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ニュータウンの末路 希望持てる街と廃墟化する街の差異は(NEWS ポストセブン)
http://www.asyura2.com/18/hasan126/msg/782.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 4 月 21 日 08:02:25: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

ニュータウンの末路 希望持てる街と廃墟化する街の差異は
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180421-00000010-pseven-life
NEWS ポストセブン 4/21(土) 7:00配信  


多摩ニュータウン(時事通信フォト/朝日航洋)


 日本が経済成長を遂げた1960年代から1980年代にかけ、住宅需要の急激な高まりから全国各地に造成され、人気を博した「ニュータウン」。だが、街や人の高齢化に伴い、その役割は薄れつつある。住宅ジャーナリストの榊淳司氏がニュータウンの現状を報告する。

 * * *
「また抽選に外れてしまった」──。そう言って、お父さんががっくりと肩を落とす。それを見た家族が暗い顔になる。それは今から40年以上前に、日本中のどの街でも見られた情景だった。

 1960年代から1970年代の高度成長期。日本の住宅は絶対数が不足していた。政府は都市の郊外へ新たな鉄道路線を敷き、新駅を作り、その周りに勤労者用の集合住宅を建設する政策を進めた。いわゆる「ニュータウン」の造成である。

 大規模なものとしては、関西圏では1960年代に千里ニュータウンの開発が始まった。首都圏における多摩ニュータウンは1970年代が開発の最盛期ではないか。

 ニュータウンは人気を集めた。その分譲住宅には申し込みが殺到。何十倍という抽選になることも珍しくなかった。先着順で募集すると、何日も前から行列ができた。都会を職場とするサラリーマンにとって、ニュータウンに住むことは憧れ以外の何ものでもなかったのだ。一種のニュータウンブームと言っていい現象。それは10年以上も続いたのではなかろうか。

 終息したのは、1980年代の半ばかと思われる。総務省が行っている「住宅・土地統計調査」によると、総住宅数が総世帯数をはっきりと上回ったのは1973年から。空家率が5%を超えたのも同じ時期。終戦直後は圧倒的に不足していた住宅数が、その頃から数の上では「足りている」状態となった。

 しかし、大都市居住者の住宅への飢餓感まで満たしてくれる状態ではなかった。ニュータウンで集合住宅が分譲されると、申し込みが殺到する状態は1980年代の前半まで続く。

 もちろん、今でも「ニュータウン」と呼ばれる街での分譲で、抽選になるケースはある。しかし、かつての熱狂とは程遠い。人気の物件、住戸に申し込みが集まる程度。「住宅への渇望」といった情景ではない。

 あの熱狂が終わって30年以上が経過した。現在、ニュータウンが何かの話題になるとすれば「廃墟化への危機」ではないだろうか。住む人が少なくなった築40年以上の集合住宅は、今や文字通り廃墟化の危機を迎えている。なぜ、そんなことになってしまったのか?
問題を整理しよう。

 まず、ニュータウンと呼ばれるのは郊外型の住宅地。規模は1000戸以上が基準とされている。集合住宅が主流だが、戸建て住宅も混在しているケースが多い。あるいは、戸建てだけでニュータウンを形成しているところもある。

 そういったニュータウンに住む人が少なくなっている。その理由は、当初の入居者が高齢化したからだ。40年前に35歳で入居していれば、現在は75歳。すでに多くの方が鬼籍に入っている。あるいは高齢者施設に移ったのかもしれない。

 かつて公団が開発したニュータウンで、賃貸が主流の場合はほとんど問題化しない。古くなった建物は住人に立ち退いてもらい、取り壊して再生すればいい。現に、URの賃貸住宅団地では再生が日々進んでいる。

 深刻なのは分譲住宅だ。所有者が個人なので、強制的に再生することはできない。各人の財産権が守られているからだ。

 特に問題なのは、資産価値が見いだせなくなった住宅。例えば東京都港区の麻布あたりのマンションだと、最初の入居者が高齢化して住まなくなっても、他に誰か住む人が必ずと言っていいほど現れる。相続した子どもであったり、新たに購入したニューカマーであったり、賃貸募集に応じた賃借人などだ。

 しかし、東京都八王子市で駅から徒歩17分、築40年以上の集合住宅の場合、当初の入居者が何らかの事情で住まなくなっても、次に住む人は容易に見つからない。子どもがいたとしても、そこには戻ってこない。大学を卒業してIT企業に勤めていれば、湾岸エリアあたりのタワーマンションに住んでいるだろう。

 誰も住まないので、相続した子どもが売ろうとしても買い手は容易に現れない。賃貸募集しても借り手は見つからない。その結果、放置される。放置される住戸が多くなると、まるで廃墟のようになる。それが「廃墟化」である。

 この廃墟化の問題は、多摩ニュータウンのような集合住宅が中心の街よりも、戸建て住宅ばかりのニュータウンでより深刻だ。木造の戸建て住宅は人が住まなくなると、短期間で見る影もなく朽ちていく。見た目にも廃墟化するのだ。

