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お金が貯まる人は「ほったらかしの天才」 貯金を"自動化"できない人はグズか
http://president.jp/articles/-/24569
2018.3.2 企業年金コンサルタント/ファイナンシャル・プランナー 山崎 俊輔 PRESIDENT Online
なぜお金が貯まらないのか。ファイナンシャルプランナーの山崎俊輔氏は「最大のポイントは、貯金や資産運用を『自動化』できるかどうか。お金が貯まる人は『気づいたらたくさん貯まっていた』という環境を作れている」という。「自動化」できる人のお金の扱い方とは――。
資産形成に成功した人は上手に「手抜き」する
日本人は「努力と根性」を美徳とします。このため「苦労」を重ねている人を評価しがちです。しかし、お金の問題、特に資産形成に関しては成功している人の多くは、実は「苦労」をしていません。むしろ、積極的に「手抜き」をしているのです。
世の中には、資産形成することが人生の目的となってしまって多くの時間をつぎ込んでいる人がいます。彼らは仕事やプライベートの時間を犠牲にして、資産形成に励みます。しかし本来、資産形成や運用は、人生のメインテーマである「別の目的」を実現するための縁の下の力持ちとなるべきものです。
「あなたとお金の生存戦略」をキーワードにお金との付き合い方を考える本連載、今回は「徹底的な手抜き」をしつつ、上々の成果を獲得するお金の貯め方、増やし方を考えてみたいと思います。
私が言う「手抜き」とは、貯金と投資を「自動化する」ということです。順を追って説明していきましょう。
【貯金を自動化する〜会社に財形があるなら、まず「月1万円」】
貯金の自動化には「積み立て」を活用します。ところがこれに失敗する人が少なくないようです。共通点は「手間ひまがかかりすぎている」ということ。例えば……、
・メインバンクのATMでお金をおろし、他行のATMに移動してから振り込む。
・「貯金できる金額」が残るように気を遣いながら1カ月をやりくり。次の給与振込日の前に手元の残高を入金する。
というようなやりかたです。これではうまくいきません。手間がかかって面倒なだけでなく、サボる言い訳も許してしまうからです。後者の場合、「今月は予想外の出費があったから貯金はできなかった」というケースが考えられます。
「積み立て投資」は申し込み後は“ほったらかし”でOK
給与が振り込まれた段階、もしくは振込日翌日に「自動的」に積み立てが行われる環境をつくることが重要です。選択肢としては、
(A)メインバンクで積立定期預金を設定する。
(B)会社の財形貯金に加入し、「天引き」で積み立てる。
(C)iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入して、一定額が毎月引き落としされる設定にして、定期預金を買う。
といったものがあります。いずれも「最初の申し込み手続き」さえ乗り越えれば、自動的にお金が貯まるようになります。
積立金額については、「手取り月収の10%」に設定できると理想的です。最初は5%程度でもいいでしょう。もしくは「とりあえず月1万円」でも構いません。始めることが先決です。
なお、iDeCoは所得税や住民税が軽減されるため絶大な投資効果がありますが、60歳まで原則解約ができないため、目的は老後資金の積み立てに限られます。基本的な仕組みは過去の記事を参照ください。(「貯金「1000万の壁」を越える人の共通点」)
【投資を自動化する〜自動的に世界中に分散投資する】
貯金の次は投資です。こちらも意外と簡単に「自動化」が可能です。投資については「積み立てる仕組み」と「運用する仕組み」にわけて解説していきましょう。
●積み立て投資の仕組み
投資と言えば、株価や為替の動向を見て秒単位で「売ったり買ったり」するトレーダーのイメージを持つ人がいるかもしれませんが、私たちにはそうした取引は必要ありません。積み立ての定期預金と同じように「積み立て投資」をするのがおすすめです。
株式購入のようにまとまった金額を用意する必要はありません。毎月定期的に入金できればオーケーです。もちろん、投資なので元本割れのリスクはありますが、10年単位の長い目でみれば運用の利回りを得られる可能性は高いといえます。
特に「積み立て投資」のメリットは、「今月は株価が上がっているから投資は見送ろう」「今月は株価が下がっているからパス」「忙しいから今月は投資できなかった」というような場当たり的な一貫性のない行動を回避できることです。
株価が日々細かく上下動していても長い目でみて上昇トレンドにあるなら、継続して投資を続けたほうがリターンは大きくなります。とはいえ、投資のプロではない人がこれを決断・実践するのはそう簡単なことではありません。
