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W杯より激しさ増す トランプが火をつけた報復関税の応酬 日本経済一歩先の真相
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/232204
2018年6月29日 日刊ゲンダイ
トランプ大統領(C)ロイター
サッカーW杯以上の激戦となってきた。トランプ米大統領が火をつけた貿易戦争は報復に次ぐ報復を生み、世界の経済秩序が崩れ始めている。
トランプ政権は来月6日に総額500億ドル(約5・5兆円)の中国製品に高関税措置を発動。中国政府も対抗し同日に同額の米輸入品に25%の高関税を課すことを決めた。報復関税を実施すれば、トランプ大統領は仕返しに総額4500億ドル(49・5兆円)の中国製品に追加関税を課すと警告。この額は中国の対米輸出の9割に相当する。
EUも鉄鋼・アルミ製品への高関税に対抗し、米国製品への報復関税を発動した。標的は鉄鋼・アルミ製品に加え、ハーレーダビッドソンのバイクやリーバイスのジーンズ、バーボンウイスキーと米国文化を象徴する産品を狙い撃ち。すかさずトランプ大統領も「米国に入ってくる全てのEU車に20%の関税をかけてやる。米国で生産せよ!」とツイッターでやり返し、さらなる報復をチラつかせる始末だ。
米国の高関税の対象となったカナダとメキシコも対抗措置を検討している。「米国第一主義」に染まったトランプ大統領が仕掛けた保護貿易策の荒っぽい手口に、世界各国とも今やすっかり感染し、憎しみの連鎖が広がっている。戦後70年以上も米国がリードしてきた世界的な自由経済の仕組みは、もはや終焉を待つしかないのだろうか。
1971年にドルと金の交換を停止したニクソン・ショック後も、ドルは基軸通貨の座を譲らなかった。90年代前半の日本のバブル崩壊や、今世紀に入ってのリーマン・ショックなど、世界経済は数々の危機を乗り越えてきたが、今回のトランプ・ショックはちょっと救いようがない。
EUの報復関税を避けるため、ハーレーは欧州向けの生産拠点を米国から海外に移す方針を発表。すると、トランプ大統領はツイッターで「よりによってハーレーが最初に白旗をあげるとは驚きだ。我慢しろ!」と批判したが、米国第一の報復関税の応酬は皮肉にも自国の産業の空洞化を招くだけだ。保護貿易をゴリ押ししても、米国内の産業がガタガタになるのは目に見えているが、それもまた、世界経済危機の火種となりかねない。
トランプ政権による鉄鋼・アルミ製品への高関税の対象国には、日本も含まれている。日本の自動車メーカーなどはメキシコの工場でつくった鉄鋼・アルミ部品を米国の生産拠点に持ち込んでいる。この国にもトランプ大統領が仕掛けた貿易戦争の弊害が及んでいるのに、安倍政権は傍観を決め込んでいる。WTOやGATTでの調停を呼びかけ、国際的議論をうながすべきではないか。
いずれにせよ、世界の歴史は現在進行中で大きな転換期を迎えている。
高橋乗宣 エコノミスト
1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。
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— イオタ (@JOTA_4683) 2018年6月29日
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