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スルガ銀行にかかわって多額損失被る客続出…預金解約を拒否、執拗な電話でノイローゼ
http://biz-journal.jp/2018/08/post_24301.html
2018.08.05 取材・文=栗田シメイ/ジャーナリスト Business Journal
スルガ銀行(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)
スルガ銀行への批判が止まらない。女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」への投資をめぐり、スルガ銀行の不正融資が発覚して数カ月が経過した。外部の第三者委員会が8月末に報告書をまとめる予定とのことだが、すでに弁護団に委任したかぼちゃの馬車オーナーは250人にまで拡大し、最大時で787人いたオーナーの実に3割に及んでいる。
スルガ銀行については、かぼちゃの馬車に関する騒動がクローズアップされがちだが、実際に同行の融資に関する“キナ臭い”話は2010年頃から続出していた。特に地方のRCマンションの購入に関する提携不動産会社のレントロール(不動産の賃貸借条件の一覧表)が偽装であるとして、実際に裁判に至った事例も複数存在する。だが、あくまでスルガ銀行は「直接的には関与していない」と主張し、謝罪や補償に発展することはなかった。だが、スルガ銀行のずさんな融資は、業界内ではよく知られた話でもあった。
ここでポイントとなるのが、かぼちゃの馬車しかり、中古RCマンションの購入にしても実質的に被害を受けているオーナーたちは、極めて個人属性が高く、投資知識があった人物が多いということだ。企業社長、開業医、大手メーカー、大手商社から外資系企業への勤務者に加え、メガバンクの融資担当者までが実害を受けている。金融や融資関係者の購入者も多く、いわばその道のプロでも信じてしまう巧妙さがあった。通称“スルガスキーム”にハマり融資を受けた人たちは、どのような過程を経て購入に至ったのか。以下、スルガ銀行の融資を受けた出資者の声を紹介する。
【中田さん(仮名/開業医・40代) かぼちゃの馬車オーナー】
1年前に知人の医師がスマートデイズを利用していたこともあり、紹介されました。触れ込みは、「自己資金があまりなくても始められる」でした。まずは担当者とメールでやり取りし、すぐに面談の運びとなった。正直、最初は購入を戸惑いました。というのも、女性向けのシェアハウスというニッチな産業で投資分を回収できるのか、疑問だったんです。ただ、スマートデイズの担当者がかなり細かいデータと裏付けを示してきて、「これならなんとかなるかも」と、安易に考えてしまいました。
踏み切った理由は2つあります。ひとつは担当者がしつこく繰り返したスルガ銀行の名前です。「地銀の雄」ともいわれるスルガ銀行が後押ししているならと信頼し、購入の際に判断材料となりました。もうひとつは、契約時に確約されていた家賃保証です。シェアハウスの性質上、どうしても入退去はつきもので、安定した家賃収入を得られるのかという不安もありました。実際に現場を見ても、決して衛生面や建築面で満足したわけではなかったからです。ただ、担当者のトークがうまく、私が投資の素人ということも見破られていたんでしょう。データを見せられながら、「30年間保証、頭金なし」という謳い文句に心が動いてしまいました。
ところが、やはり入退去者が多くて、実際に聞いていたよりも入居率が低いという事実が次第に明らかになっていきました。それで問い合わせると、購入段階では一定の家賃を確約しておきながら、しばらくすると取り決めの支払い金額を下げると担当者が主張してきました。それで、知人の医師やほかのオーナーとの集まりにも顔を出したのですが、皆同じようなトラブルに巻き込まれていることがわかりました。
その後、何度も担当者に詰め寄りましたが、「対応中です。しばらくお待ちください」の一点張りでした。埒が明かないので法的処置を考えていた際に、報道で民事再生手続きを行っているとことを知りました。投資の世界は自己責任といいますが、それでも明らかに今回のケースは度が過ぎます。今は弁護士に委任していますが、正直、金銭的な面で返りがあるとは期待していません。スマートデイズもそうですが、自分たちの成績のために不正融資と知りながら、契約を重ねていったスルガ銀行にも強い憤りを感じています。
【吉田さん(仮名/銀行融資担当・40代) 地方RCマンション購入】
