きな汚点を残す。8月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は前年同月比0.9%上昇と、なんとか上昇の勢いは維持したものの、日銀が目指す2%のインフレ目標から離れた水準に張り付いたままだ。安倍首相の発言が微妙に変化した背景には、おそらくこうした状況がある。首相はこれまで重要課題としてきた物価の押し上げについて、日銀にとって目標の一つにすぎないと語るようになった。インフレ目標達成に関する発言の微調整は、政策担当者が物価との戦いは今後何年も続くことを受け入れたことを示唆している。
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 そのため、日銀はまだ相当な期間、金融緩和を維持することになりそうだ。日銀の超緩和策はすでに、市場にかなりのゆがみをもたらしている。ジャパン・マクロ・アドバイザーズによると、日銀が保有する国債は市場の50%近くに達する。また上場投資信託(ETF)を通じて事実上、多くの日本企業の株式も大量に保有している。
 世界的な「国家資本主義」台頭への懸念は中国に向きがちだが、こうしたデータを踏まえると、日本政府の市場支配率もゾッとするほど高い。安倍首相はこれまで、任期終盤に政策の「正常化」を目指す考えを示している。だがアベノミクスの巻き戻しの影響は、おそらく数世代に及ぶのが現実だろう。
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WSJ社説】米経済は新たな「ニューノーマル」に突入か
米国の景況感は2016年の大統領選の日から変わり始めた
ダウ工業株30種平均は20日、新たなトランプ関税をものともせずに最高値を更新した

2018 年 9 月 21 日 10:43 JST

 米経済はこのところ絶好調を維持している。大統領執務室を去って20カ月が過ぎたバラク・オバマ氏が今になって、自身の功績にしようとしているほどだ。20日にも米経済の好調ぶりがあらためて明らかになった。おそらくオバマ氏は、経済低迷は終わったとの演説を再びするのだろう。

 米労働省が20日発表した15日までの週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比3000件減の20万1000件と、1969年11月以来の低水準となった。その要因の一つは、ハリケーン「フローレンス」で被害を受けた地域での申請件数が少なかったことにあるかもしれない。しかし、イリノイ州などいくつかの州では下落はさらに大きなものだった。何より、雇用情勢をより正確に反映するとされる4週移動平均も記録的な低水準だったのだ。

 そして株式市場も20日、新たなトランプ関税をものともせずに最高値を更新。ダウ工業株30種平均の終値は前日比約1%高となり、1月に付けた最高値を抜くには十分だった。他の指数もそれに続いた。ツイートで反応したトランプ氏は、大文字ロックのキーを壊したようだ。「S&P 500 HITS ALL-TIME HIGH Congratulations USA!(S&P500が最高値更新おめでとう米国!)」。数カ月ぶりに自分の年金口座を確認した労働者がいれば、きっと彼らもハッピーだろう。

 いつもの注意書きを記しておこう。週間の新規失業保険申請件数はノイズかもしれない、実体経済は株式市場より大きい、地球上の誰一人としてダウ平均が明日どう動くかは知り得ない。トランプ氏の中国相手の貿易紛争はエスカレートする一方で、はっきりとした解決策はまったく見えない。

 一方、オバマ政権時代の経済低迷が「ニューノーマル」だと言われていた時のことを多くの読者が思い出すに違いない。米国の景況感は2016年の大統領選の日から変わり始めた。そして経済政策は過去20カ月で成長に向けて劇的にシフトした。これは偶然だろうか?

