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リーマンショック前と酷似? 世界経済3つの「不気味なサイン」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180530-00000001-moneypost-bus_all
マネーポストWEB 5/30(水) 7:00配信 週刊ポスト2018年6月8日号
10年前のリーマンショックでは、世界中の投資家が頭を抱えた(写真:共同通信社)
金融相場から業績相場へとシフトし、世界の株式市場は米国株が牽引する形で上昇基調に乗っているように見えるが、そうしたなかで、経済のセオリーと反するかのような「不気味なサイン」も出ているという。それらは「10年前の悪夢」――世界経済に冷や水を浴びせ、日本市場も暴落させたリーマンショックの直前に起きたことと符合するというのだ。
【1】GDP成長を極端に上回る株高
投資家が参考にする経済指標に「バフェット指数」というものがある。その名の通り、“投資の神様”と呼ばれるウォーレン・バフェット氏が着目しているとされる指標で、「実体経済と株価の連動性」を示す数値である。マーケットバンク代表の岡山憲史氏が解説する。
「当該国の株式市場全体の時価総額と名目GDP(国内総生産)の比較によって、株価が割高か割安かを判断する指標で、『時価総額÷名目GDP』で算出されます。基本的に株価は経済成長と比例することを前提としており、1を上回ると割高、下回ると割安と判断されます」
米国ではバフェット指数が1.4を超える高水準にあり、日本でも1.2を超えている(5月23日現在)。岡山氏が続ける。
「リーマンショックの前年から米国のバフェット指数は1を超え、暴落するまで上昇傾向が続きました。現在の日本も2016年後半から1を上回る状況が1年以上継続しています。ここまで続くと“投資が活発”の域を超え、“実体経済と乖離した過熱感が高まり、暴落の懸念が増している”と見ることができます」
投資の神様の指標が発する警告だけに、杞憂と片付けるわけにはいかないかもしれない。
【2】高金利なのに原油高
好況時に変動する数値が「正反対」の動きを見せているのも不気味だ。景気が上向きであることを示す材料として「金利上昇」がある。
借金をしてでも投資や消費に回したいというムードがあれば、当然、金利は上昇する。米国の長期金利(10年債)が5月17日に3.11%という8年ぶりの高水準を記録した。金利上昇局面では原油価格が下がるのがセオリーだ。
「原油はドル建て取引のため、米国金利が上がれば買い控えに働く」(真壁昭夫・法政大学大学院教授)という理由だが、そのセオリーに反して原油価格(WTI先物)は1バレル=70ドルを上回る高値圏にある。
リーマンショック前夜も同じ状況があった。前年(2007年)に50ドル台だった原油価格は2008年夏に147ドル台の史上最高値を記録。この時期も米金利は4%に迫る高水準だった。金利と原油の「シーソー」は、なぜ壊れたのか。
「商品先物市場が心配しているのは地政学的リスク。トランプ米大統領が打ち出している経済制裁により、イランやベネズエラといった産油国の輸出が制限されるかもしれないという不安感が強まっている」(真壁氏)
リーマンショック前も、中東ではイスラエルとイスラム諸国の対立が激しさを増しており、中東産原油供給の不透明感が漂っていた。投資家たちは今また、産油国が関わる緊張に注視している。
【3】設備投資が盛んなのに銅価格が上がらない
電気の伝導性が高い銅は、自動車や電化製品から半導体など、あらゆる工業品での用途がある。そのため「設備投資が盛んかどうかのリトマス試験紙になる」(前出・真壁教授)という。
ところが銅の取引価格は今年に入って下落傾向が激しい(1月は7000ドル→5月は6800ドル。1トンあたり)。「工業株」をベースとするニューヨークダウが5月22日に史上最高値を更新したのとは対照的だ。
「リーマンショックの数か月前も銅価格が低調になり、設備投資の冷え込みを暗示していた。当時は銅の値動きに注目する人は少なかったが、10年前の教訓から、現在の低調を不安視している投資家は少なくない」(証券会社トレーダー)
そうした「不気味なサイン」は、景気が近い将来“踊り場”を迎えることを暗示しているのだろうか。前出・真壁教授はこう分析する。
「2007年に米国ではサブプライムローン問題(*注)が火を噴き、経済全体の“隠れ債務”が表面化し、翌年のリーマンショックに繋がった。実は昨年末時点で米国の家計債務総残高は13兆ドルに膨れ上がっており、10年前と同じ水準に達している。
【*注/低所得者層向けの高金利の住宅ローン。同ローンを担保にした証券が数多く販売されたことで積み上がった信用不安リスクが、景気暴落の原因となった】
世界の景気は約10年周期で危機を迎えてきた。1987年のブラックマンデー、1997年のアジア通貨危機、そして2008年のリーマンショック。それから10年が過ぎた今、市場に“いつ暴落してもおかしくない”という空気が広がっているのはある意味“セオリー通り”といえるでしょう」
その「悪夢のセオリー」だけが当たることがあってほしいとは思わない。だが、「株価は元の古巣に帰る」という相場格言を思い出す時期に来ているのかもしれない。
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