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日本の国家破産には「預金」で備える!?
http://diamond.jp/articles/-/167854
2018.4.24 橘玲:作家 ダイヤモンド・オンライン
作家であり、金融評論家、社会評論家と多彩な顔を持つ橘玲氏が自身の集大成ともいえる書籍『幸福の「資本」論』を発刊。よく語られるものの、実は非常にあいまいな概念だった「幸福な人生」について、“3つの資本”をキーとして定義づけ、「今の日本でいかに幸福に生きていくか?」を追求していく連載。今回は「日本の国家破産への備え」について考える。
日本の将来は「悲観シナリオ」か「破滅シナリオ」
「1000兆円を超える天文学的な借金を抱えた日本国は破綻必至で、ハイパーインフレによって円は紙くずになってしまうのではないか」と心配するひとがいるかもしれません。
最近では、「日銀の金融緩和ではインフレを起こせなかったのだから、あとは日本政府が『インフレになるまで財政赤字の拡大を放置する』と宣言するしかない」という、アメリカの経済学者クリストファー・シムズの「物価水準の財政理論(FTPL)」が注目を集めています。もしこのような政策が実施されれば財政赤字はとめどもなく膨らみ、「国家破産」が現実味を帯びてくるでしょう。
この問題については2013年発売の『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル』(ダイヤモンド社)で書きましたが(2018年に改訂文庫化『国家破産はこわくない』〈講談社+α文庫、電子版はダイヤモンド社より発売〉)、私の見解はこのときとまったく変わっていません。
この本では日本の未来を、(1)楽観シナリオ(アベノミクスで日本経済は大復活する)、(2)悲観シナリオ(現在と同じデフレ不況がこれからも続く)、(3)破滅シナリオ(財政が破綻して経済的な大混乱が起こる)の3つのケースで検討しましたが、4年に及ぶ日銀の金融緩和政策でも物価は一向に上昇せず、アベノミクスに好景気を呼び込むちからがないことがはっきりしました。そうなると残っているのは「悲観シナリオ」と「破滅シナリオ」だけなので、より話がシンプルになったともいえます。
詳しいことは同書を読んでいただきたいのですが、結論だけいえば、「低金利=マイナス金利では運用で大きな利益を出すのは困難なのだから、金融資産は普通預金とドルやユーロなどの外貨預金に分散しておけばいい」ということになります。
なぜなら通貨の価値は相対的なものなので、円が下がればドル(ユーロ)が上がり、ドル(ユーロ)が下がれば円が上がります。すべての通貨が一斉に下がることはないのですから、適切に資産を国際分散しておけば、円が紙くずになろうが、ドル経済が崩壊しようが、全体の資産価値は影響を受けないのです。
市場経済の長期的な拡大を前提とすれば、金融資産を株式市場に投資した方が有利だとの考えもあるでしょう。そんなひとには、投資対象を選別する費用対効果も含めれば、東証の「上場インデックス世界株式(1554)」に積立投資するのがお勧めです。
これは円建てのETFですが、投資対象が(日本株を除く)世界の株式なので特定の国や企業にリスクを集中させることを避けられますし、円が下落すればその分だけ株価は上がります。証券会社や銀行の店頭で販売されているファンドとちがって販売手数料は不要(株式の売買手数料のみ)で、インデックスファンドなので運用手数料も安く、海外株に投資する際の円から外貨への両替には大口割引が適用されています。「タマゴをひとつのカゴに盛るな」の格言を実行するなら、これほどすぐれた国際分散投資の金融商品はありません。
しかしそれでも、「国家破産」という異常事態が起きたら大切な資産が失われてしまうと不安に思うひとがいるかもしれません(私は、その確率はきわめて低いもののぜったいにないとはいえない、と考えています)。
その場合は、海外の金融機関にあらかじめ口座を開設し、いつでもクリックひとつで金融資産を移せるようにしておけば「金融封鎖」も心配ありません(いまならビットコインを使ってもいいでしょう)。
また財政破綻時は、円相場が乱高下したり、金利が急上昇して株価が暴落するなど、金融市場が大きな混乱に見舞われるのは確実です。そんなときにオプションや先物などデリバティブの仕組みを知っていれば、リスクを一定の範囲に抑えつつ一攫千金を狙う投資戦略も可能になるでしょう。
(作家 橘玲)
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