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上昇続く米国株、それでも上機嫌な「悲観主義者」
悲観主義的な「ブラックスワン」ファンドはなぜ、強気相場でも稼ぎ続けられたのか ILLUSTRATION: NISHANT CHOKSI
By Spencer Jakab
2018 年 9 月 22 日 07:35 JST 更新

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

*** 

 金融危機から10周年を迎え、次の暴落を警戒してもおかしくない時期となっている。だからといって相場の下落に賭けたとしても、たいてい負けてしまう。いや、本当にそうだろうか。

 米国株の最高値更新、貿易戦争の足音、ドナルド・トランプ大統領を巡る法的問題、さらに新興国市場の失速を見れば、再度の暴落に対する不安は強まる。今ではほとんど忘れ去られた危機――英国の欧州連合(EU)離脱投票、財政の崖、テーパリングかんしゃく――も不安をあおったが、結局はまたとない買いのチャンスとなった。S&P500種株価指数はリーマン・ブラザーズが破綻した日からこれまでに200%超のリターンを上げている。終始一貫して市場にとどまることの利点を指摘した投資の古典的研究「楽観主義者の勝利」を裏付けるさらなる材料となりそうだ。

 では、市場の崩壊に大きく賭けている人物が、すこぶる上機嫌なのはなぜだろうか。彼は崩壊が迫っている可能性も排除していないが、それが理由ではない。ほとんど誰もそれに備えていないことが理由だ。

 ヘッジファンドのユニバーサ・インベストメンツのマーク・スピッツナーゲル最高投資責任者(CIO)は「四六時中、迫り来る惨事について考えている」と語る。資産価格の急落を予想しているが、いつになるかは分からないという。一方で、強気相場がこの先何年も続く可能性もあると認めている。「バリュエーションは高い。まだ高くなる可能性がある」

 投資の評論は「言うがやすし」で、暴落を予想しながらいつ起こるか言わないのは、その最たるものだ。だが、ユニバーサの見解は注目に値する。何十億ドルという投資で自身の見解を実証し、有名な「ブラックスワン」の著者、ナシーム・ニコラス・タレブ氏がアドバイザーになっているからだけではない。スピッツナーゲル氏は予測不能な事象が危機を引き起こすとはみていない。予測可能なもの、すなわち中央銀行による異例の刺激策の結果としていずれ起こる反動が、危機の原因になると予想している。

 スピッツナーゲル氏のファンドが際立っているのは、危機がない中でも顧客が利益を享受していることだ。これは投資家も関心を向けるべき理由となる。2007年設立のユニバーサは、08に巨額の利益を稼いだ一握りのファンドの一つ。危機時に名をはせたジョン・ポールソン、デービッド・アインホーン、スティーブ・アイズマンといった大物投資家が悪戦苦闘するのを横目に、スピッツナーゲル氏は所々でちょっとしたもうけを稼いできた。例えば15年8月には、市場が乱高下した1日で同氏のファンドが約10億ドル(20%)の利益を得たと報じられた。

 今年に入り投資家に送付された書簡によると、投資資金のわずか3.3%をユニバーサに、残りをS&P500種指数に連動するパッシブ運用に回す戦略は、今年2月までの10年間の複利リターンが年率12.3%に達した。これはS&P500種指数を大きく上回る好成績だ。ポートフォリオの4分の3を株式に、4分の1を米国債や金、あるいはヘッジファンドのバスケットなど、典型的なヘッジ商品に投資した場合と比べても高さが際立つ。

 懐疑的になることと、懐疑的な見方に基づいて利益を上げることは同じではない。やはり金融危機時に知名度を上げたジョン・ハスマン氏は、2000年と08年の弱気相場を言い当て、さらに深刻な危機がやって来ると確信しているが、同氏の名を冠したファンドは09年以降、目もあてられない成績となっている。危機時に稼いだ利益をはき出したばかりか、さらに損失を出している。

 ハスマン氏は危険な分岐点を探り出してヘッジをかけようと試みるが、スピッツナーゲル氏はタイミングに関して何らの見解も持たない。通常はプットオプション(売る権利)を購入してヘッジを掛け、特に割安な場面で購入している。プットオプションは相場の下落時に価値が上がるが、たいてい期限を迎えて無価値になる。このアプローチは効果が立証されているバリュー投資戦略の一種で、割安かつ不人気の資産を買う手法だ。スピッツナーゲル氏は徹底的にニュースを無視し、何カ月も少額の損失を出し続けてもじっと堪え忍ぶことで、戦略に見合った忍耐と信念を発揮している。

