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私は、合意書で…一部でも約束違反をしたら、それを口実に…軍事攻撃に出ると思ったが、そうではなかった/副島隆彦
[2327]6.12米朝会談 の真実。 日本だけが敗北した。
投稿者:副島隆彦
投稿日:2018-06-13 23:59:31
http://www.snsi.jp/bbs/page/1/
昨日の 米朝(トランプ、金正恩)の「歴史的」会談 に ついて、私が、最新で考えたことを書く。 ポイントフォームで書いて行く。
その前に、サマリー(梗概、あらまし)を書く。
「 アメリカ(トランプ)は、北朝鮮の核保有を、事実上認めた。このことは決定的である。自分たちのアメリカまでICBM(1万キロ飛ぶ)が届かないようにしさえすればいい。 他の国のことは知ったことではない。
中国とロシアもこの、新らしい現実 を認めた。ということは、国連安保理(あんぽり)の これまでの、北朝鮮制裁決議としての、北朝鮮への経済封鎖は、壊れた、消滅した、ということだ。
北朝鮮は今のまま韓国と一体化する。すなわち民族統一してゆく。敗北したのは、日本だ。 日本だけが真の敗北者だ。愚劣極まりない金正恩が、今後も、今のまま、のさばる東アジアの現状の中で、日本人は不愉快なまま生きてゆくことになる。
今、すべての日本人の 有識者(専門家)が重苦しく 深刻に考え込んでいる。日本は大敗北した。真に憂えるべき事態の出現である。6.12会談は、日本にとって最悪のものだった。私、副島隆彦は、日本国の国家戦略家として、この敗北を強く自覚する 」
サマリー(梗概)終わり。
1.トランプ大統領は、 北朝鮮の 核保有(核武装)を、認めた。このことは決定的である。 トランプが、昨日、やったことは、確信犯的である。
北朝鮮の 「完全な非核化 complete denuclearization コンプリート・ディ−ニュークレアライゼイション」は、もう、ない。 北朝鮮は、これから先、今の金正恩体制のまま、 世界に向かって、堂々と公然と核保有国として振る舞う。
アメリカは、これを認めた。 これは決定的なことである。 トランプは、金正恩に、大きく譲歩した、などというものではない。 トランプは、金正恩にまんまと騙されたのである。
2.トランプの大きな敗北である。トランプ自身のガタガタと動揺して、疲れ切って、衰えた言動に、このことが如実に表れていた。 トランプは、すなわちアメリカは歴史的に敗北したのだ。
1989年のベルリンの壁崩壊(30年が経つ)以来の、ソビエト共産主義の崩壊に、続く、新しい、アメリカ帝国の政界支配の崩壊が、始まった。 「6.12シンガポール会談」は、その引き金を引いた。
アメリカ帝国は、北朝鮮の核(かく)問題ひとつあえ、自分の力で、強力に上から押さえ込んで、解決することが出来なかった。ということは、とてもではないが、中国には、もう勝てない。アメリカは、東アジア全域から、撤退(ウイズドロー)して行く。
3.私たち日本人は、これから先、北朝鮮の 残虐な独裁体制の、強制収容所の国を承認せざるを得なくなったことで、愚劣で歪んだ、東アジア(極東)の現実を生きて行かなければ済まない。日本が、今度の「米朝 6.12合意書(共同声明)」の一番の、最大の敗北者である。最悪の事態だ。
日本は、北朝鮮の「形だけの非核化」のためのカネだけ、出さされる。おそらく数兆円のカネを、出すことを、安倍晋三は、6月8日?にワシントンに呼びつけられた時に、約束させられた。
安倍「トランプ大統領。北朝鮮に軍事行動を取る(爆撃する)と、何度も、私に、約束してくれましたよね?」 トランプ “ Did I say so ? “ 「オレは、そんな約束をしたかなあ? 言っていないぞ」 安部は、真っ青になった。 このあと、安部は、北朝鮮の非核化の費用を、韓国と分け合って負担する、というトランプの要求を、飲まされた。 その金額は、数兆円だろう。 菅(すが)官房長官が、今日、事実を認めて少しだけ発表したらしい。
4.韓国(人)は、この6.12会談を、互いに抱き合って喜んでいる。これで自分たちは、北朝鮮の同胞と一体化できて、やがて民族統一(まず、連邦制、コンフェデレイションへ)して、「世界の一等国になる」と思い上がっている。北朝鮮と合体することで、実質的に韓国も核保有国となった。日本は、韓国よりも「下(した)」の国になる。
