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御用学者に個人データを無断提供した福島県伊達市
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2018/12/08(土) 19:48:51 めげ猫「タマ」の日記
福島事故後に怪しげな人が福島に巣くうようになった気がします。早野 龍五(はやの りゅうご)氏は、物理学者です(1)。彼が係った復興庁の小冊子「放射線のホント」では、
「電磁波は波の性質を持っており、その波の長さが短いものが放射線です。」
と記載し、あたかも電波と放射線が同じようなものと記載しています(2)。電磁波は「波」と「粒子」の2重性があり、波長の長い電波は「波」の性質が強いですが、波長が短いガンマ線は「粒子」の性質が強いです。電波は「波」ですが、ガンマ線は「粒子」です(3)。それを同じような物と言ってのけるデマ屋(御用学者)です。福島県伊達市が住民の被ばく線量データを早野 龍五氏に無断で提供していたことが発覚しました(4)。
福島は事故で汚染されました。そしたら、福島には怪しげな人が巣くうようになった気がします。そうした一人に早野 龍五氏がいます。
2015年10月には自らが開発した子供の内部被ばくを測定するベビースキャンの測定結果を発表しました。福島産を避ける人が多い相馬・南相馬市とそうでもない郡山市・三春町、中間のいわき市では全員が検出限界未満だったとの内容です。論文をみると、福島市や伊達市のお子さんも検査を受けているのですが、結果が掲載されていません。その代り茨城県大子町の結果出ています(5)。なんとも不可思議な論文です。
2016年12月と2017年は、福島県伊達市が市民を対象に実施した個人線量計による被ばく線量の測定データと空間放射線量を比較して、個人の被ばく線量は空間線量の15%程度との論文を発表しました(6)(7)。
※(6)を引用
図―1 個人の被ばく線量は空間線量の15%程度とする早野氏等の論文
仮に実際に被ばくする線量が空間線量の15%とすると、リファレス(8)に従って計算すると毎時0.8マイクロシーベルトになります((0.8−0.04)×0.15×365日×24時間÷1000≒1)。
個人線量計での被ばく線量は、低く出ます。理由は2つです。
@個人線量計は通常胸の位置に付けますが、放射線が体の後ろから来た場合、一部は体で遮られるために、線量計の値は低くなります。
A一般的には、多くの人は屋外で過ごす時間が少なく、屋外よりも線量が低い屋内で長い時間生活しています。しかも、その屋内も、壁などの厚さや家具の置き具合などによって、同じ家の中でも線量に相当に大きな違いがあります(8)。
※ (=^・^=)の想像図
図―2 個人線量計が低くでる理由
体に吸収されて低くなる分は、実際には被爆していています。個人線量には大きな幅がありますから、平均値を取るだけでなく、最大値にも配慮する必要があります(8)。しかし図―1に示す様に平均値の比較だけで、体による吸収も「最大値」への配慮もありません。体による吸収も「最大値」への配慮すれば、現行の毎時0.23マイクロシーベルト(9)とそれほど変わらいような気がします。以下に福島県の放射線量を示します。
0.23〜0.8(μSv/h)のエリアが広がる福島
※1(10)のデータを(11)に示す手法で12月1日に換算
※2 避難地域は(12)による。
図―3 福島の放射線量分布
図に示しように、仮に実際に被ばくする線量が空間線量の15%とすると、除染基準が現行の毎時0.23マイクロシーベルトから0.8マイクシーベルトになり、広大な範囲(図で黄色)で除染が不要になります。除染費用は原則、東京電力が負担します(13)。東京電力には朗報です。
2018年1月には「しあわせになるための『福島差別』論」を共著で出版しました。内容の概略は
「福島から避難した子どもたちに対してくり返されるいじめ。
本書は原発事故がもたらした差別と分断を乗り越える道筋を示す。
『(被害者)それぞれの判断を尊重すること』、『科学的な議論の土俵を共有すること』が不可欠ではないか。
まわりの人々に求められるのは、福島の人々の『しあわせ』を最優先することではないか。」
とのことです(14)((=^・^=)は読んでませんし、読む気になれません)。
2017年3月頃にNHK等を中心に、福島から福島県外に行かれた方の「いじめ」が盛んに報道されました(15)。これに悪乗りしたのか、安倍出戻り内閣は盛んに「いじめ」を喧伝しています。たとえば、今年4月に復興庁が発行した小冊子「放射線のホント」には
「『福島から避難してきた人間から放射線がうつる』
そういった知識不足からいじめにあっちゃう子がいます」
なんて記述があります(2)。あるいは今年10月に改定された文部科学省発行の「放射線副読本」には
「放射線を受けたことが原因で原子力発電所の周辺に住んでいた人が放射線を出すようになるというような間違った考えや差別、いじめも起こりました。」
なんて記述があります(16)。 こうした話に共通するのは、福島県から県外に出ていった子どもがいじめにあっている話だけが記載され、福島県内との比較がありません。
