http://www.asyura2.com/18/hasan126/msg/830.html
Tweet |
民事裁判の悲惨な実態と、公証人制度の闇…「公正さ」崩壊の現場
http://biz-journal.jp/2018/04/post_23129.html
2018.04.25 文=神岡真司/ビジネス心理コンサルタント Business Journal
何かのトラブルに遭遇すると、相手に「訴えますよ!」などという常套句を投げつけることがあります。しかし、実際に民事裁判を起こす人は、あまりいないのが実際のところです。訴訟を起こすのは、弁護士費用や労力がかかりすぎるからです。
ところで、一般の人は、裁判になれば謹厳実直な裁判官が丁寧に争いの内容を吟味してくれ、公正かつ正義の判断を下してくれるものだと思いがちです。しかし、後述するように民事訴訟はトンデモない実態に満ち満ちています。ちなみに筆者は4月に出版された拙著『衝撃の真実100』(ワニブックス刊)で、こうした世の中の人々が抱く善意の幻想について、人間、お金、心理、生物、近未来といった分野ごとにその実態を暴いておりますので、ご興味があればご一読いただければ幸いです。
さて、民事訴訟の実態ですが、日本の現状は悲惨な状況に陥っています。そうなる理由は、大都市の裁判官は、1人当たり常時70〜90もの事件を抱えているからです。そして、勤務評定はどんな内容の判決文を書いたかではなく、月間の処理件数によって行われます。ひと月で何件終わらせたかが問われるわけで、いちいち訴状を読み込むのに時間をかけているヒマはなく、時間のかかる判決文など書きたくない。そして判決文を書けば判例として記録され、控訴審でひっくり返されれば査定にも響きます。
そのため、第1回の期日から裁判官は原告と被告の双方を別々の部屋に呼び、「和解金はこれぐらいの金額でどうですか」などと双方に「和解」を迫ってくることもあります。双方が渋々納得して「和解」に応じれば、裁判官は面倒な判決文を書かずに済みます。公正な判決を望んで訴訟に訴えても、弁護士を儲けさせるだけになることもあります。弁護士のなかにも、面倒な裁判は続けたくないので、裁判官の肩を持ち「和解したほうがオトクだよ」とプレッシャーをかけてくる人もいます。
■公証人
このほかにも、日本の法曹界の問題を見てみましょう。
定年で退職した検事や裁判官のなかから、法務大臣が「公証人」を任命する制度があります。検事や裁判官が定年退職して弁護士になったところで、ろくに稼げません。しかし、大都市で公証人になれば、その気になれば年収3000万円は固いです。70歳の定年まで勤めれば、億単位の収入を得ることができます。
公証人の仕事は、公正証書を作成し、認証することです。公正証書とは、公証人だけが作成を許された、証明力と執行力がある文書です。たとえば、金銭債務に強制執行認諾条項を入れれば、裁判なしで差し押さえなどの強制執行ができます。公証人は準公務員扱いですが、その業務は「独立採算制」で、誰の監督も受けません。そのため、司法書士や弁護士が依頼人の要望実現のために、公証人が不適切な認証によって加担するというケースもあります。
たとえば、この構図によって2000年前後には、悪辣な商工金融やサラ金業者が、債務保証の公正証書作成の委任状を捏造し、根保証契約や連帯保証人契約で、身に覚えのない人にまで次々と過大な債務を負わせて社会問題になったほどでした。
最近では「公正証書遺言」の認証で問題が多発しています。親の介護をする人が、親が認知症になって逆らえなくなった頃合いを見計らって、司法書士や弁護士を介して自身に有利な遺言内容を作成し、他のきょうだいの相続遺産をゼロとしたり、法定遺留分しか認めないようにする行為が起こっています。親の元に公証人を出張させ、「読み聞かせ式」で公正証書遺言をつくるケースもあります。
遺産総額が多いほど公証人の報酬も上がるので、出張に行って親が認知症の状態であろうと、打ち合わせ通りに公正証書遺言をつくってしまうこともあります。民法969条では、遺言者は口授(口頭で遺言内容を告げること)がなければ無効とされていますが、実際にはそんなことにはお構いなく、法律事務所の事務員2人を証人に仕立てて公正証書遺言をつくるという方法です。
実際に親が亡くなり、その公正証書遺言の内容で親族がもめて民事訴訟で争っても、認知症の事前証明や遺言現場の録画などの証拠がなければ、遺言内容をひっくり返すことはできません。
こうした公証人制度の問題は、すみやかに是正されるべきでしょう。
(文=神岡真司/ビジネス心理コンサルタント)
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民126掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民126掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。