 17年のように米国株がとりわけ好調な年には、貯蓄型保険を購入するのはカネの無駄遣いのようだった。ところがスピッツナーゲル氏は、「お菓子屋に入った子供」のように感じたという。ボラティリティー(変動率)が下がり、オプション価格が非常に安かったからだ。

 長期にわたって市場から離れていればコストがかかる。楽観主義者が勝利を収める理由はそこにある。ユニバーサの典型的な顧客は、暴落が近いかもしれないと思ってはいても、全額を投資し続けることを望んでいる。15年のように時折入ってくる予期せぬ利益は、ケーキにおまけのデコレーションが付くようなものだ。

 世間一般の投資家は、貴重な教訓を得るためにスピッツナーゲル氏の計算法を理解する必要はない。長らく順風満帆で相場が大幅に上昇していれば、自信が深まるのは人としてごく自然なことだ。だが、恐ろしく調子が狂う確率が最も高いのは、まさにそうした時なのだ。

 スピッツナーゲル氏は「われわれにとって今は非常に好都合な時だ」と述べている。


 

 
ジャンク債ぎりぎりの米社債、空前の規模に
高まりつつある隠れたリスク
格付け別に見た米国企業の社債発行規模(単位:兆ドル)Source: ICE Data Services
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By
James Mackintosh
2018 年 9 月 21 日 16:08 JST
――筆者のジェームズ・マッキントッシュはWSJ市場担当シニアコラムニスト
***
 投資家はトラブルの早期の警戒信号を求めて社債市場に注目することが多いが、現在は全て順調との安堵感にひたっている。しかし、よく注意して見ると、本当のメッセージが分かる。それは、隠れたリスクが高まりつつあるということだ。債券投資家にとって、次の下降期の痛みは通常より大きくなる可能性がある。その悪影響は、株の投資家にも波及するだろう。
 債券市場には、伝統的に二つの警戒信号が存在する。一つめは、1990年代の終わりと2007年のように、米長期国債と社債の利回り格差が極めて小さく、過剰にリスクをとっている状況だ。現在もこれと同じ状態だ。投資家が慎重さを欠いていることを気付かせる上で重宝する信号だ。しかし、この信号を活用することは難しい。なぜなら、トラブルが発生するまでの間、債券利回りが極めて長期にわたって低水準にとどまる可能性があることを、歴史が示しているからである。
 二つめの警戒信号は、借り入れが容易な期間が終わりに近づいたときに現れる。つまり、株式市場が危険を察知する前に、最もリスクの高い社債が投げ売りされるのだ。2007年にS&P500種指数がピークに達する何カ月か前に、米ジャンク債市場に問題が生じたほか、11年の投げ売りの数週間前にも兆候があった。ただ、この信号も絶対確実とは言えない。ドットコム・バブルが1998年の債券投げ売りの後も2年間続いたという例もある。とはいえ、この信号は注目に値する。
発行規模でみた社債の割合Source: ICE Data Services
%RECESSIONBBBBBB以外の投資適格級19982000’02’04’06’08’10’12’14’16’1815202530354045505560
 現在、投資家たちは困惑しているかもしれない。一つめの信号は点灯しているが、二つめはよく分からないからだ。米国のジャンク債は好調に推移しており、悪いことはなにもないことが示されている。より質の高い債券が投げ売りされているにもかかわらずだ。
 米ジャンク債のオプション調整後スプレッド(米国債との利回り格差の標準的な指標)は、リーマン・ショック後の最低水準に下がったが、過去2回の経済サイクルの最低水準ほどには下がっていない。しかし、より規模の大きい投資適格債の世界では、同スプレッドが1月の最低水準から0.25ポイント上昇し、投資適格級の企業は連邦準備制度理事会(FRB)による1回分の利上げに相当する打撃を受けている。一体、何が起きているのだろう。
 高格付け債がかつてのような質を維持していない一方で、ジャンク債が以前より若干安全になっていると考えれば説明がつく。今年の夏は、米国の社債で「BBB」(ぎりぎり投資適格級に入る)に格付けされたものの比率が、金額ベースで初めて40%を超えた。欧州ではBBBに格付けされた社債の比率が米国よりさらに高い。
 2007年の時点で債券利回り格差は現在に比べて多少低かったが、投資適格債の中で最低水準の債券、つまりジャンク債に格下げされる可能性のある債券の比率も少なかった。米インターコンチネンタル取引所(ICE)のデータによれば、米債券のうちBBBはわずか26%、ユーロ圏では20%にとどまっていた。
 企業の最高財務責任者(CFO)たちは自社の社債がジャンク債に格付けされない範囲でできるかぎり大量の資金借り入れを行っている。ジャンク債への格下げは借り入れコストの急激な拡大につながるからである。格付け区分の境界線に注目が集まるのは、その水準次第で借り入れに伴うリスクが通常よりさらに高まる恐れがあるためだ。BBB格付け債の積み上がりは次に景気後退入りした際に、通常よりも多くの債券がジャンク債に格下げされる可能性がある。
 欧州には独自の特異性がある。欧州中央銀行(ECB)が投資適格債の買い付けを進めており、企業にとってはこれがジャンク債を(ごくわずかではあるものの)上回る水準に維持しようとする強い動機になっていることだ。
 ECBが2016年6月に社債購入プログラム(CSPP)を開始して以降、「ICE BofAメリル・ユーロ建て社債指数」を構成するBBB格債券は他の格付けの債券総数の2倍以上に達した。一方、シングルB、Cなど最低水準のジャンク債の数量は減少し、結果的にジャンク債全体の平均的な質が向上することになった。
 ジャンク債への格下げリスクがある債券の発行規模は、まずまずの経済成長にもかかわらず、既に震え上がるほどに高水準だ。シティグループの債券ストラテジスト、ハンス・ロレンツェン氏によれば、最弱のBBB格債券(見通しが「ネガティブ」で格下げ方向で見直し対象となっている債券)と、他にもジャンク級の社債を発行している企業によるBBB格債券を合計すると、現在の米ジャンク債市場規模である1兆ドルの約半分に相当する。欧州では、このように格下げすれすれの債券がすべて格下げされるとすれば、3470億ユーロ(約46兆円)にさらに約35%増えるだろう。そうなれば投資適格債ファンドが売りを余儀なくされ、膨大な消化不良状態が生じるのは確実だ。
利回り差投資適格級社債と米国債の利回り差の推移

