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リーマンショックからそろそろ10年
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/53092946.html
2018年09月09日 在野のアナリスト
リーマンショックからおよそ10年、日経にも次の危機の芽、という話が載っていますが、日本でもその萌芽はすでに発生しています。スルガ銀行やTATERUが起こした不正融資の問題です。これが根深いのは、資金を借りる人も身の丈以上の融資がうけられ、それを望ましいと感じていた部分もある。しかし賃貸住宅にしろ、シェアハウスにしろ、融資をうけた分を上回る収益があれば、貸す側も借りた側もウィンウィンであり、問題は顕在化しなかった、といえます。しかしそのバランスが崩れ、賃料収入以上に返済などの負担が大きくなると、途端に破綻するのが、この仕組みです。つまり日本では賃貸住宅などの過剰供給という深刻な問題が発生しており、必ず失敗する仕組みだったともいえたのです。
そして問題は、新興国などにはこうした融資のリスクについて、貸し手側も借り手側も理解できておらず、拡大している現状がある。借金をして利息を払ってでも、それを上回る収益があった、これまで成長してきた世界経済。しかしその上値が抑えられ、投資に厳しい環境が広がる中、この問題は一気に顕在化し、世界経済を斜陽に向かわせる破壊力を秘めた問題、とさえいえるのです。振り返れば、リーマンショックを引き起こしたサブプライムローンの問題もまさにそうで、収入を上回る身の丈を越える借金を、組織的に金融機関がさせてきた、それが一気に暗転したことで起こった、ともいえる問題だったのです。
そしてスルガ銀行でも明らかになったように、それを引き起こす要因の一つが過度の成果主義です。金融機関は、これまで景気がよいときは融資が拡大し、収益を拡大してきた。しかし現在のように人為的に金利を低下させていると、収益機会が減少し、景気との連関が崩れます。しかしそれを赦せない経営陣が、社員に過度な負担をかけることで、こうした不正融資が増える、といえる。つまり日本は今、こうした問題が起こり易いとも言えます。
しかし新興国はもっと深刻で、そもそも世界的な金融市場に参加した経験も乏しく、またここ10年で成長した機関は、金融危機を経験したことすらない。また、金融機関ですらない組織や個人が金融仲介業などを行っていたりする。中国ではシャドーバンキング、などとも呼ばれますが、金融機関ではないのでバンキングと呼ぶことすら誤解を与えかねず、こうしたものが跋扈する社会は、常にリスクを抱えている、とさえ言えるのです。
日本も安倍ノミクス、という虚構の経済政策によって、不正融資が蔓延してしまったように危うい状態といえます。他に運用先がなくなり、米不動産市場に資金が集中、価格が高騰していますが、恐らくこの市場が崩れるのが最終段階になるように感じます。それ以外にこれから上昇しそうな市場が見当たらない、お金を借りて投資をしても、利息を払ったら損をする時代がくる。そのとき市場から、資金は一気に消失することになります。
そしてそのとき、安倍ノミクスの真実が見えてきます。景気が悪化しても金利低下の支援策がつかえない。資金供給も逆効果。日本は長期の低迷を余儀なくされることになるでしょう。ナゼか、総裁選では毎回総選挙でつかってきた「安倍ノミクス」の文言がでてこない。それは自民党内でさえ、もう安倍ノミクスは虚構である、という認識が広まっているためなのでしょう。安倍ノミクスの裏で起きていた不正融資事件、リーマンショックから何も学べていなかった金融機関が、これから起こす問題には要注意、ということなのでしょうね。
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