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磐越道4車線化、10周年、未来は暗い
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2018/11/30(金) 19:49:37 めげ猫「タマ」の日記
磐越道のうち、2008年11月30日に会津若松―いわきジャンクションの4車線化が完成して(1)、今日(11月30日)で10年になります。お祝いしたのですが、沿線の人口が見込まれ、観光客数が回復しないので、未来は暗そうです。
福島県には4本の高速道路があります。以下に示します。
事故から7年8ヶ月以上が過ぎて汚染されている磐越道沿線
※1(2)の数値データを元に(3)に示す手法で11月1日時点に換算
※2 避難区域は(4)による
※3 @〜Iは福島の観光地(施設、イベント)を示し
@あづま総合運動公園
A磐梯高原
Bスパリゾートはワインアンズ
Cいわき・ら・ら・ミュウ
D郡山カルチャーパーク
E伊佐須美神社
F喜多方市街
G大内宿
Hいわき市・夏まつり
Iいわき市・ゴルフ場
地図で位置を確認した。
図―1 福島の高速道路
このうち磐越道は福島県いわき市のいわきジャンクション(以下ジャンクションはJCTと略す)から、新潟県新潟市の新潟中央インターチェンジ(以下インターチェンジはICと略す)を結ぶ全長212.7kmの高速道路です。このうち東側のいわきJCTから会津IC間の132.4kmの4車線化が2008年11月30日に完成しました(1)。今日(11月30日)で10年になります。なお会津ICから新潟中央JCTまでは概ね2車線です。
図に示す様に沿線には国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(5)を超えた地域が広がっています。福島の他の道路と同様に汚染された場所にあります。なた、福島の他の高速道路と違い福島では東西に延びる唯一の高速道路です。福島には人口10万人を超える市が4つあります(6)。このうち福島市を除くいわき市、郡山市、会津若松市を繋いでいます。以下に2015年の通行量を示します。
福島側が多い磐越道の交通量
※1(1)にて作成
※2 @〜Rは
@は「いわきJCT - いわき三和IC」
Aは「いわき三和 - 小野IC」
Bは「小野IC - 船引三春IC」
Cは「船引三春IC - 郡山東IC」
Dは「郡山東IC - 郡山JCT」
Eは「郡山JCT - 磐梯熱海IC」
Fは「磐梯熱海IC - 猪苗代磐梯高原IC」
Gは「猪苗代磐梯高原IC - 磐梯河東IC」
Hは「磐梯河東IC - 会津若松IC」
Iは「会津若松IC - 新鶴SIC」
Jは「新鶴PSIC - 会津坂下IC」
Kは「会津坂下IC - 西会津IC」
Lは「西会津IC - 津川IC」(福島、新潟県境)
Mは「津川IC - 三川IC」
Nは「三川IC - 安田IC」
Oは「安田IC - 新津IC」
Pは「新津IC - 新津西SIC」
Qは「新津西SIC - 新潟中央JCT」
Rは「新潟中央JCT - 新潟中央IC」
である。ただしSICはスマートインターチェンジの略である。
図―2 磐越道の交通量
図に示すように福島県の交通量が多く、福島県・新潟県境の区間である「西会津IC - 津川IC」(L)が最も少なくっています。磐越道は福島と新潟やその先の交通ではなく、福島県内間の交通をに担っています。
以下に2010年から15年の5年間の交通量の増減を示します。
福島側は増えて新潟側が減った磐越道の交通量
※1(1)にて作成
※2 @〜Pは図―2に同じ
図―3 磐越道の交通量増減(2010年から15年の5年間)
事故前に比べ、福島県側が増えていますが、新潟側は減っています。福島県側が増えたのは事故の後始末の為に福島に大量のお金が流れこみ「復興バブル」状態になった(7)為とおもいます。新潟県側が減った要因の一つには、事故で汚染された福島へ敢て出かける方が減ったことがあるはずです。磐越道は福島県内を結び、福島の復興を担う道路です。除染廃棄物の主要な輸送路でもあります(8)。
福島県側で沿線と言えるのは図―1に示す様に、東から南会津地域を除く会津地方、郡山市、三春町、田村市、小野町、いわき市です。この地域には5年前の2013年11月には15〜19歳の女性が24,704人いました。彼女達は5年後には20〜24歳になっています。今(2018年11月)の20〜24歳の女性は17,595人で(7)、残ったはは約7割で、3割の方が外に行ってしまいました。過去五年間に18,110人の女の子が生まれました。彼女達は今は0かあ4歳児です。この地域の0〜4歳女児は17,259人で(7)、残ったのは95%です。5%の方は生まれて5年以内にこの地域から居なくなりました。このようにすれば、5年前の方がどれだけ残っていたかを計算できます。これを仮に5年残存率とします。以下に示します。
若い女性が出て行く磐越道沿線
※(7)を集計
図―4 磐越道沿線の5年残存率
図に示す様に20〜24歳の女性で大きく落ち込んだいます。磐越道沿線の若い女性達は、他所へ行ってしまいます。この時期は、社会人として新たな一歩をしるすときです。
福島のお母さんの多くは25〜34歳で出産しています(9)。この世代の女性はお母さん候補でしょうか?20〜24歳の女性が出て行けば、お母さん候補となるべき女性もすくなくなります。以下に各年11月から1年間の磐越道沿線の赤ちゃん誕生数を示します。
事故後に赤ちゃんが減り続ける磐越道沿線
※(7)を各年11月から翌年10月までの1年間で集計
図―4 磐越道沿線の赤ちゃん誕生数(各年11月からの1年間)
図に示す様に2013年11月からをピークに減り続けています。図に示す通り、赤ちゃんの誕生数は
事故前(2009年11月〜10年10月) 8,140人(男の子 4,197人、女の子3,943人)
近々1年(2017年11月〜18年10月) 6,655人(男の子 2,269人、女の子3,286人)
で、事故前に比べ2割減っています。以下に前年に対する赤ちゃん誕生数の増減を示します。
減り幅が多くなっている磐越道沿線の赤ちゃん誕生数
※(7)を集計
図―5 各年11月から1年間の前年に対する赤ちゃん誕生数増減(磐越道沿線)