Source: Federal Reserve Bank of St. LouisNote: ICE BofAML US Corporate Master option-adjusted spread

 朗報は、2008年の資金ひっ迫後、多くの債券ファンドマネジャーが自主ルールを変更し、それまでベンチマークに入っていなかった債券の少なくとも一部の保有を容認していることだ。彼らは直ちに格下げ債券を投げ売りすることはないだろう。しかし、市場の構造変化から生じる恐れのある格下げ債の膨大な規模に彼らが対応できるかどうかは不透明だ。
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 こうしたことすべてが投資家にとって悪いニュースになるのは、状況が悪化する場合だけだ。経済が拡大を維持し、デフォルト(債務不履行)が低水準のままであれば、借り入れを増やすのは株主にとって素晴らしいことであるし、債券保有者にとっても結構なことだ。ただ成長について誤った見方をすれば損失の拡大に直面するリスクを負っているということを投資家は認識すべきだ。
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とれんど捕物帳 まさに“THE市場” なぜドルは上がらない
配信日時 2018年9月22日(土)08:45:00 掲載日時 2018年9月22日(土)08:55:00
 今週は突然リスク選好の雰囲気が高まりドル円は112円台後半まで上げ幅を拡大した。トレンドも完全に上昇へ転換しており、目先は7月につけた年初来高値113.15円をうかがう展開を見せている。米中貿易問題は相変わらず解決の糸口が見えず、トランプ大統領は2000億ドル規模の中国からの輸入品に対する10%の制裁関税を発表した。来週の24日から発動する。トランプ大統領は加えて、問題が解決しなければ来年には税率を倍以上に引き上げるとしたほか、追加で2670億ドル相当の関税賦課の可能性にも言及した。

