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緊急時避難準備区域解除7年、未来は暗い
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2018/09/30(日) 20:00:15 めげ猫「タマ」の日記
今日(2018年9月30日)で、緊急時避難準備区域が解除されて7年になります(1)。この7年を見ていると
・回復しない農業生産
・回復しない観光客
・逃げて行く若い女性
などの特徴があり、未来は真っ暗です。
緊急時避難準備区域とは東京電力福島第一原発から20〜30キロ圏内で、大量の放射性物質の放出などに備えて、屋内退避や避難の準備をしておくよう求められた地域です。福島県広野町、南相馬市、田村市、川内村、楢葉町に設定されました(2)。以下に示します。
汚染されている「緊急時避難準備区域」
※1(3)の数値データを元に(4)に示す手法で9月1日時点に換算
※2 旧避難区域・緊急時避難準備区域は(5)による
※3 南相馬市原町区は(6)による。
図−1 緊急時避難準備区域
地図と照合すると福島県広野町全域、川内村の大部分、そして南相馬市原町区の大部分が指定されました。事故当時の南相馬市の人口71,561人中の3分2近い45,677人が避難区域とならなかかった原町区に暮らしてたので(6)、南相馬市の主要部分は緊急時避難区域です。なを、原町区の東側には避難区域が設定され1,439人が別に事故当時いました(6)。
緊急時避難準備区域は2011年4月22日に設定され、同年9月30日に解除されました(1)(6)。名前は「避難準備区域」ですが、実態は多くの方が避難しました(7)(8)(9)。広野町(7)や川内村では役場も一時的に避難しました(10)。8月31日時点で南相馬市原町区(旧避難区域を除く)で対象41,354人中38,767人が南相馬市内に在住(6)、8月29日時点で広野町は4,785人中4,040人が町内在住(11)、川内村は少し古く2017年12月1日時点ですが、避難者と町内在住者合計で2,713人中2,197人が村内に在住しています(12)。合計すると、主または全域が緊急時避難準備区域であった南相馬市原町区、広野町、川内村の町内在住者(住民登録がある方)は
対象48,852人中、市町村内在住者は45,004人(92%)
で、多くの方が戻ったように見えます。加えて言えば、広野町にはこの他に住民登録されていない廃炉・復興関連事業従事者と他市町村からの避難者合わせて2,922人が居住していそうです(13)。この方を加えると47,926人(対象者の98%)になり、解除後7年で多くの方が戻ったようにも見えます。
図に示す様に「緊急時避難準備区域」では国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(14)地域が広がっています。解除から7年が過ぎましたが、汚染が広がっています。
主または全域が緊急時避難準備区域であった3市町村(南相馬市、広野町、川内村)の農林水産業生産額を示します。
事故後に落ちんで回復しない南相馬・広野・川内の農林水産業生産額
※(15)を集計
図―2 主または全域が緊急時避難準備区域であった3市町村(南相馬市、広野町、川内村)の農林水産業生産額
図に示す通り回復の兆しがありません。
以下に観光客入り込み数を示します。
※1(16)を集計
※2 既存は事故前からあった観光地・施設、新規は事故後にできた観光施設
図―3 主または全域が緊急時避難準備区域であった3市町村(南相馬市、広野町、川内村)の観光客入り込み数
図に示しように事故前からあった観光地・施設では、事故後に大幅に落ち込みまた。少し回復したのですが、2015年をピークに再び落ち込みました。事故後にできた観光施設は「セデッテかしま」ですが(16)、これは常磐道のサービスエリアに併設された施設で(17)、サービスエリアの売店・食堂の機能を担っています(18)。図―3は福島県の統計(16)から作成していますが、高速道サービスエリアに併設した施設を強引に観光施設に編入し、観光客を水増ししている感じがあります。実質を見るなら事故前からあった施設でみるんが正しい見方です。すると図に示す通り減っています。
。以下に事故8年目半年間(2018年3〜8月)の福島県全体の社会的増減(転入者―転出者)を示します。
20代前半女性で顕著な福島の社会減
※(19)を集計
図―4 事故8年目半年間(2018年3〜8月)の福島県の社会的増減
図に示す様に20代前半女性で顕著です。
福島県の発表では市町村別には年齢別の人口動態は発表されませんが、5歳毎の男女別の人口数は示されています。これを元にすると5年間の人口の動きを見ることができます。 今から5年前の2013年9月に福島には49,193人の10代後半女性がいました。5年が経ち彼女達は20代前半になっています。今年(2018年)9月の福島の20代前半女性は32,283人で、残ったのは65.6%です。2013年9月当時で10代後半だった福島の女性のうち、3分の1以上が福島から逃げ出しています。以下に福島の10代後半の方が5年後に残っている割合を示します。
事故後に低下した福島県10代後半女性が5年後に福島に残る割合
※1(19)を集計
※2 日付けは10代後半時点
図―5 福島の10代後半の方が5年後に残っている割合
図に示す様に事故後に福島の若い女性の福島脱出が加速しました。
以下にまたは全域が緊急時避難準備区域であった3市町村の10代後半の方が5年後に残っている割合を示します。
事故後に10代後半女性の脱出が加速した南相馬・広野・川内
※1(19)を集計
※2 日付けは10代後半時点
図―6 主または全域が緊急時避難準備区域であった3市町村(南相馬市、広野町、川内村)の10代後半の方が5年後に残っている割合
図に示しように事故後に10代後半女性が残る割合が大幅に落ちました。
事故前(2001年3月〜2006年3月の平均)62%
近々1年(2017年10月〜18年9月の平均)31%