図に示す様に2010年11月から11年11月かけて大幅に減少しています。これは事故の影響です。そしてその後は増加に転じたのですが、2014年11月以降は再び減少しました。そして減少幅が概ね年々増えています。2015年11月から16年11月にかけては90人減でしたが、2016年11月から17年11月にかけては490人減で、減少のペースが加速しました。これからも加速すると思います。
磐越道沿線では若い女性が出て行き、赤ちゃんが生まれなくなります。今後は人口が減り続けます。
以下に福島県の観光客入り込み数のベスト10の観光地・施設・イベントを示します。
※(11)にて作成
図―6 福島県観光客入り込み数上位10
図―1との対比で、10箇所中8箇所が磐越道沿線になります。磐越道沿線には観光地・施設が多く、観光道路の性格があります。以下に沿線の観光客入り込み数を示します。
回復しない既存観光地の磐越道沿線の観光客
※(10)を集計
図―7 磐越道沿線(福島県側)の観光客入り込み数
図に示す様に事故前は3,000万を超えていましたが、事故後に大幅に減少しました。その後は徐々に回復したようにもみえます。しかし、事故後に福島県の観光統計に加えられた場所には、事故前からあったのに事故後に統計の対象にしたところや(11)、道の駅はドライバーらの休憩施設(12)であり、観光施設といえるかは疑問がありますが、事故後に「道の駅」を次々に作り、来場者を「観光客」と見做し統計に加えるなどの水増しが行われています(13)。正確を期すなら事故前からあった「既存」の所で比較する必要があります。図に示す様に「既存」の所は2013年くらいからは回復が止まって、事故前の水準に戻っていません。今後も回復は望めないと思います。観光は楽しむものです。汚染された地で楽しめる方はそうはいないと思います。
磐越道のうち、2008年11月30日に会津若松―いわきジャンクションの4車線化が完成して(1)、今日(11月30日)で10年になります。お祝いしたのですが、沿線の人口が見込まれ、観光客数が回復しないので、未来は暗そうです。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
福島県側からは新潟県区間も含めすべてを4車線化にしようとする動きがあります(14)(15)。図―2に示す様それほど交通量は多くなにで、会津若松ICから新潟JCTまでは2車線で十分だと思います。新潟側からは4車線化を求める声は無いようです。新潟の皆さんが汚染された福島にわざわざ出かけるとは思えません。新潟の皆さんには殆ど必要性がありません。一方で、福島の皆さんは何かあった時の脱出ルートが必要なのかも知れません。実際に福島の皆さんは今も不安の中で暮らしているようです。
福島県知事が福島県福島市のスーパーで福島産リンゴのPRをしたそうです(17)。福島はまだまだリンゴの季節です。福島のリンゴはサクサクした食感と甘みと酸味のバランスが良く、樹上で完熟させて収穫するため、蜜入りもバツグンだそうです(18)。福島県は福島産リンゴは安全だと主張しています(19)。でも、福島県福島市の当該スーパーには福島産リンゴはありません。
他県産はあっても福島産リンゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
※(20)を引用
図―7 福島産リンゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県福島市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
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(1)磐越自動車道 - Wikipedia
(2)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日〜11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(3)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(4)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(5)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(6)福島県の推計人口(平成30年11月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(7)めげ猫「タマ」の日記 原発賠償3割減、崩壊に向かう福島復興バブル
(8)除去土壌等の輸送について|中間貯蔵施設情報サイト:環境省
(9)保健福祉部関係の統計情報データベース - 福島県ホームページ中の「」⇒平成29年確定数 [PDFファイル/4.89MB]
(10)統計資料一覧 - 福島県ホームページ
(11)(10)中の29年観光客入込状況調査 [PDFファイル/1.21MB]
(12)めげ猫「タマ」の日記 2016年の福島・観光客は4.9%増、これまで集計してない施設を集計しただけ
(13)道路:道の相談室:休憩施設「道の駅」 - 国土交通省
(14)めげ猫「タマ」の日記 福島県の観光客、事故前からの観光地・施設は回復せず
(15)磐越自動車道早期全線4車線化PRリーフレット - 福島県ホームページ
(16)磐越道「4車線化」に前向き姿勢 内堀知事ら要望に国交副大臣:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(17)福島県産の新米やリンゴPR 知事トップセールス、ベニマル福島西店:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(18)特産品を知る | JAふくしま未来について | JAふくしま未来
(19)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(20)ヨークベニマル/お店ガイド
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