 市場からは予想通りとの見解も聞かれたが、来年の税率引き上げにも言及した辺りは予想以上だったのではとも思われる。面子を重んじる中国も600億ドル相当の報復関税を早速発表しており対抗心をあらわにしている。

 米中貿易問題は次のステップに完全にエスカレートしたが、市場は意外なほど冷静な反応を見せている。どこから出てきたのかはわからないが、突然、経済への影響は限定的だと言い出している。IMFをはじめ諸々の人たちはそうは言っていないようだが、この辺はまさに“THE市場”としか言いようがない。一部には来年になって関税が全て25%に引き上げられたとしても、米個人消費支出のうち家計が直接購入する中国からの輸入品の割合はさほど高くはなく、インフレへの影響は限定的との指摘も聞かれる。もし、現時点で賦課が決まっている計2500億ドルの中国からの輸入品への関税が来年に全て25%に引き上げられたとしても、インフレへの影響は前年比で0.3%以下だとの試算もあるようだ。

 市場が過度にネガティブな反応を示さなかったことは有難いことではあるが、この辺は成り行きを見守るしかないのであろう。来週はFOMCがあり、経済見通しやパウエルFRB議長の会見も予定されている。FRBは貿易問題の影響をどう見ているのか確認したいところではある。

 もう一つ解釈が悩ましい動きがある。ドル高になっていないという点だ。確かに、これまでリスク回避のドル買いだったことからその巻き返しとも言えるが、もしファンダメンタルズに市場の意識が戻っているのであれば、米国と他国の金融政策の格差から、ドル高という解釈になるのであろう。米10年債利回りは大台の3%台を回復しているが、「FRBのタカ派姿勢を織り込む動き」との解釈も債券市場では聞かれた。

 しかし、為替市場はドル高にはなっていない。常に米財政赤字や様々な外部要因があり、金利と為替レートの相関関係が従来よりも薄れているともいえなくはないが、やはりグローバル化とポジションの状態が大きく影響しているという説が有力なのかもしれない。

 一つは、リスク選好の雰囲気になれば、米経済と新興国を始めとした他国経済とのカップリングが再び強まり、ドルから資金が移動することが期待され、それを市場は先取りしているというもの。そしてもう一つは、グローバル化の環境下で、ドルロングが過度に積み上がっていれば、どうしてもその解消圧力が働くというもの。実際、ドルロングはFRBの利上げ姿勢やトランプ大統領の減税などの経済政策の効果で高水準に積み上がっている。米シティバンクが算出しているシティFXペイン指数というのがある。ヘッジファンドなどの持ち高を推計したものだが、ドルのポジションは算出以来の高水準に再び上昇している。リスク選好の雰囲気になれば、ある種アルファの出ている他国へ資金を移動したくなるのであろう。円についても似たようなことが言えるのかもしれない。もっともこちらは金利ではなく信頼感だが。特に日本人の。

 さて来週だが、FOMCが予定されている。結果発表は日本時間で27日未明。今回はFOMCメンバーの経済見通しや金利見通し(ドット・プロット)、そして、パウエルFRB議長の会見が予定されている。0.25%の利上げが確実視されており、そのこと自体は既に織り込みだ。12月の利上げの可能性も示唆してくるであろう。注目は上記の貿易問題の影響も含めて来年以降どう見ているのかという点。

 現在の市場の流れからタカ派な見通しを示すとの予想も出ているが、個人的には中立か、もしくは、慎重姿勢を強調してくるものと思われる。将来の景気後退局面に備えて中立金利までの利上げは主張してくるものと思われるが、他国との金融政策の格差を過度に広げたいとは思わないであろう。

 現在の流れからすれば、素直にドル売りの展開が予想されるが、株高の反応が見られれば、ドル円は上値を伸ばすかもしれない。ただし、あくまで円売り・ドル売りであることから、上値抵抗はそれなりにあるものと思われる。来週は日本企業の中間期末でもある。

 レンジとしては112.00〜114.00円を想定。スタンスは「中立」から「やや強気」に変更する。

()は前週
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◆ポンドドル(GBP/USD)
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minkabu PRESS編集部 野沢卓美

