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イギリスのジョンロックという啓蒙思想家が著した市民政府二論(統治二論)という
優れた書物が、市民革命に火をつけて、「市民のための政府」をつくりだす大きな運
動となった。ジョンロックの思想は、米国の憲法に具現化して、そのあと、日本の憲法成立にも
大きな影響を与えている。
このジョンロックの著書で、まったく今の日本の状態を予言しているかのような箇所があ
るので引用したい。ジョンロック市民政府二論では、
「国民の自由と所有物を害する愚行と邪悪さを示す政府からは信託を外し、
自らを防衛する最高権力が国民にあること」を説いている
だから今の政府は無資格者なのである。契約解除に該当する。
市民政府二論(統治二論)ジョンロック著
岩波文庫
473ページから引用
第13章 政治的共同体の諸権力の従属関係について
立法権力は、特定の目的のために行動する単なる信託権力にすぎないから、
国民の手には、立法権力が与えられた信託に反して行動していると彼らが考える場合には、
それを移転させたり、変更したりする最高権力が残されている。
なぜならば、ある目的を達成するために信託によって与えられたいかなる権力もその目的
によって制約されるので、その目的が明らかに無視されたり、反対を受けたりするときは、
いつでもその信託は必然的に失効せざるをえず、その結果、その権力は再び、それを与えた
者の手に戻り、彼らは、それを、自分たちの安全と保障のためにもっともふさわしいと思わ
れるところへ改めてゆだねることができるからである。
こうして、共同体は、それがだれであれ、したがって たとえ立法者であっても、臣民の
自由と所有物とを害するような企図をいだき、また それを実行するほどの愚行あるい
は邪悪さを示すときにはいつでも、彼らのそうした試みや企てから自分自身を防衛する
最高権力を保持している。
というのは、いかなる人間も、あるいはどのような人間社会も、自分たちの保存、したがっ
てまたそれへの手段を、他者の絶対的な意思と恣意的な支配とに引き渡す権力を持たない
ので 誰かが彼らをそうした隷属的な状態におとしいれようとくわだてるときはいつでも
彼らは自ら手放す権力をもたないものを保全し、また彼らが社会に入った目的である自己
保存という根本的で、神聖で かつ不変的な法を侵害する者の手からのがれる権利を持つ
からである。こうして、その点に関する限り、共同体は常に最高権力であると言ってよい。
この思想は
日本国憲法前文に具現化されている。
「主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。
そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものてあつて、
その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、
その福利は国民がこれを享受する。
これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。
われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。」の部分、
特に「国政は国民の厳粛な信託によるもの」という部分である。
今の日本人の利益に反する政治決定ばかり断行する政府に
国民からの「厳粛な信託」など成り立つわけがないことは明らかである。
選挙の過程もブラックボックス化しており、選挙ソフトや期日前投票箱による不正がうか
がわれる。公明正大ではないためこれも憲法前文に違反している。
日本国憲法前文
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、
われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、
わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、
政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、
ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、
国民の厳粛な信託によるものてあつて、その権威は国民に由来し、
その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。
これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。
われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚する
のであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、
われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、
専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、
名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から
免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないので
あつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、
自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。
我々日本人は、ジョンロックの思想に学び、この最悪の国家私物化政治を取り除かないと
いけない。そのためには違憲訴訟しかない。
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