 これが大都市の都心から1時間以上の通勤圏で進行しつつある。首都圏なら埼玉県や千葉県の駅からやや離れた場所で30年以上前に開発された戸建てのニュータウンが、軒並み廃墟化の危機を迎えている。

 ニュータウンの廃墟化。これは現在進行形の深刻な社会問題だ。今後、さらに深刻化することは目に見えている。老朽化は日々進行しているからだ。

 今のところ、抜本的な解決策はない。それぞれの所有者が個人的に何とかしなければならない。戸建て住宅なら、家屋を取り壊して更地にしてしまうと倒壊などは防げる。しかし、そこには半年もすれば雑草が茂る。年に何度も草むしりに行くことになる。

 集合住宅の場合は、各住戸の区分所有者に出来ることは少ない。誰も住まないにもかかわらず、きちんと管理費や修繕積立金を払わないと、どんどん廃墟化が進む。今の我々に出来ることも少しはある。未来に自分や子どもたちが廃墟化の当事者にならないために、ニュータウン的な住宅を買わないことだ。

 実のところ、ニュータウンの開発はまだ現在進行形で続いている。首都圏なら千葉ニュータウンや港北ニュータウンで、このままだと40年後には廃墟化の危機を迎えそうなマンションが堂々と分譲されているのだ。

 大阪の場合、千里ニュータウンの再々開発が進んでいる。古くなった建物を建て替えたり、まだ開発されていない場所で新たにマンションを建設しているのだ。

 とはいえ、まだ千里ニュータウンには希望がある。なぜなら、千里ニュータウンは大阪で最もメジャーな地下鉄路線である御堂筋線と直結している。通勤や通学に便利だ。資産価値を見出せる。だから、あのエリアではあまり廃墟化を心配しなくてもよい。

 しかし、東京の多摩ニュータウンはそこで育った人々が戻ってこないほど交通利便性が悪い。少子高齢化に人口減少が進む未来に希望を持てないエリアだ。

 遠隔郊外にあるニュータウンの未来は暗い。そこにある住宅を相続する予定があるのなら、早めに対策を考えるべきだ。



 

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コメント
 
1. 2018年4月21日 20:32:11 : 5NbF2QTwm6 : WGz91UGn544[7]
多摩ニュータウンなんてまだよいほう。
バブル時代の茨城や千葉の「奥地」(都心までは2時間(以上))の住宅団地なんてもっと悲惨だからねえ。
多摩ニュータウン程度ならばちょっと家賃下げれば住む人はいる。


2. 2018年4月21日 23:35:40 : CJdL1KwNsU : PmfpacQ7UYM[3]
とは言え多摩から都心に通勤するのは痛いだろう。

3. 2018年4月22日 08:16:19 : u3CLk7jj1w : r@bgIS1XgV4[24]

バブル辺りまでは、庭付き戸建て嗜好が強かった。

仮に、このまま利便性嗜好と人口減少が続くとすると…

山手線沿線でさえ古い低層ビル、戸建てはゴマンとある。

それらの高層化(タワマンでなく10〜15階程度でも)が進むと、最近に開発された

台場、品川(海沿い)、豊洲辺りの辺ぴな所も将来的には厳しいのでは?

基本的に新たに開発されるという事は、元来は人が住みづらいという事。

利便性が向上しても商業施設を作っても、気象条件は変わらないですし。



4. 2018年4月22日 19:14:59 : FYv369TSRU : QnzxUAAntQQ[174]
覚悟する 「住めば都」の 皮肉など

ニュータウン 栄枯盛衰 映し出し


5. 2018年4月22日 23:43:53 : AKI3acokJE : wpUfBo0UW0s[78]

(1)四国など高齢者がまばらに住む地域は、車が必要な上に効率が悪い。
   それで、この様な年寄りが密集する地域に介護業者が引っ越している。
   しかも、それに合わせて働いてた従業員の若い世代も一緒に引っ越し。
   残された地域がオバ捨て山状態になっている。

(2)周囲のインフラも耐用年数に差し掛かり、高齢者では税収が全く足り
   ず、新たに出来ずに自治体はお手上げ状態。
   京都市でさえ、古くて腐ったガス管と水道管のせいで、泥水がガス管
   に流入し、ガスコンロをひねると泥水が出てしまっている。
   人口減より高齢者の増加で税収減が激しく、街の中でも全てのインフ
   ラを借金で新たな物に交換しても、それを返済できずに第二の夕張に
   転落するので、集約化=コンパクトシティ化が急がれてる。

 ================

ダメな地域はどんどん潰して、コンパクトにつくり直さなければならない。

  地方創生なんぞ、痴呆総勢(創生)にしかならんべぇ。


6. 2018年4月23日 05:39:58 : MkamCIV0B6 : ucGCWXCvQZ4[72]
根本対策は人口増加

7. 2018年4月24日 18:19:05 : i3Ndt2rWYq : S_Vy_E9Efhw[1387]
URの賃貸でも残存住人が建て替え(後の大幅値上げ)に反対してって所が有るよな。

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