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米ロの思惑一致 シリア緊張長期化で原油高キープの破壊力
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/227280
2018年4月17日 日刊ゲンダイ
何ひとついいことない(2008年)/(C)日刊ゲンダイ
原油高は長引くのか――。
トランプのシリア攻撃で、原油価格の高騰は必至だ。すでに、警戒感から先週末(13日)のWTI先物価格は1バレル=67.39ドルと約3年4カ月ぶりの高値を付けていた。シリア攻撃が実行され、今後、70ドルを突破し、80ドルも見え隠れする。シリア問題では対立するトランプとプーチンも、原油高は望むところ。原油高キープのため、両大統領はわざと緊張を長期化させるのではないかとの見方も登場している。
原油価格(WTI)は昨年前半、40ドル台だったが、産油国の減産などで6月から上昇に転じ、今年1月以降は60ドル台で推移していた。その後、需給は緩み傾向で、投資家の間では、年末までに50ドルに下落するとの見方が広がっていた。
「トランプ大統領が進める“シェール革命”は、原油高が前提です。シェールガス・オイルのコストメリットは、原油価格50ドル台ではギリギリなので、60ドル台以上はキープしたい。70〜80ドル台であれば、安心してシェール開発ができます。一方、プーチン大統領にとって原油価格は最大の関心事。ロシアの輸出は、6割以上を原油や天然ガスなどの鉱物資源です。原油高は、ロシア経済の好転に直結します。ちょうど原油市況が軟化してきたタイミングでのシリア攻撃です。米ロは、決定的な軍事衝突は避けながら、ズルズルと緊張を長期化させて、原油高を維持するのではないかという見方もあります」(兜町関係者)
■日本経済は再び値上げラッシュに
原油価格が70〜80ドル台に跳ね上がれば、日本経済を直撃する。しかも長期化するとはタダ事じゃない。経済ジャーナリストの井上学氏が言う。
「今月の電気・ガス料金の値上げは、1月ごろの原油60ドル台前半を反映したものです。70〜80ドル台なら、今後、何段もの値上げになるでしょう。また、夏から秋にかけて、プラスチック製品や運賃などが次々と値上げされる。農業や水産業も油を多く使用するので、野菜や魚介類の価格も上がります。人件費上昇による製品・サービスの値上げなら、従業員の賃金アップにつながる場合もありますが、原油高の値上げは、産油国が喜ぶだけで、日本経済には何ひとついいことはありません」
シリア情勢は“対岸の火事”ではなさそうだ。
シリアへの攻撃が実行され原油価格の高騰は必至ですが、今後70ドルを突破し80ドルも見え隠れする状況はトランプもプーチンも望むところ。原油高キープのため、わざと緊張を長期化させるのでは、という見方も浮上しています。 https://t.co/iL9lS0qlAD #日刊ゲンダイDIGITAL
— 日刊ゲンダイ (@nikkan_gendai) 2018年4月16日
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— 安倍真理教内閣壊滅大作戦 (@kKcNDPsKM7KeJSp) 2018年4月16日
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