 


株式報酬にも男女差別? 米新興企業で大きな開き自社株保有額の比率は男性100に対して女性47、賃金格差より深刻か

米スタートアップ企業の男女間の保有株式の差は、女性創業者に関しては一段と顕著だ PHOTO:MICHAEL NAGLE/BLOOMBERG NEWS
By
Yoree Koh
2018 年 9 月 21 日 12:55 JST 更新
 米スタートアップ企業の女性従業員の自社株保有額は、男性従業員の半分以下にとどまることが最新調査で明らかになった。富を生み出すシリコンバレーの仕組みに女性が関与しにくい1つの要因が浮かび上がった。
 男性従業員の株式保有額1ドルに対し、女性従業員の保有額は47セントであることが、カルタ(カリフォルニア州パロアルト)が公表した最新の調査結果で判明した。同社はスタートアップ企業の従業員や投資家の株式持ち分の管理業務を支援している。創業者に関してはこの男女差がより顕著だった。男性創業者の株式保有額1ドルにつき、女性創業者は39セントにとどまる。
 この調査は全米の幅広い業種を対象にしているが、恐らくハイテク業界の問題に一番関連性が高い。創業間もない企業がひとたび軌道に乗れば一獲千金も夢ではないため、この業界では給料を低く抑える代わりに株式を付与するモデルが一般的だからだ。この仕組みは何世代にもわたり、シリコンバレーの有力者を生み出してきた。十分な富を得た彼らは他のスタートアップ企業を応援し、自身の温めてきた計画を実行し、政治運動に資金を用立てるなどしてきた。
 ハイテク業界は男女間の不平等について厳しい批判を浴びている。その中には賃金格差や職場での差別も含まれる。全ての問題がこの分野で働く女性の不足によって悪化している。
 大手ハイテク企業はここ数年、多様性データの年次報告書を公表している。それによると一般的に女性は同業種の労働者全体の3分の1を占めるが、技術職や上級職ではその比率がはるかに低い。

少ない女性従業員・創業者の株式持分スタートアップ企業の女性従業員の株式保有額は男性正従業員よりはるかに少ない男性の株式保有額1ドルに対して、女性の保有額は・・・

Source: Carta
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 最新データが示すのは、ハイテク企業に女性の働き手が少ないことよりも「この問題ははるかに重要だ」ということだ。ツイッターの元幹部で6人の女性エンジェル投資家からなる「#エンジェルズ」の創業者であるクロエ・スラッデン氏はそう話す。株式報酬の格差は、女性が変化をもたらす「現実的な推進力」を弱めていると同氏は主張する。
 この分野の調査研究はまだ進んでおらず、格差が生まれた理由を特定するのは難しい。だがスラッデン氏によると、#エンジェルズのメンバーは早い段階で重要かつ専門的な役職に就く女性が少ないことが、主たる要因だと考えているという。さらに、女性の経営する企業がどのように見られるか、交渉の場で女性がどのような印象を与えるかなどを含め、その理由の一部は偏見に根ざしているとの仮説を立てている。
 今回の分析は、カルタが情報を持つ米スタートアップ企業6000社余りの約18万人の従業員から収集した匿名のデータに基づいて行われた。1万6000人近い創業者のうち約87%を男性が占める。各企業には平均で34人の従業員がおり、創業年数は5年をやや下回る。
 これまで、創業間もない企業の資本構成を示す資本政策表(キャップテーブル)に、女性がどの程度寄与しているかを示すデータはほとんど見られなかった。カルタによると、女性従業員は自社株を保有する従業員の35%を占めるものの、持ち分では20%にとどまる。調査対象となった企業の株式価値でみると、女性は約22億ドル(約2500億円)、男性は88億ドルを保有。カルタが算出した適正市場価格に基づいて換算すると、女性1人の平均額は3万5319ドル、男性は7万4998ドルとなる。
 女性の創業者は創業者全体の約13%いるが、株主資本の6%弱を占めるにすぎなかった。株式価値では約18億ドルとなり、これに対して男性の創業者は298億ドルを保有している。
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カバノー氏性的暴行疑惑、告発した女性の素顔
クリスティーン・ブレイジー・フォード氏
クリスティーン・ブレイジー・フォード氏 PHOTO: UNCREDITED
By Alexandra Berzon, Sadie Gurman and Zusha Elinson
2018 年 9 月 21 日 10:44 JST 更新

