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“モンスター住人”に悩まされ…マンション管理人はAIに置き換わる?
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180418-00000013-sasahi-soci
AERA dot. 4/20(金) 7:00配信 週刊朝日 2018年4月27日号
全国で増え続けてきたマンション。快適なくらしの場となる一方で、新たな課題も増えている(写真は本文と直接関係ありません)(c)朝日新聞社
老朽マンションほど、管理費の滞納が多い(管理費等を3カ月以上滞納している住戸の割合)(週刊朝日 2018年4月27日号より)
老朽マンションが急激に増える(週刊朝日 2018年4月27日号より)
最近の人手不足でマンション管理員のなり手も減っている。都市部で新築ブームが続く一方で、中古物件の老朽化や入居者の高齢化も進むマンション。ゴミ屋敷やスラム化への道が待っている“限界マンション”とは?
■管理員追い込むモンスター住人
業者による修繕や整備があれば、受け付けや立ち会いをする。引っ越しシーズンとなれば、運送業者が適切に養生をしているかのチェックも欠かせない。もちろん、住民からの要望や問い合わせにも対応する。管理組合の理事会や総会に出席することもある。
「一般に考えられているよりもずっと重労働で、住人の接し方によってはストレスもたまりやすい仕事です。評価されたり、感謝されたりする機会は少ないのに、少しでも不備があると住人から叱責されることがあります。本来は管理員の仕事でないことについてまでも責め立てられ、やめてしまう人がいます」(不動産コンサルティング会社「さくら事務所」の土屋輝之さん)
ある業界関係者も、こう明かす。
「最近は『モンスター住人』に悩まされる管理員がいます。精神的に不安定な住人が、何かと難癖をつけて攻撃してくるんです。その物件は管理員を何人送り込んでもすぐにやめてしまう。そこまでひどくなくても、管理員室にいれば『仕事をしていない』と言われ、巡回に出ていれば『いつもいない』と言われる。やりがいを感じる機会が極端に少ない」
体力的にも精神的にも楽ではない仕事なのに、時給は地域にもよるが1千円前後が相場。決してよくないため、割に合わないとやめる人も少なくないという。
給与を上げれば、人を集めやすくなるとも考えられる。人手不足感の強い飲食店などはパートやアルバイトの時給引き上げ傾向が顕著だ。しかし、マンション管理員は上がっていないところも多い。
「管理員の報酬の原資は、管理組合が住民から徴収して管理会社に支払う管理委託料です。待遇を改善するには委託料を値上げする必要がありますが、管理組合側からは値下げ要求のほうがむしろ強いです。交渉がうまくいったケースはあまり聞きません」(土屋さん)
NPO法人「全国マンション管理組合連合会」の川上湛永会長は、組合の厳しい懐事情を打ち明ける。
「管理費の滞納や駐車場収入の低迷などで、修繕積立金不足に悩むマンションが増えています。管理費値上げなど、とても考えられないという管理組合が多い。数年前ならば、管理会社との契約更新時に値下げ交渉をするなど、管理会社を変えてコストダウンを図ったりすることができました。しかし、今はそんなことをすれば、新たな管理会社が見つからない可能性さえあります。むしろ、利幅の薄い小規模のマンションだと、管理会社側が更新してくれなくなることもあり得ると危惧しています」
国土交通省の調査によると、築年数が古いマンションほど、滞納者の占める比率が高かった=上のグラフ。老朽化したマンションほど、設備の保全や大規模修繕にかかる費用が膨らみやすい。日常の点検や確認がより大切になり、管理員の果たす役割は大きくなる。
マンション管理を巡る状況は厳しいが、管理員の採用倍率が8倍と、人手を確保している会社もある。約3500人の管理員を抱える大和ライフネクスト。人材開発一部の松本幸太郎部長は人気の秘密をこう話す。
「採用倍率は3年前までは20倍でした。今は8倍ですから、これでも、優秀な人材を採用しにくくなっていて、危機感を持っています。給与や時給の引き上げは限界があるため、働きやすく、やりがいを感じられる職場づくりに特に力を入れています」
管理員は一般的に、契約社員やパートなど非正規雇用が中心だ。しかし、同社は勤務条件にもよるが原則65歳まで正社員として雇う。休暇中の管理員の代わりに現場に入れる代行管理員を組織するなど、有給休暇を取りやすい環境を整えた。地域ごとにグループを設け、勉強会を毎月開催。物件によっては、「1日管理員体験」のイベントも催す。住人の子どもたちに、制服を着て仕事を体験してもらう。
「管理員はそれぞれの現場で一人で仕事をするため、孤独を感じやすい。このため、同じ仕事をする者同士で情報交換する機会を設けています。経験を発表し合い、共有できる仲間をつくることで、モチベーションを上げてもらうねらいです。住民とのコミュニケーションを深めて管理員や管理の仕事を身近に感じてもらい、理解・関心を深めてもらうことで、よりよい管理運営が期待できます」(松本さん)
■住民満足度UP 人工知能活用も
人工知能(AI)を使い、管理員の負担を減らしつつ、住民の満足度を上げようとする試みもある。
管理会社の「大京アステージ」は、マンションにAI管理員を置く実証実験をしている。東京電力グループのファミリーネット・ジャパンなどとの共同研究で、自動応答サービスを開発した。エントランスにモニターを設置し、画面にはAIの男性管理員のイラストが表示される。住民が話しかけると、応答するしくみだ。
「ゴミの日は何曜日?」
「近所のコンビニはどこ」
こうした質問に答えられるほか、簡単なあいさつもできる。今後、「共用部分の電球が切れた」などの連絡には「後ほど対応いたします」と答えたり、管理員が出勤時に確認したりする。すぐ答えられない質問などはコールセンターの番号を案内する。そのままコールセンターと通話できる機能搭載も考えているという。
山崎紀男・事業統括部長は、ねらいをこう話す。
「人手不足対策としてはもちろんですが、管理員がいない夜間などにも対応できます。このサービスで、入居者の利便性を高められるのではないかと考えました。現在、実験の結果を受けて質問や要望を分析し、学習させている段階です。実用化する時期は未定ですが、将来は管理員の負担を減らしつつ、入居者の満足度も高められるようになると期待しています」
AI管理員が実用化されても、人による管理すべてを取って代われるわけではない。さくら事務所の土屋さんは、管理員が働きやすくやりがいも感じられるようになるためには、住民の理解も不可欠だと訴える。
「共用部分の不備はすべて管理員の責任と思い込み、クレームをつける人もいます。しかし、実際は危険を伴う高所作業などが禁じられており、業者を手配してからということも多いのです。大切な住まい、資産であるマンションを管理してくれている人に対し、無関心であったり、苦情を言ったりするばかりでは残念です。仕事の内容を理解し、協力して資産価値を守っていこうとする姿勢もあっていいのではないでしょうか」
(森田悦子)
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