その点、「積み立て投資」であれば、投資をするかどうかで迷うことはありません。いちいち決断しなくてすむので疲れませんし、時間をロスすることもありません。
株価が値動きしてもあまり気にせずに「放っておく」
●積み立て投資の運用
では、どんな金融商品を選べばいいのでしょうか。いくつか種類がありますが、もっともポピュラーで投資を自動化しやすい商品は「投資信託」です。
投資信託とは、運用会社が個人の少額の資金をとりまとめて個別の売買を行い、成果を個人に還元する仕組みです。個人が少額で世界中の株式や債券に分散投資をすることは難しいのですが、投資信託であれば世界中の“株主”になることができる商品がいくつも用意されています。
世界中に分散投資をする投資信託は「バランス型投資信託(ファンド)」と呼ばれています。多くは株式と債券、国内と海外、先進国と新興国といった種別に応じて投資比率があらかじめ定められているので、それぞれのリターンに応じて自動的に投資比率を調整してくれます。
投資というと、「常に株価をウオッチしていないといけない」と思っている人がいるのですが、投資信託ならそんな必要はありません。プロに任せて、放っておけばいいのです。もちろん、プロに代わって仕事をしてもらうため手数料(信託報酬)がかかりますが、年率で0.5%以下という低コストの投資信託も増えています。
▼国の「つみたてNISA」は投資初心者向け
「積み立て投資」をする場合には、国の「つみたてNISA」という制度を利用すると、よりお得です。これは年間40万円までの投資額にかかる運用益が非課税となる制度で、2018年1月から始まりました。金融庁のウェブページでは、「手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、投資初心者をはじめ幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組み」と説明されています。
口座を開設し、毎月の積立額を決め、国内外に分散投資する「バランス型ファンド」をひとつ選択すれば、後は自動的に買い付けがスタートします。
株価が上がろうと下がろうとできるだけ「放っておく」のがいいでしょう。売り注文を出すのは、突然、現金が必要になったときだけにとどめましょう。
「投資を自動化」すれば仕事にも集中できる
●積み立て投資を自動化するメリットと注意点
貯金や投資を「自動化」できれば、以降の手間はほとんどかかりません。
「個別株」や「FX」など仕事の時間内に相場をチェックするような投資では、仕事に集中できず、業務に悪影響を及ぼします。それによって、収入の柱となる「本業」の収入が減ってしまったら一大事です。
一方、投資信託を自動的に買い付けて長期保有する「投資の自動化」なら、そんな心配はいりません。
また定期的な運用状況の確認と見直しをバランス型投資信託に任せることで、仕事の時間だけでなくプライベートの時間にしわ寄せも生じません。自宅でリラックスする時間を削る必要もなければ、友人と過ごす時間を削る必要もありません。
ただし、社内持ち株会や特定の投資対象にのみ投資する投資信託を買い続ける場合には、投資先が偏ってしまうことがあります。気がつくと、自分の財産の8割が自分の会社の株ばかり、というのはハイリスクです。また国内株だけ、新興国株だけ、といった「一点集中買い」を続けると、当該地域の経済が落ち込んだときに大きな損失が出ます。
バランス型投資信託を購入していても、元本割れのリスクはありますが、長期間の積み立てを続ければ、そうしたリスクは小さくすることができます。保有バランスには気をつけてください。
▼低コストで簡単に実現できる「自動化」まずは「最初の一歩」を
低コストで簡単に実現できる「自動化」。この記事を読んで、「なるほど」と思った人は多いかもしれませんが、そのうち実践されるのはごく一部だと思います。私の説明に不十分な点はあるとしても、なぜ「最初の一歩」を踏み出す人は少ないのでしょうか。
私は資産形成について講演するとき、必ず最後にこう述べています。
「講演で聞いた話で『なるほど』と思っても、あなたが帰宅後、口座を開くなり手続きをしなければあなたのお金の問題を改善することはできません。できるかできないかは、すべてあなた次第なのです」
実は「資料を取り寄せる」とか「必要事項を記入する」とか「押印して返送する」という具体的なアクションこそが、自動化の最大のハードルなのです。こうした作業は「たった一度きり」です。ぜひ「最初の一歩」を踏み出してみてください。
(写真=iStock.com)
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