 「高校時代に性的暴行を受けた経験を話したことがあった?」。クリスティーン・ブレイジー・フォード氏は今夏、大学時代の親友に、奇妙なメッセージをフェイスブック上で送っていた。

 フォード氏の親友で、ノースカロライナ大学時代のルームメイトだったキャサリン・ピオワルスキー氏は、その記憶はないと答えた。ピオワルスキー氏は当時、フォード氏が最高裁判事に指名されたブレット・カバノー氏から性的暴行を受けたことを告発しようと考えていたとは、全く知らなかった。

 フォード氏の友人や知人への取材からは、政治や心の傷よりも、スポーツや科学について話すことを好む、身の固い人物像が浮かび上がってくる。実名でカバノー氏の性的暴行疑惑を告発したことで世間の注目を集めることになったフォード氏は、居心地の悪い状況に追い込まれた。そして30年来の事件の記憶は目下、ドナルド・トランプ米大統領が目指す2人目の最高裁判事の指名承認を巡る攻防を左右する重要な要因に浮上している。

 民主党は性的暴行疑惑を根拠に、カバノー氏は最高裁判事として不適格だと主張。共和党はフォード氏の主張を退けることはせず、なぜより早い段階で告発しなかったのか疑問を投げかけている。またフォード氏の記憶は曖昧で不正確とする一方で、最高裁判事に適任だと考えるカバノー氏の評判を落としかねないとみている。

 フォード氏の弁護士を務めるデボラ・キャズ氏は18日遅く、フォード氏が最近、ネット上で脅迫や殺害予告を受けるようになり、家族は引っ越しを余儀なくされたと明らかにした。こうした嫌がらせを受けて、フォード氏は来週24日に予定されている公聴会の出席をためらっているという。当初は公聴会で証言することを承諾したが、米連邦捜査局(FBI)による捜査を出席の条件とする考えを示した。ただ、共和党側は捜査を拒否している。

 フォード氏に電話や自宅訪問を通じてコメントを求めたが、返答はなかった。同氏の弁護士もこれ以上の情報提供に応じていない。


Three Senators Key to the Kavanaugh Confirmation
Three Senators Key to the Kavanaugh Confirmation
高校時代の性的暴行疑惑が浮上したカバノー氏(英語音声、英語字幕あり)Photo: Getty
 心理学者であるフォード氏(51)は米紙ワシントン・ポストに対し、1980年代初頭、あるパーティーの場で、当時高校生だったカバノー氏と、その友人であるマーク・ジャッジ氏にベッドルームに連れ込まれ、ベッド上で動けないよう押さえつけられたと語っている。体をまさぐられ、服を脱がされようとしたが、なんとか逃げ出したという。事件についてはその後、2012年に夫と一緒に行ったセラピーを受けるまで、口外したことはなかったという。

 それに対し、カバノー氏(53)は疑惑を全面的に否定。フォード氏が現場にいたとするジャッジ氏も議員に対し、記憶はないと述べている。

 フォード氏の友人は、彼女は信頼できる確かな人物だと語る。カバノー氏の友人も、彼は尊敬できる立派な人物だと話す。

 現在、パロアルト大学の教授であるフォード氏は、メリーランド州ベセスダにある女子校ホルトンアームズ・スクールの出身だ。カバノー氏が通った男子校ジョージタウン・プレップスクールからそう遠くない所にある。高校時代の友人は、フォード氏は親切な人気者のチアリーダーで、サッカーや飛び込み競技などのスポーツ活動に参加していたと話す。