福島県の地方紙・福島民報は
「(福島)県内の国公立私立の小中学校、高校、特別支援学校で二〇一七(平成二十九)年度に認知されたいじめは四千八百八十三件で前年度より二千八百三十七件増え、過去最多を更新した。千人当たりの認知件数は二四・三人で前年度より一四・四人増えた」
と報じていました(18)。すると2016年度の福島県内のいじめは、1000人当たりで、9.9人(24.3−14.4)になります。
2016年度の福島県内と福島県から県外に避難した子どもが受けたいじめを比較すると
福島県内の児童・生徒 1000人当たり9.9人
福島県外に避難している子ども 1000人当たり6.3人
で、福島県内のいじめの頻度が高くなっています。それでも福島県外に避難している子どもいじめだけが強調されています。
福島県内も県外に避難された子供さんも同じように「いじめ」が起きています。この本は福島県外からのいじめのみを取り上げ
「福島から避難した子どもたちに対してくり返されるいじめ。」
としています。
福島県から県外に避難している子どものいじめを強調すれば、東京電力等の原子力関係者の多大な利益になります。福島県外避難者に対するいじめは「風評被害」と同列に扱われることがあります。そして同書いう「科学的な議論」とは早野 龍五氏の「原子ムラ」の利益になる研究です。
「しあわせになるための『福島差別』論」の著者の一人に番場 さち子さんがいます。彼女は元東電幹部との深い関係がささやかれています(19)。
復興庁は今年3月に「放射線のホント」を公表しました。早野 龍五氏が係ったのですが、その中で
「電磁波は波の性質を持っており、その波の長さが短いものが放射線です。」
と記載し、あたかも電波と放射線が同じようなものと記載しています(2)。電磁波は「波」と「粒子」の2重性があり、波長の長い電波は「波」の性質が強いですが、波長が短いガンマ線は「粒子」の性質が強いです。電波は「波」ですが、ガンマ線は「粒子」です(3)。それを同じような物と言ってのけています。
携帯電話が普及して「電波」が身近な物になりました。電波と放射線を同一視すれば、放射能に対する警戒感が薄れます。そして、安全なのに避ける行為は「いじめ」との主張が浸透すれば、事故後に生じた「福島(産)離れ」を緩和できます。
東京電力は「風評被害」で巨額の賠償を払っています。福島産を避ける行為を多くの方が「いじめ」と認識し、これを止めれば賠償の支払い額が減額され東京電力等は大きな利益を受けます。あるいは、原発は「安全」なのに、これを忌避する行為を「いじめ」と認識すれば、再稼働が容易になります。東京電力は柏崎刈羽原子力発電所6,7号機の再稼働を目論んでいます。(=^・^=)の試算では再稼働が実現できれば東京電力は柏崎刈羽原発の再稼働で年間2,316億円の燃料費が節約できます(15)。
早野 龍五氏の事故後の行動を見ていると、原子力ムラの利益をはかる御用学者にしか見えません。彼は福島県伊達市民の個人被ばく線量と空間線量の比較をしたのですが(6)(7)、福島県伊達市が、条例で規定されている個人情報審査会を経ず、住民の個人情報を研究者に提供していたことが発覚しました。市によると、測定に参加した住民5万8481万人のうち、同意したのは約半数の3万1151人。97人が「不同意」を表明し、残りの2万7233人は同意書を未提出だったのですが(4)、論文には59,056人のデータが掲載されています(6)。早野 龍五氏は福島の自治体と繋がっていました。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
早野 龍五氏は伊達市にも貢献しています。福島は人口減に苦しんでいます(20)。今から5年前の2013年11月に福島には49,239人の10代後半女性がいました。5年が経ち彼女達は20代前半になっています。今年(2018年)11月の福島の20代前半女性は32,695人で、残ったのは65%です。2013年11月当時で10代後半だった福島の女性のうち、3分の1以上がこの5年間で福島から逃げ出しています。以下に福島の10代後半の方が5年後に残っている割合を示します。
※1(21)を集計
※2 日付けは10代後半時点
図―4 福島の10代後半の方が5年後に残っている割合
事故前から若い方の福島脱出はありました。事故前の2001年から2006年3月までの平均を取ると男性75%、女性74%で、男女に大きな差はありませんでした。事故後の2011年4月から13年10月までの平均を取ると、10代後半の方が5年後に福島に残っている割合は男性74%、女性65%で、男性はそれ程に変わりませんが、女性は大きく落ち込みました。事故後に福島の若い女性の逃げ出しています。若い女性の福島脱出は、お母さんとなるべき女性がいなくなることを意味しています。このままでは、子供が生まれなくなます。行政は事実とは関係なく「福島(産)は安全」、「福島県外ではいじめ」を喧伝し、若い女性の福島脱出を思いとどまらせる必要があります。早野 龍五氏は、事故後はこの「喧伝」に努めてきました。原子力ムラ、行政、御用学者の三位一体の関係ができても不思議はありません。福島では子供の甲状腺が問題になっていますが、福島県立医大の動きは、客観的に評価するのでなく、事故との関係を否定することに熱心なようです(22)。こんな福島の状況では福島の皆様は不安だと思います。