日本は、すでに、20年前に、経済大国(エコノミック・スーパーパウア)= 世界の5大国にひとつ から転落していたが、今回、北朝鮮・韓国が、軍事力で、2等国になった、日本は、その後塵を拝する3等国に転落した。
5.トランプは、6.12会談のあとの、午後5時からの記者会見で、「ロケット・エンジンの燃焼(ねんしょう)実験を、北朝鮮は、やめる、と言ったぞ。それは合意書に署名したあと、だったけどな 」と言った。
このことは、1万キロ飛んでアメリカ本土にまで届くICBMは、保有しない。破壊する。あるいは、アメリカに引き渡す、ということだ。ということは、1千キロぐらいまで飛ぶ短距離弾頭(「ノドン」ミサイル)と。5千キロまで飛ぶIRBM(アイ・アールビー・エム)=中距離弾道ミサイルの 核兵器 は、今のまま、北朝鮮によって公然と保有される、ということだ。これでアメリカ(トランプ)は、満足した。
「我々(すなわち、アメリカ国民)は、これでぐっすり眠れる」と、シンガポールからの帰りの飛行機の中から、トランプは、 twitter ツウィッターした。
トランプは、もうアメリカ国民のことしか、考えていない。 これを、アイソレイショニズム isolationism 「アメリカ国内問題優先(ゆうせん)主義」という。
トランプが、「私(たち)は、25時間、寝ないで協議した」と、いかにも眠そうに、記者会見で言った。その中心的な内容は、このICBMを廃棄する、しないの、問題だったのだ。
トランプにしてみれば、自分にまで届くICBMさえ廃棄して、くれれば、アメリカとしては、それ以上のことは望まない。 あとの短・中距離の核ミサイルについては、勝手にやってくれ。アメリカは、それらの破壊、取り上げ、廃棄、査察までは「形の上だけしか」求めない、ということだ。
これらの短・中距離ミサイルは、日本に届く。日本は、いざと言う時には、北朝鮮から狙われる。あるいは、脅される。 この事態は、深刻である。
6. 現在、世界中の メディアと新聞記者たちが、 「トランプは、金正恩に、譲歩しすぎた」と、一斉に書いている。 そして、「6.12合意書」への最大の批判は、「CVID(シー・ヴイ・アイ・ディ。すなわち、完全で、検証可能で、不可逆的な、核兵器の廃棄、破壊)の文言(もんごん)が、合意書に書かれなかった事実だ。
それと、非核化の廃棄の、検証(テスィフィケイション)作業のことも、「具体的なことは何も合意書に記載(決定)されていない」と、批判の嵐が、世界中で巻き起こっている。
「具体性が何もない。具体的に何も決まっていない。これまでの北朝鮮との交渉(駆け引き)と同じだ。それよりもさらに悪くなっている」と 非難されている。 それらの論評、新聞記事が、どんどん書かれている。
ついには、「真の勝者は、中国である」という評論文が、12日のワシントンポスト紙に載った。
7.それと、 「いつまでに 非核化するのか、の期限(タイムリミット)が、全く、何も書かれていない」という点も、ものすごく重要である。重要な契約では、「当事者名と、日付と、金額の授受の明示と、それがいつ実行されるのか」が、書かれていない契約書は、無効である。
トランプは、長年のビジネスマンとして契約・交渉をしてきたのに、この基本を、わざと今回、無視した。大きな欠陥を、後世に残した。致命的な誤り、失態、間違い と言うべきでである。 トランプは、このことを自覚していて、内心忸怩(じくじ)たるものがある。ふてぶてしい感じで、「アメリカとしては、これでいいんだ」と、居直った。
6.12会談は、アメリカ帝国の衰退への、大きな歴史的な動きの始まりの合図となった。
アメリカは、小国である、北朝鮮の核、ひとつ解決出来ない国となった。ということは、台頭する巨大中国との対決など、出来ない。
世界中にこの力、すなわち、アメリカの衰退する力 は、伝播(でんぱ)してゆく。 それは、ただちに、イラン「核」問題に波及する。 アメリカは、形だ、イスラエルを徹底、擁護して、イランが すでに秘密裏に保つ 核兵器 を、これで、事実上、認めてしまう。
ということは、アメリカは、イスラエルを守る、ということも出来なくなった。したくないのだ。ヨーロッパ諸国も、難民問題で、自分のことで、精一杯だ。「難民が入ってくるにのは、もう、これ以上我慢できない」だ。
日本が、突如、置かれた立場は、中東(ミドルイースト)のイスラエルとそっくりである。6.12会談の、真の敗北者は、だから、日本とイスラエルである。
