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「人口減少」×「人工知能」が変える日本──新時代の見取り図「不動産・住宅関連業界編」(ニューズウィーク)
http://www.asyura2.com/18/hasan126/msg/516.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 3 月 26 日 22:36:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

「人口減少」×「人工知能」が変える日本──新時代の見取り図「不動産・住宅関連業界編」
https://www.newsweekjapan.jp/kaya_books/2018/03/post-3.php
2018年03月26日(月)13時45分 加谷珪一が考える『ポスト新産業革命』 ニューズウィーク


写真はイメージです。 paprikaworks-iStock.


個人の権利、私有の概念、社会の倫理など、18世紀の産業革命は物質的豊かさをもたらし、人間の価値観を中世以前とはまるで異なるものに変えた。

そして、本格的な「人口減少」時代を迎えた今、「AI(人工知能)」による新しい産業革命が、再び人間の価値観を根本から変えようとしている。

「人口減少」と「人工知能(AI)」後の日本をテーマにした新刊『ポスト新産業革命 「人口減少」×「AI」が変える経済と仕事の教科書』(CCCメディアハウス)を上梓する経済評論家の加谷珪一氏による特別寄稿(全4回:金融機関編/小売編/自動車産業編/不動産・住宅関連業界編)をお届けする。

■新時代の見取り図「不動産・住宅関連業界編」

不動産ビジネスはよく知られているように人口動態との関係が密接である。今後、人口減少が本格化することで、不動産に関する常識が一変する可能性が出てきてた。これまで何度も提唱されながら実現しなかった、収益還元による不動産価格の算定である。

いよいよ日本人の土地神話は崩壊へ

土地神話という言葉に代表されるように、日本人は不動産に対して強い思い入れを持ってきた。だが、新しい時代においては、不動産に対する認識を根本的にあらためる必要が出てくるだろう。

これまで地価というものは、エリアごとに一律に決まってくるものという認識が強かった。一等地と呼ばれるところならどこでも地価は高く、そうではないエリアは安くなるという考え方である。

社会が単純で、ライフスタイルも画一的だった昭和の時代までは、こうした仕組みもうまく機能していたが、これからはそうはいかなくなる。

諸外国ではすでに一般的となっているが、不動産の価値は、その不動産が生み出す収益によって決まる。賃貸に出した場合にはいくらで貸すことができるのか、売却する場合にはどの程度、購入希望者がいるのか、他の用途に転用した場合には、どの程度の収益が見込めるのかがポイントとなる。同じようなエリアであっても、駅から遠く不便な物件は安くなり、駅近で利便性の高い物件は高い価格を維持することになる。

こうした動きの背景にあるのは人口減少に伴う都市部への移動である。

人口減少は今の状態のまま人の数が減るということを意味していない。人間は経済活動を行って生活しているので、ある程度、人口が集約していないと経済活動そのものが成り立たない。つまり、人口が減っていくと、それに伴って人の移動が起こり、都市部への人口集約が進んでしまうのだ。

すでに郊外ではその傾向が顕著だが、人が住まなくなっているエリアでは、いくら値段を下げても買い手がつかないケースが増えている。

これまでの時代なら、銀行の土地担保主義によって、流動性が低い物件でも、融資という形でお金が動いた。だが銀行経営にも合理化が求められており、従来のような土地を担保にした安易な融資は実施できない。銀行が担保という形で資金を供給できない場合、流動性の低い不動産は、仮に評価額が高くても、事実上、無価値となってしまう。土地さえ残っていれば何とかなるという概念は捨てた方がよい。

これからは築年ではなく場所がすべて

こうした変化は日本人特有の新築信仰にも大きな影響を与えるだろう。これまでは場所よりも築年の方が価格に対する影響が大きかったが、今後は場所の寄与度が増加するだろう。不便な場所の物件価格は、新築であっても大幅に値下がりする可能性が高い。

古い物件でも利便性が高ければ価値が維持されるということなれば、中古物件のリフォームなど、住宅関連のビジネスにとっては追い風となる。これに加えて、必ずしも住宅を所有することが得策とは限らなくなるので、生涯、賃貸で通す人も増えてくる。不動産賃貸ビジネスは多様化が進むだろう。

しかも、住宅の分野は実はAIとの関連性が深い。

日本の住宅市場は、ハウス・メーカーや住設機器メーカーの影響力が強く、利用者に近い立場にいる工務店は大きな力を持っていなかった。だが、こうした重層的な産業構造もAI社会の到来によって変わろうとしている。

アマゾンは2017年9月、オフィス用品やプロ向け資材を法人に提供する「アマゾンビジネス」のサービスを国内でもスタートさせた。アマゾンビジネスはアスクルに対抗したサービスとイメージされており、実際にそうした面があるのは事実だが、同社の狙いはオフィス用品だけではない。アマゾンビジネスが最終的なターゲットにしているのは、プロ向け資材分野である可能性が高い。

不動産や住宅の分野にもAIの影響が不動産や住宅の分野にもAIの影響が

プロ向け資材をネット販売する企業としてはモノタロウがよく知られているが、アマゾンはモノタロウの領域を虎視眈々と狙っている。最近、アマゾンにおいて、中国企業がプロ向け資材を破格の値段で販売するケースが増えており、ジワジワと建設現場に浸透している。

この動きを加速するのが、AIスピーカーである。

グーグルホームやアマゾンのエコーといったAIスピーカーには家電を制御する機能がすでに組み込まれている。米国では、この基準に準拠した電球やコンセントなどが無数に販売されており、その気になれば、スマートホームを自由自在に設計できる。

アマゾンから資材を調達し、工務店が顧客の生活に合わせたスマートホームのリフォームを実施するという流れが見えてくる。当然、賃貸マンションといった不動産ビジネスにおいてもAIと結びついたサービスが増えてくるだろう。

現在でも、賃貸マンションのサービスの中に、ネット接続が含まれているケースがあるが、これをもう一歩進め、AIスピーカーとそれに接続された家電をセットで賃貸することも可能となる。実際、レオパレス21など一部の事業者はすでにAIスピーカーをセットにした賃貸サービスをスタートさせている。10年後、家の中には、見えない形でAIが普及しているかもしれない。


 

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コメント
 
1. 2018年3月27日 20:29:31 : rR4YLU0vys : UbRMEGva_D0[6]
下げさせぬ 空き家だらけと 言われても

高値こそ ゾンビを守る 防波堤


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