昨年3月、沼津に1億円超で中古のRCマンションを購入しました。スルガ銀行でローンを組み、提携する不動産会社を経由しての購入です。ところが購入当初から、レントロールで偽装が続出したんです。マンションには13部屋あって、私が最初に相談した時は「残りの空室は2室」としてレントロールを見せられました。次に会った際は、「あと1室です」と言われました。購入を渋っていると、「家賃の満額保証を付けますので安心してください」と説得されました。
実際の物件を見に行こうとすると、担当者は「今後拡大していくので、見に行かなくていいです。私を信じてください」と視察を拒まれました。それでも、強引に物件を見に行きましたが、その段階で空き部屋が3つか4つは確認できました。そこで担当者に詰め寄ると、「地方は隠れ家にしていたり、愛人マンションにしていたりといろんな事情があり、空き部屋に見えますが、お金はきちんと入っているので安心してください」と説明されました。
そこでもう一回行って見ると、今度は6部屋しか埋まっていませんでした。ちなみに、約束されていた満額保証も出ませんでした。明らかに意図的な嘘で、不動産会社もわかっていた上での偽装です。当然、融資元のスルガ銀行も、融資物件に関して調査をすべき義務があるはずなのですが、一切調査していませんでした。重要事項の説明書を確認しても、担当者の名前は入っておらず、全然知らない別の会社の女性が記載され、しかも説明済みとなっていて、唖然としました。弁護士に相談したところ、これは完全な宅建業法違反に当たると言われました。
当然、私はスタートからマイナスなので毎月の支払いができなくなってしまうので、入居者の状況もあらためて確認しました。当初、「滞納者もおらず、保証会社も入っているので安心してほしい」との説明がありました。しかし、実際は3カ月、4カ月と滞納して夜逃げした人もいて、鍵がなくなっている部屋もあったのです。
クリーニング代、リフォーム代もかかるので、まだ現段階では入居者の募集すらできていません。白紙撤回、契約解除にもっていきたかったのですが、弁護士に相談しても「それは難しい」と言われました。
スルガ銀行の融資担当者に「実際に物件を見てきたのか」と聞くと、はっきり「見てきた」と言うんです。私が確認した際も7部屋空いていました。スルガが本当に見ていたら、レントロールが合っていないので融資しないはずですよね。その後、定期預金を解約しにいったのですが、何かへ理屈をこねて拒否しようとしてきたので、「あなたたちがそんなことを言えるのですか」と問い詰めると、すぐその場で解約に応じました。レントロールでは高い利回り(20%超)が示されていたのですが、結果的にそれは嘘で、計算すら成り立たなかったのです。
【山田さん(仮名/企業経営者・30代) 地方RCマンション購入】
2014年に東京・港区の不動産会社を経由して、2億円の中古マンションを千葉・前橋に購入しました。ところが、レントロールがめちゃくちゃで、どうにもならない状況であるということが発覚しました。自分のマンションを手放し、持ち出しをカバーしようとしたのですが、それでも難しく、そもそも利益を出せる物件ではなかったんです。売却を決意したものの、市街化調整区域だったので融資が受けられず、借り換えもできませんでした。そこからは、割り切って広告費を投入するなどして、なんとか収支がトントンになるように入居者を集めました。
なんとかめどが立ってきた矢先に、今度は設備面の不備がどんどん出てきました。決定的だったのは、水回りのクレームが入居者から立て続けに入ったことでした。見積もりをとったところ、計8000万円ほどの工費がかかり、そのほかの修理も含めると1億円を超えたので、結局、工事を断念せざるを得なくなりました。さらに、同じような物件が近隣に建っているのですが、それらは未登記で誰のものかも不透明でした。そんな物件は売るに売れません。レントロールは当初から実現しない内容だったのです。当初は15%くらいの想定でしたが、実際は7%くらいで返済額にすら達しませんでした。
今は持ち出しを減らすために、なんとか物件をすぐにでも売却したいと模索している最中です。ただ、売ろうとしても、スルガ銀行を通して買った物件はスルガ銀行経由で売らないと苦しいのです。それほど、物件評価にズレがあると専門家から指摘されました。それにスルガ銀行は、売ろうとすると非常にしつこく電話をかけてきます。正直、どうしてよいかわからず、ノイローゼ気味で精神的にも追い詰められています。
(取材・文=栗田シメイ/ジャーナリスト)
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