在韓米軍(2万3千人)の 撤退がこれで決まった。それでも、まず、2万3千の米兵のうちの、半分の1万人の陸軍部隊だけを撤退させる。これは、マッカーサー将軍が率いていた、朝鮮戦争の時の「第5軍」である。 残りの、空軍基地2つと、釜山(プサン)の海軍基地だけは、しばらく残す。が、これも撤退し行く。
在日米軍の縮小、撤退の動きも、次第に出てくる。
トランプは、記者会見で、アメリカの本音を、はっきりしゃべった。「米兵たちは、アメリカに帰れることを喜んでいる」と。 アメリカ人は、もう、、国に帰りたいのだ。
「誰が、好き好んで、外国を守るために軍人、兵士として、いつまでも駐留するものか」 これが、アメリカ国民の本音である。 外国のために、戦争なんかしたくない、という、アメリカ人の本音が、、突如、表面化した。このことに、私、副島隆彦は、驚いている。
「アメリカは、さあ、もう、国に帰ろう」 “ We go back home ! “ 「ウイ・ゴウ・バックホウム !」 の、 パット・ブキャナンの アイソレイショニズムが、ここで復活した。
「外国のことなんか、知ったことか。勝手にやるがいい」「アメリカは、もう、世界の警察官(ワールド・ポリス、 グローバル・コップ)は、やめたのだ。さあ、帰ろ、帰ろ」だ。 トランプの商売人(経営者)の、堅い決意の、標語では、「カネが掛かって仕方がない」 だ。
7.トランプは、記者のひとり から、「なぜ、軍事的な圧力を、北朝鮮に掛けながらする、強い交渉をしなかったのか」と尋ねられて、「ソウルには、2700万人の人が住んでいる。いや、もっと3,4千万人いる (ソウルの人口は、実際は9百40万人。韓国全体は5千2百万人の人口 )。
ソウルは、38度線の国境のすぐ南だ。この人たちの生命が危険に晒(さら)されることを考えると、軍事的な対応は考えられない」「自分(トランプ)は、このことを心痛している」という、感じの返事をした。 今頃、何を言い出すのか、という白けきった感じが、記者会見場に広がった。
8.あまつさえ、トランプは、68年前の、朝鮮戦争 の ことを、中心にして話し出した。「6千人の 戦争での死者 の遺骨(リメインズ。 POW/ MIO 捕虜および交戦中の行方不明者、そうやって死んだ者たち )、の 遺族からの手紙をたくさんもらった」と言い出した。
アメリカ国民にとっての、関心事は、朝鮮戦争の思い出(1950−51。米兵3万4千人が死んだ。中国兵は、17万人死んだ。韓国兵、北朝鮮兵の死者は、その数倍だろう)だ。 トランプの頭の中には、過去の亡霊があった。 今の東アジア情勢などは、このノスタルジーに較べたら、背景に引っ込む。政治家がこうなったときは、現実への対応力を失う。
だから、金正恩の 粘り勝ちで、絶対に、言うことを聞かなかった、北朝鮮の幹部たちの勝ちだ。アメリカの負けだ。 アメリカ帝国の衰退への道筋がこれではっきりした。ただし、日本は、その道連れにされて、たくさんの犠牲と、費用を、これから出さされる。
9.トランプは、記者会見で、自分を故意に奮(ふる)い立たせるために、「あの、北朝鮮の ミサイルを発射している海辺は、いいリゾート地になるぞ。私は、そういうことはもの凄くよく分かるんだ。これからは、北朝鮮を経済支援するんだ 」と、不動産開発業者の習性を丸出しにして、嬉しそうに言った。
「 CVID については、真剣に話し合った。が、・・・もう、時間が無かった」だと。ここが、真に傑作だ。
そして、「キムジョンウンは、確かに独裁者だが、すばらしい若者だ。27歳という、あの歳で(実際は、34歳。トランプは、数字をしっかりと言えないぐらいに、頭が、混乱して、耄碌(もうろく)を開始している)、彼は、 very smart 「ヴェリー・スマート」 ものすごく頭が良い。よい指導者だ 。これから、何度でも合う 」 ” I ( ‘ll ) meet him many times .” と、何度も、キムジョンウンを 褒めた。
10.「日本の安倍首相の強い希望である、拉致(らち。誘拐 アブダクション)の問題も、議題に提起した・・・・合意書には、載せなかったが」と言った。
これで、事実上は、全く議題になっていないことが、分かった。 これで、日本の保守派の怒りと失望を、トランプは買った。 安倍首相は、同日、5時50分頃の、官邸の記者会見で、「トランプ大統領が、拉致問題を提起してくださって、感謝している」と言った。