福島では冬の特産品の「あんぽ柿」(23)の出荷がはじまりました(24)。ここの「柿」は上品な甘さとしっとりした味わいだそうです(25)。福島県は福島産柿は「安全」だと主張しています(26)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産柿はありません。
他県産はあっても福島産柿が無い福島県福島市のスーパーのチラシ
※(27)を引用
図―5 福島産柿が無い福島県福島市のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県福島市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2735.html
(1)早野龍五 - Wikipedia
(2)風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略
(3)めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、放射線副読本(平成30年10月改訂)―その3「ガンマ線は波」
(4)個人線量データの不正提供か〜福島県伊達市 | OurPlanet-TV:特定非営利活動法人 アワープラネット・ティービー
(5)研究報告|ひらた中央病院 | 医療法人 誠励会 | 福島県 医療 介護 リハビリ
(6)Individual external dose monitoring of all citizens of Date City by passive dosimeter 5 to 51 months after the Fukushima NPP accident (series): 1. Comparison of individual dose with ambient dose rate monitored by aircraft surveys - IOPscience
(7)Individual external dose monitoring of all citizens of Date City by passive dosimeter 5 to 51 months after the Fukushima NPP accident (series): II. Prediction of lifetime additional effective dose and evaluating the effect of decontamination on individual dose - IOPscience
(8)放射線Q&A15:環境放射線量から計算した年間被ばく量と個人積算線量計の違いは? | 会津若松市
(9)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(10)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日〜11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(11)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(12)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(13)東電、原発賠償の追加援助申請 除染費用増加で :日本経済新聞
(14)しあわせになるための「福島差別」論
(15)めげ猫「タマ」の日記 子どもの福島県内いじめ、1000人当たり9.9人、県外避難者は6.3人
(16)放射線副読本(平成30年10月改訂):文部科学省
(17)みんゆうNet 原発災害・「復興」の影−【7】生活再建“弾まぬ心” 賠償金で…他人の目気にし家新築(福島民友ニュース)
(18)県内いじめ認知4883件 前年度比2837件増、最多に | 県内ニュース | 福島民報
(19)【空前絶後のスキャンダル】東電元副社長と支援団体代表が男女の仲に⁉︎ | 空手ヲタと人間は共存できる
(20)地域創生・人口減少対策本部 - 福島県ホームページ
(21)福島県の推計人口(平成30年11月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(22)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺検査の見直しが必要と福島県立医大
(23)あんぽ柿 - Wikipedia
(24)あんぽ柿も暖かさや湿気に対策|NHK 福島県のニュース
(25)福島県ブランド認証産品(あんぽ柿) - 福島県ホームページ
(26)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中のくだもの編 [PDFファイル/196KB]
(27)イオン福島店 | お買物情報やお得なチラシなど
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