で半分になりました。主または全域が緊急時避難準備区域であった3市町村では、10代後半女性の3分2が、20代後半になる前に出て行くようになりました。この時期は学校を卒業し、社会人としての新しい1歩を踏み出す頃です。「緊急時避難区域」の若い女性は、区域外からの一歩を選びばす。福島の女性はお隣の宮城や茨城の女性に比べても大変に綺麗です。
稲がりをする福島の綺麗な女性
※(20)を引用
図―7 稲刈りをする福島の綺麗な女性
何処へ行っても歓迎されます。一度、福島を出たら戻る事はないと思います。
福島の初婚年齢は男女とも20代後半です(21)。福島では男女とも適齢期の年齢でしょうか?以下に緊急時避難準備区域であった3市町村の20代後半の方の人数を示します。
事故後バランスが崩れた南相馬・広野・川内の20代後半の男女比
※(19)を集計
図―8 主または全域が緊急時避難準備区域であった3市町村(南相馬市、広野町、川内村)の20代後半の方の人数
図に示す様に男性も減っていますが、女性はもっと減っています。2018年9月1日時点では主または全域が緊急時避難準備区域であった3市町村の20代後半の方の人数は
男性 955人
女性 516人
です。女性の倍近い男性がいます。しかも、数少ない女性が地元の男性をパートナーに選んでくれる保証はありません。パートナーを望まない方、「おなべ」もいると思います。茨城県には多くの原子力施設があります(22)。原子力で働く方は多くが男性です(23)。事故によって、福島に出向く男性の原子力関係者は増えたと思います。(=^・^=)が聞く限りでは、茨城の原子力関係者(独身)は福島の女性にあこがれているようです。緊急時避難準備区域であった3市町村の男性がパートナーを得ることは極めて困難です。
若い女性が出て行けば、新たにママになる人がいなくなり子どもが生まれなくなります。以下に出生数を示します。
事故後に減った南相馬・広野・川内の出生数
※1(19)を集計
※2 各年9月〜8月の1年間を集計
図―9 主または全域が緊急時避難準備区域であった3市町村(南相馬市、広野町、川内村)の出生数
図に示す通り大幅に減っています。
事故前(2009年9月〜10年8月) 659人
近々1年(2017年9月〜18年8月)359人
で、ほぼ半減です。福島県全体では 図に示す通り年々減っていきます。
事故前年(2009年9月から10年9月)16,271人
近々1年(2017年9月から18年9月)12,858人
で21%減に留まっています。「緊急時避難準備区域」では、これからもっと減っていきます。
「緊急時避難準備区域」ではから若い女性が去って行き子供が生まれなくなり、老人と男だけになりやがて滅びます。
以上をまとめると
今日(2018年9月30日)で、緊急時避難準備区域が解除されて7年になります(1)。この7年を見ていると
・回復しない農業生産
・回復しない観光客
・逃げて行く若い女性
などの特徴があり、未来は真っ暗です。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
解除から7年が経過して「緊急時避難準備区域」の復興が進んでいないのは本文記載の通りです。これでは福島の皆様は不安だと思います。
明日からは10月、図―7に示す様に福島からは稲刈りのニュースも聞こえてきます(20)。福島は新米の季節です(24)。福島県鏡石町の田んぼアートも実りの秋を迎えました(25)。
たわわに実った福島県鏡石町の田んぼアートのお米
※(25)を引用
図―10 たわわに実った福島県鏡石町の田んぼアートのお米
同町辺りのお米はおいしく・安全・安心だそうです(26)。福島県は福島産米は全量全袋検査で「安全」だと主張しています(27)。でも、福島県鏡石町のスーパーのチラシには福島産米はありません。
他県産はあっても福島産米が無い福島県鏡石町のスーパーのチラシ
※(28)を引用
図―11 福島産が無い福島県のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県鏡石町の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2665.html
(1)緊急時避難準備区域の解除について(METI/経済産業省)
(2)緊急時避難準備区域(キンキュウジヒナンジュンビクイキ)とは - コトバンク
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日〜11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(5)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(6)避難指示区域別居住状況 - 南相馬市
(7)広野町 - Wikipedia
(8)asahi.com(朝日新聞社):原発30キロ圏内、福島・川内村が「全村避難」 - 東日本大震災
(9)福島県南相馬市の状況(PDF:2538KB)
(10)川内村役場の郡山出張所閉鎖 | 東日本大震災 | 福島民報
(11)広野町
(12)7.川内村の状況 - 福島県ホームページ
(13)未登録住民2922人 広野町が初公表 | 県内ニュース | 福島民報
(14)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(15)福島県市町村民経済計算 報告書 - 福島県ホームページ
(16)統計資料一覧 - 福島県ホームページ
(17)セデッテかしま(サービスエリア利活用拠点施設) - 南相馬市
(18)南相馬鹿島サービスエリア - Wikipedia
(19)福島県の推計人口(平成30年9月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(20)ニュース|福島中央テレビ
(21)結婚が早い都道府県ランキング 1位は男女ともに「福島県」 - ライブドアニュース
(22)原子力と放射線について/茨城県
(23)「あのとき、おなかに子供がいました」福島第一原発の女性オペレーターは、5年後も現場にいた。
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