ゴーンの拘留延長が認められず、保釈になるのかと思っていたら、何と「起死回生のバックドロップ」じゃないけど、別件で再逮捕です。特別背任だそうで、会社を私物化していたと。この展開に日本国民は大喝采です。 そもそも顔からして悪人のゴーンは、多くの人々の恨みを買ってきた。大規模リストラで大工場を次々と閉鎖し、多くの従業員が失業した。系列の部品会社も次々と切り捨て、系列を破壊した。新技術は自動車会社と部品会社が共同で開発するものだが、これが消えた。それにより、日産の技術力も失われた。 日本国内でもトヨタ、ホンダ、ダイハツ、スズキに抜かれて5位に転落している。どの車種もマンネリ化。欲しい自動車がない。豪州でもトヨタ、マツダ、韓国ヒュンダイ、三菱、フォード、GMホールデン、フォルクスワーゲンに完敗で、スバルにも抜かれて10位の維持も難しくなっている。かつてはトップ5に入っていたのですが。 ●ゴーン再逮捕で、もはやナポレオンのような復活の目も消えた。創業者ルイ・ルノーも第二次世界大戦中の対敵協力の容疑で逮捕され、監獄にぶち込まれて連日の殴る蹴る攻撃を受けた結果、1ヶ月で死亡した。フランス側が日本の司法を批判しようとも、「お前らだってやってたじゃないか ! 」と一喝すれば、後は大人しいものである。 日産の怒りは大きく、「もはやルノーごときに指図されてたまるか ! 」 と、ルノーおよびフランス政府の影響力を排除する方向に動いている。かつてアメリカとカナダにあった自動車メーカー、アメリカン・モーターズが経営危機でルノーの支配下に入ったものの、経営は逆に悪化したため、1987年にクライスラーに売却して北米撤退した前例がある。 日産の場合は、規模があるので単独での生き残りは可能だ。ゴーンを追い出し、ルノーと手を切れば、企業イメージは間違いなく向上する。日産に求められるのは、国際市場においてルノーと全面対決することだ。比較広告を世界的に展開して、能無しルノーを撤退的に叩く。そのためには、ルノーのライバルと提携することも重要である。 うちは、1960年代から自動車マニアだが、ルノーなんて全然大したことない。高級車なんてロクにつくれない。前輪駆動車のプラットフォームとエンジンを使いまわして新型車を開発してきた。ルノー4も、5も、6も、16も、20も、30も、でかいか小さいかの違いしかない。その程度の自動車メーカーだ。 ルノーとゴーンに散々コケにされた日産の逆襲を期待しています。何か経済板のコメントになってしまいましたが、そこはご容赦ください。 68年式、日産 プレジデント 150型 https://www.youtube.com/watch?v=XsE3JGz3fak ●言うまでもなく、日産の最高級車です。(皇室用のプリンス・ロイヤルを除く。)エンジンは3,988ccのV型8気筒です。 Renault 16 prichádza do ČSSR (1968) https://www.youtube.com/watch?v=Bfuxryt-AuE ●うそだろ ! と叫びたくなりますが、これ本当に当時のルノーの最高級車です。エンジンは1,565ccしかない。ライバルのシトロエンDSに絶対勝てないから、これを最高級車にしていたのです。 Citroën DS21 S Pallas 1968 https://www.youtube.com/watch?v=HVBJSOuR0-M ●当時のフランスの最高級車だが、2,175ccしかない。日産プレジデントの半分の排気量です。 ★いくら大排気量車に対する課税が重いと言っても、こんな「しみったれたエンジン」しか積んでいないのでは、国際競争に勝てません。これに対し日産は、伝統的にトヨタより大排気量エンジンを採用してきました。 (註 例外は初代サニーの1,00ccで、プラス100ccの余裕を謳ったトヨタ・カローラに惨敗した。) このあたりで日産の凄さを見せ付けて欲しいところですね。
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