 サマンサ・セメラド・ゲリー氏はフォード氏の告発について「証明できないなら、彼女が書くことはない」との友人の言葉に触れ、こう述べた。「彼女は過度に感情的になるタイプではない。論理的推論に基づく判断だ」。ゲリー氏は、フォード氏への支持を表明する議員向けの書簡に署名したホルトンアームズの級友の1人だ。

 一方、高校時代にカバノー氏と交際していたマウラ・ケーン氏は、カバノー氏について「一緒にいるときは常に相手を尊重し、親切で思いやりのある人物」とし、性的暴行を犯すことなど考えられないと反論する。

 フォード氏が数十年を経ても、心に深い傷を負っていることは明白だとの指摘も聞かれた。友人の1人、ジム・ゲンスハイマー氏は、ベッドルームにドアが1つしかないと閉じ込められた感覚に陥るため、2つ以上必要だとフォード氏が打ち明けたことがあると明かす。さらに実名を公表することで、プライバシーが侵害されることへの懸念も口にしていたという。

 フォード氏は事件後、心理学者として素晴らしいキャリアを築く。子供の虐待・育児放棄と成人の鬱病との関係や、2001年9月11日の米同時多発テロ後のポストトラウマティックグロース(心的外傷後の成長)といったテーマについて、50以上の書籍や出版物を共同執筆している。

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 フォード氏は7月、ワシントン・ポストにカバノー氏の性的暴行疑惑について情報を提供。地元選出のアンナ・エシュー下院議員(民主、カリフォルニア)に書簡を送った。エシュー議員は、米上院司法委員会の民主党トップ、ダイアン・ファインスタイン議員(カリフォルニア)に連絡を取るようフォード氏に促した。弁護士のキャズ氏が上院司法委に送った書簡によると、フォード氏はカバノー氏について「完全に理解」してもらうため、議員に匿名で疑惑について語ることを希望した。だが、メディアに書簡の内容が流出したことで、自ら名乗り出て語ることを選んだという。キャズ氏は、セクハラ疑惑を告発する「#MeToo」運動の被害女性を担当する弁護士として、ワシントンではよく知られた存在だ。

 取材した友人らは、フォード氏は政治に強い関心を示すタイプではないと語る。フォード氏は民主党員として登録しているが、2017年1月以降に行った民主党系組織への寄付金は42ドルにすぎない。

 前出のフォード氏の元ルームメート、ピオワルスキー氏によると、フォード氏は数年前、ノースカロライナ州のピオワルスキー氏の自宅を訪れた。川で遊ぶ子供たちを眺めがら、子育てについて語り合ったが、世論を二分した2016年の大統領選を控えた時期にもかかわらず、2人が政治について話すことはなかったいう。

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高校生の電子たばこ使用、米で急増=政府調査
前年比75%増 13〜18歳では3分の1近くが利用か
米国の10代の若者の間で電子たばこの使用が急増している
米国の10代の若者の間で電子たばこの使用が急増している PHOTO: STEVEN SENNE/ASSOCIATED PRESS
By Betsy McKay and Jennifer Maloney
2018 年 9 月 21 日 09:31 JST 更新

 米国の10代の若者の間で電子たばこの使用が今年急増していることが、新たな調査で明らかになった。公衆衛生当局や学校、親の懸念が強まる可能性がある。

 米政府がまとめた未発表の調査によると、調査に先立つ30日間に電子たばこを吸引した高校生は前年と比べ約75%増加した。事情に詳しい関係者が明らかにした。

 使用者は約300万人で、高校生の約20%に相当する。昨年の調査では173万人で11.7%だった。

 ウォール・ストリート・ジャーナルが調査会社マーキュリー・アナリティクスと共同で実施した別の調査によると、回答を寄せた13〜18歳の3分の1近くが、電子たばこを吸っていると答えた。

 2018年の電子たばこの販売は前年比で2倍近くに増加すると予想されている。

 米食品医薬品局(FDA)のスコット・ゴットリーブ長官は先週、10代の若者に電子たばこの使用がまん延しているとし、米国でフレーバー付き電子たばこの販売を全面的に禁止することも検討していると述べた。

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