11. トランプは、「会談は、大成功。すばらしい話し合いだった。 歴史に残る会談だ」と、盛んに自画自賛した。が、世界は、そのように受け止めなかった。「会談は、成功」と書いた新聞はなかった。 ただし、「会談の(結果)を、世界中が 歓迎。 北朝鮮が完全な非核化を確約した。新しい米朝関係の始まり」 と書いた。
私、副島隆彦は、トランプは、てっきり、始めからの計略で、金正恩を、出来上がる合意書で、縛って、もし、それらの一部でも、約束違反をしたら、それを口実に、厳しい制裁および、軍事攻撃に出る、という策略で、動いているのか、と、会談の初めのうちは、思った。 が、そうではなかった。
トランプは、何が何でも合意を取り付ける、という、 徹底的に、自分たちが譲歩する、という決意で始めから、会談に臨んだのだ、と、分かった。アメリカの完敗である。
トランプは、こう決断することで、アメリカ国内に対して、実(じつ)を取った。
私が、アメリカ国民の 空気、雰囲気の 急激な、変化に、感づいた(勘づいた)のは、6月1日である。 あれ、どうも、アメリカ人は、軍人たちを含めて、どんどん、やる気を失っている。 「誰が、外国のためなんかに、戦争するか。おれ達の知ったことか」という感覚に、豹変(ひょうへん)していた。 この、3月ぐらいからの、動きがあったのだ。 それを、私は、見誤った。
12.北朝鮮の処理は、アメリカに任せておけば、まだ、痩(や)せても枯(か)れても世界覇権国(せかいはけんこく。hegemonic state ヘジェモニック・ステイト)なのだから、 きちんとやってくれるだろう、と、思ったのが甘かった。 アメリカには、もう、それだけの国力と、外国のことに関わろうとする国民の意思がもう、消えていたのだ。
それが、6.12会談に、表われた。 トランプは、この「もう、アメリカは帰ろう」アイソレイショニズム と ポピュリズム(民衆主義)を 代表して体現(たいげん)している
人間だと、ばかり、私、副島隆彦が、大きく勘違いをしたまま、1年が過ぎていた。アメリカ国民は、もう、変わったのだ。 外国のことには、関わり(コミットメントする)たくないのだ。
日本国民も、若い人たちを含めて、外国のことに関わりたくない。外国旅行外では関心はない。外国に行って仕事をし、日本製品を売ることで、利益を出す、こと以外には、日本人は、、もう外側に出たくないのだ。 この強い傾向は、世界的なものだろう。
鎖国主義だ。まさしく、国内問題優先(自分たちのことが優先)だ。アイソレイショニズムとは、国内のことを優先、と言う政治思想であり、それは、America first ! 「アメリカ・ ファースト !」と同義、同じ意味なのだ、日本人はそろそろ、分かりなさい、と、強く説明してきたのは
私、副島隆彦だ。
アメリカ・ファーストの ファーストは、「それを優先する」という意味であって、「アメリカが一番、とか、アメリア第1主義」が、明らかに誤訳(ごやく)だから、やめなさい、と しつこく日本のメディアを叱ってきたのは、この私である。
13.アメリカ民主党(デモクラット) は、トランプを批判し、対抗する野党勢力である。彼らの関心は、北朝鮮の核兵器の処分の 外交問題にはない。 11月6日の中間選挙(ミッドタームエレクション)での、争点は、あくまで、アメリカ国内での、減税と 雇用、そして福祉と環境と 教育の問題だ。
外交問題は、選挙の票にならない。これがアメリカ政治の性質、骨格だ。 トルーマン大統領が言ったとおり、“ All politics are local .” オール・ポリティックス・アー・ローカル」なのだ。 「すべて政治は、自分たちの身近の問題への関心だ」である。
アメリカ民主党の関心事は、外国の駐留から、帰って来た米兵たちが、出身地の州の基地に帰ってきて、それから除隊(ディスチャージ)したあと、職が見つからない、就職先がない、という問題だ。アメリカ国民にとっての共通の開心事は、この兵隊たちの再就職先が、なかなかない、という問題だ。 こういうことが、外国人である私たちに、分かり憎い。
トランプは、11月の選挙で、自分の共和党が、上院では、100人のうち、53議席ぐらい取るから、大丈夫だ。下院は、接戦で、435議席のうち、今は、過半数の235議席(ぐらい)持っている。 民主党は200弱だ。 これが、過半数の218を割らなければいい、と、トランプは、厳しく考えているから、共和党が、何とか225議席と取れれば、いい、と計算している。
