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中国人が住む場所や国籍には全くこだわらない理由
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180701-00000004-moneypost-bus_all
マネーポストWEB 7/1(日) 16:00配信 週刊ポスト2018年7月6日号
中国には一人で暮らすという発想がない?(上海)
日本人のほとんどは、中国人の「働き方」を理解していない。20年近く中国各地を訪ね歩き、『言ってはいけない中国の真実』(新潮文庫)を上梓した橘玲氏と、上海の寿司店の職人やホストなど、さまざまなアルバイトを経験し、『ルポ 中国「潜入バイト」日記』(小学館新書)を著わした西谷格氏が、「日中の労働者」の価値観の違いを語り合った。
橘:中国人は仕事に関してドライで、職場を第一に考えるという意識がない。中国人には、家族や“朋友”しか信用しないという哲学が根底にある。朋友は「同門の友」という意味で、日本でその関係にいちばん近いのはヤクザの義兄弟です。
問題になっている情報漏洩も、朋友から「調べてよ」と頼まれたら嫌と言えないから。会社よりも朋友への忠誠心のほうが高い。
西谷:日本人とは逆。
橘:どうしてそうなったのかというと、中国は人が多すぎるから。競争が激しすぎて、騙す人間がたくさんいる。だから、信用できる助け合いネットワークがないと生きていけないんです。
西谷:中国に移り住んだとき、私も「知り合いや家族は住んでるのか?」とやたらと聞かれました。「いない、一人で来た」というと、「よく生きていけるね」とびっくりされました。
橘:一人で暮らすという発想がないんですね。一方で人的ネットワークさえあれば、住む場所や国籍には全くこだわらない。
西谷:華僑は世界中どこにでもいます。国籍は自分にとって“便利な国”を選ぶくらいの感覚でしかないですよね。仕事も同じで、条件のいい会社にすぐ移る。だからブラック労働も、中国では起こり得ない。“辞めたいのに辞められない”という日本人労働者の感覚は、中国人には奇妙に映るでしょうね。
橘:辞めればいいじゃんと。日本だと、社員は会社に滅私奉公して、その代わりに会社に守ってもらうという感覚があるから、無理難題を押し付けられても我慢しますが、中国人にそれはない。
西谷:中国人はたしかに身勝手で自己中ではありますが、日本人も少しは見習ってもいいのかもしれません。
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