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新聞記者たちがあっさり騙される安倍首相「信号無視話法」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180705-00000011-sasahi-bus_all
AERA dot. 7/7(土) 7:00配信 週刊朝日 2018年7月13日号
イオングループのキャッシュレス化に関する記者会見 (c)朝日新聞社
自行のATMか特定提携先ATMを使った場合。新生銀行は10月7日から新生プラチナと新生ゴールド以外は1回108円。公表資料をもとに編集部作成
主な銀行のATM設置台数
CD・ATMによる支払金額
街角にあふれ、財布代わりにお金を出し入れできるATM(現金自動出入機)。最近、使い勝手が少し悪くなってきた。銀行は超低金利で経営が厳しく、“コストの塊”ATMを見直しているためだ。手数料無料で使える範囲を狭める銀行もある。ATMの使い勝手を確認し、手数料を無駄遣いしないように気をつけたい。
ATM見直しの象徴的な存在となったのが、新生銀行。これまで「全国どこでも使える提携ATM約10万台」とうたい、提携コンビニATMから引き出す際、手数料は24時間365日無料としていた。
しかし、10月7日以降、預金残高など一定の条件を満たさないと、手数料が有料になる。利用客の3分の1ほどが、手数料有料化の対象になるという。
メガバンクなどのATM手数料は、平日の日中のみ無料が一般的。銀行によって、ATMが無料で使える日時や条件は違う。大手行の関係者はこう話す。
「ATMは稼働させているだけで費用がかかり、コストの塊。平日は銀行窓口で預金通帳を使ってお金を無料で引き出せる。それに合わせ、ATMも無料で引き出せるようにしてきた」
お金の入出金は、銀行の儲けにならない。一方で、ATMを置くだけで、警備や現金輸送、保守点検などの維持管理費がかかる。
超低金利が続き、銀行は貸出金と預金の利ざやで稼ぐ主力業務が厳しい。メガバンクなどは店舗や人員を減らしており、ATMの見直しもコスト削減の方法の一つになる。メガバンクのATMは、合計2万台にも及ぶ。
三菱UFJ銀行と三井住友銀行は、ATMの共同利用を協議し始めた。ATMは顧客の利便性の象徴で、かつては各行が台数を競い合った。駅前など、別々のメガバンクのATMが併存する場所も多い。共通化すれば、銀行はコストを抑えられ、顧客はATMを探し回る必要がなくなり便利だ。
全国銀行協会のCD(現金自動支払い機)・ATMの提携取引状況によると、提携先に設置されたATMやCDでの預金引き出しは減り続けている(自行の本支店間取引を除く)。一方で、既存の銀行とは違う新興勢力が顧客を獲得し、事業を広げてきた。
流通系やネット系などの新興銀行は、引き出し手数料を常に無料にしたり、休日・夜間などの無料の条件を旧来の銀行より緩めている。低コスト運営や独自の収益モデルにより使い勝手のよさを実現している。
経済評論家の横川楓氏はこう指摘する。
「新興銀行は、いつでも預金を引き出せて手数料がかからず便利。金利面でもメリットがあり、普通預金の金利は、メガバンクが軒並み0.001%に対し、ネットバンクは0.02%が基本。条件を満たせば、0.1%の銀行もある」
新興銀行は、本業との相乗効果を強みとする。
流通系のイオン銀行は、全国のイオンモールやミニストップなどに6千台以上のATMを置く。引き出し手数料は常に無料。入出金だけでなく、電子マネー「ワオン」のチャージやポイント交換もできる。イオングループのビジネス展開に必要なインフラだ。
イオン銀行のATMを運営するのは、イオンフィナンシャルサービス。加盟店手数料が入るカードショッピングやカードキャッシングが収益の柱で、最近は住宅ローンの扱いも増えた。
セブン銀行は、セブン−イレブンやイトーヨーカドーなど全国各地の店舗に2万4千台余りのATMを設置。ATM網の厚みは、ゆうちょ銀行に迫る。顧客は店舗で買い物するついでに、お金をおろせる。
セブン銀行の個人口座数は、3月末で182万7千。6年間でほぼ倍増し、10年間で3倍以上に増えた。引き出し手数料は全日、朝7時から夜7時まで無料。収益の9割以上は、提携先の他の銀行がセブン銀行に対して支払う手数料が占めている。
ネット系の銀行は店舗やATMを持たず、顧客は提携先ATMを使う。住宅ローンの申し込みや審査などの各種手続きもネット上での処理が多い。伝統的な銀行のように、高給の行員や店舗維持費が不要なため、コスト競争力が高い。
住信SBIネット銀行は、顧客の利用状況に応じて提携先ATMの引き出し手数料が4段階に分かれる。ランクごとに、月2〜15回手数料無料。収益源は業界最低水準の金利の住宅ローンなどだ。住宅ローン取扱額は2012年3月に1兆円超だったが、今は4.3兆円を上回る。有力地銀並みに拡大し、大手行関係者も一目置く存在になった。
ローン審査では、AI(人工知能)の活用にいち早く取り組む。口座数は3月末で321万口座に拡大し、この9年間で8倍近くに膨らんだ。
ネット系のソニー銀行も自前のATMがない。セブン銀行とイオン銀行のATMならば、引き出し手数料が無料。ゆうちょ銀行やローソンなどのATMは、月4回無料。収益の柱は住宅ローンや外貨預金だ。口座数は3月末で135万口座と、5年間で47%増えた。
新興銀行は預金通帳がなく、ATMで通帳記入などの余分なコストがかからないことも強みになる。また、国内隅々まで多くの店舗網を持つゆうちょ銀行も、自行のATMから預金を引き出す際の手数料が常に無料で、便利な存在だ。(本誌・浅井秀樹)
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