それで、北朝鮮問題は、「アメリカに核兵器が飛んで来ないのであれば、それで、よし、とする。国民が、そのように望んでいる 」 と、決心したのだ。
だから、アメリカ本土 (グアムだけは、北朝鮮から4千キロ以内)に、飛んでくる、ICBMの脅威さえ、取り除ければ、あとは、アメリカ国民の開心事から外(はず)れる、と冷酷に計算したのだ。
北朝鮮から、 アメリカに向かって核兵器を撃つ、という、意思と能力のふたつのうち、「撃ってやる」という怒りと、「撃てる能力がある」の技術力のふたつを、奪い取れば、それで、いい、すなわち、解決だ、と トランプたちは、考えた。
「他の国々のことなんか、知ったことか」と、アイソレイショニズム(自国の国内が優先の思想)そのもので、トランプは、動いた。
14.2015年7月14日(3年前だ)の、アメリカ(オバマ政権)とヨーロッパが主体となって、イランの核開発 を押さえ込んだ、「イラン“核抜き” 合意」 から、トランプが、この5月8日に、アメリカは離脱(アバンダンメント)した。
それまで、ヨーロッパ(EU)は、モゲリーニ外交委員(EU外相、女性)を表に立てて、 「寝た子を起こすな」の大人の戦略で、イランが、今の密かに核兵器の開発(濃縮ウラン、高濃度のプルトニウム造り)をしていて、ロケット=弾道(バリスティック)ミサイル(これが核爆弾の運搬、デリバリー・システムだ)の実験は、今も、続けている、ことを知っていて、それでも、無理やり具合意した。
今回、これと同じことを、トランプは、北朝鮮とやってしまった。 イランを野放しにしたことを強く批判、非難しながら、トランプは、それと全く同じことを、北朝鮮に対して、やってしまった。 このことを自覚しているが故に、トランプは、今、苦しんでいる。
自分が、北朝鮮ごときに、手玉に取れて、まんまと騙されたことに、気づいている。まさしく、二重基準(ダブル・スタンダード)だ。 「それでも、アメリカは、背に腹は代えられないのだ。もう、アメリカには、そんな力はないのだ。外国にお金(平和のための管理費用)を出せないと、もう、やってゆけない」」と、自分で自分に、盛んに、言い訳している。
だから、6.12米朝会談と合意は、アメリカのトランプの負けだ。北朝鮮に言いようにやられてしまった。 トランプの、恥じるべき敗北だ。 そして、そのとばっちりで、日本が、真の敗戦国となった。
アメリカの属国をやり過ぎて、いいように、カネを毟(むし)られ続けて、国民も指導者層も、 「アメリカにしっかりと付いて居さえすれば、日本は、安泰だ。お金ぐらいは、言われたままに払うよ。貧乏には、もう、慣れているし。平和が何よりだ」という、属国奴隷根性のまま、脳をやられたまま、私たちは、生きて来た。 「帝国 ― 属国 」関係の苛烈さと残酷さ を 、ずっと書いて、暴いて、説明して、唱えてきたのは、この私だ。
私は、「1億、号泣する」の、敗戦後に、己(おのれ)の 戦争賛美責任を、自覚して、自己処罰 をした、高村光太郎だっか、あの人の 気持ちが、今、痛切に分かる。
私は、まだ生き延びれる。 この 愚かで哀れな国民のために、ひたすら警告を発し、注意を促(うなが)す、任務と使命が、まだ、私には残されてるから。
(以下、略)
(副島隆彦の9月空爆説の酷(ひど)さ)
・http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/616.html
>田中の大局観に比して野人・副島は未だ血迷っている。
「北朝鮮爆撃は、先に延びたようだ」(2018.6.7)などと寝ぼけたことを言っている。
「9月ぐらい(に)、50カ所ぐらい、核施設を叩いて破壊して」などとも言てっているが、ど素人そのもの。核施設への軍事攻撃など容易に出来る代物ではないことが、全く念頭にない。
ジョン・ボルトンに大きな期待をかけているのも常軌を逸している。
形を変えた「敗北思想」の持ち主だろう。(つまり世界は、米強硬派にやられっ放しで来たから今後もそうに違いないとの思想で最初から敗北しているのである。櫻井ジャと同類項)
こんな言論を吐いて後始末はどうするのか。筆を折るぐらいの酷(ひど)い言論であった。、
(副島氏の情勢分析に翳りが見えてきた/無名氏)
・http://www.asyura2.com/18/kokusai23/msg/242.html#c1
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