http://www.asyura2.com/18/hasan128/msg/318.html
Tweet |
老後の支え公的年金 夫婦で100歳なら9000万円超
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180828-00000002-nikkeisty-bus_all
NIKKEI STYLE 8/28(火) 7:47配信
写真はイメージ=123RF
今月のマネーハックのテーマは公的支援です。夏休みの自由研究の気分で、国が私たちの人生にどれくらいの支えを用意してくれているかを考えてみました。最後は「年金」、つまり老後の支えです。
まず、国の年金制度についての誤解を解いておきますが、これは「払った分をもらう」制度ではありません。「働けなくなったら加入の条件に応じて年金をもらう仕組み」であって、本質的には年齢は関係ありません。だからこそ、年金制度には障害年金や遺族年金が含まれているわけです。
公的年金については「どうせ将来もらえない」と思っている人も少なくないでしょう。実際には破綻リスクはほとんどないと考えていいのですが(2014年の財政再検証結果によりデータの裏付けも得られている)、ネガティブイメージは私たちに根強く残っています。
しかし、「老後の一番の財産は公的年金収入」だということは知っておくべきです。老後のメイン収入はどんな時代が来ようとも、やっぱり年金なのです。
■仕事をせずとも夫婦で月22万円をもらえる
公的年金の加入者は65歳を迎えると国が年金を支給します。このとき、標準的な世帯(会社員と専業主婦)の場合、月額のモデル年金額は22.1万円です。
「たったそれだけ?」と思うかもしれませんが、時給950円であれば、230時間以上働かなければならないお金です。どちらかが29日働きづめか、夫婦が15日ずつシェアしてようやく得られる賃金額です。
厚生労働省の17年「賃金構造基本統計調査」によれば、大卒の初任給は20.6万円とされていますから、仕事をしなくても大卒初任給レベルの収入を得られる、ということを私たちはまず理解しておく必要があります。
さらに、この年金額は「終身」で支払われるところに本当のすごみがあります。「保険料を納めた額」をもらうのではなく、個々の人生の長さに応じてもらえるからです。このため、70歳前後で亡くなられた方と、90歳以上長生きした方では受取総額が異なってきます。
■65歳から35年の夫婦の受取総額は9000万円以上に
先ほどの夫婦22.1万円を男性の65歳時点での平均余命19.6年で計算すれば受取総額は5198万円となります。女性の65歳時点での平均余命は24.4年ですから、これで考えると何と6471万円になります。本当に100歳人生時代が到来したとき、仮に65歳から100歳まで35年夫婦が元気であれば、受取総額は9282万円に達するのです。
国から5000〜6000万円もらえるというとにわかには信じがたいかもしれませんが、全国の年金生活者がもらっている年金はそれくらい大きなものなのです。
何歳まで生きられるかは「神のみぞ知る」です。かつて長生きリスクは親族が背負い続けるか、背負えなければ悲劇的な末路もあり得ました。うば捨て山伝説は150年前までは現実だったのです。
しかし、今は年金があります。長生きする限り、絶対に必要となるランニングコストを国が払い続けてくれる仕組みが年金なのです。
■共働き正社員夫婦なら老後の豊かさは広がる
公的年金収入は一人ひとり異なります。自営業者らが加入する国民年金は未納状況に応じて減額されます。会社員らが加入する厚生年金は加入年数が長いほど、高い保険料を納めたほど、将来の年金額が増額されます。
また、夫婦がともに厚生年金に加入していた場合、ダブルで厚生年金をもらえますから、老後の豊かさはぐっと広がります。先ほどのモデルは専業主婦を想定していましたが、夫婦ともに共働きで正社員であれば、月額30万円くらいに増える可能性があります。
仮に30万円とすれば、19.6年の受取総額は7056万円、24.4年で8784万円、35年なら何と1億2600万円ということになります。
共働き正社員夫婦は、今は子育てに、仕事に、と忙しく日々大変だと思いますが、最後は笑って老後を過ごせるはずです。
■要注意は「お一人さま」「自営業」「DINKS」
ただし、この安心は会社員の夫婦の話です。自営業者は国民年金しか老後の収入がありませんから、満額であっても年間80万円に達しません。任意加入の国民年金基金、個人型確定拠出年金(iDeCo)、小規模企業共済など使える手段はフルに使って老後に備える必要があります。
また、会社員でもお一人さまは夫婦合計の年金ではなく1人分の年金ですから、月15.6万円程度です。これもやはり、iDeCoなどで老後の備えが必要でしょう。
さらに夫婦でも要注意なのは共働きで子どものいない「DINKS」です。子育てをしなかった分、生活水準が高くなりがちなので油断をしていると月30万円でもまったく生活できない、ということになります。やはり、計画的な蓄財を行うべきです。
それでも公的年金がなければ、「老後の貯金目標1億円」という無茶なハードルにくじけてしまうはずです。働き方に違いはあれど、やはり、公的年金抜きの老後は成り立たないのです。
マネーハックとは ハックは「術」の意味で、「マネー」と「ライフハック」を合わせた造語。ライフハックはIT(情報技術)スキルを使って仕事を効率よくこなすちょっとしたコツを指し、2004年に米国のテクニカルライターが考案した言葉とされる。マネーハックはライフハックの手法を、マネーの世界に応用して人生を豊かにしようというノウハウや知恵のこと。
山崎俊輔 フィナンシャル・ウィズダム代表。AFP、消費生活アドバイザー。1972年生まれ。中央大学法学部卒。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。著書に「読んだら必ず『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」(日経BP)など。
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民128掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民128掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。