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ロシア軍がステルス戦闘機Su-57をシリアへ配備、エスカレートする米側の軍事作戦に対応(前)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201802250000/
2018.02.25 櫻井ジャーナル
ロシア軍がステルス戦闘機のSu-57をシリアへ持ち込んだ。現段階で少なくとも4機は配備されたようだ。シリア北西部のイドリブでSu-25が2月3日にMANPADS(携帯型防空システム)で撃墜されたが、このシステムでSu-57を撃ち落とすのは困難。侵略勢力への供給量が増えているMANPADSへの対策上、ロシアは戦術を替えてくる可能性がある。
アメリカ軍はMANPADSの供給を否定しているが、SDF(シリア民主軍)/YPG(クルド人民防衛隊)には提供していると伝えられている。クルド勢力と侵略部隊との連携が伝えられているので、クルドから流れていることは十分に考えられる。トルコ軍がアフリンへ侵攻したことからアメリカとクルドとの間に亀裂が入っているので今後の展開は流動的だが、今のところ両者は連携を維持しているだろう。
また、軍が供給しなくてもCIAが渡している可能性があり、またアメリカと三国同盟の関係にあるイスラエルやサウジアラビアが関係していることもありえる。実戦テストを兼ねているだろうが、Su-57の配備にはMANPADS対策という意味も含まれているだろう。
MANPADSを使ってSu-25を撃墜したと見られているジャブハト・アル・シャムはジャブハト・アル・ヌスラと呼ばれていた集団で、その前にはAQI(イラクのアル・カイダ)というタグもつけられていた。ダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)もこの集団から派生したのだが、組織が分裂したというより、アメリカが始めた別のプロジェクトに戦闘員を割り振ったと考えた方が良いかもしれない。
アル・カイダは「ベース」を意味するが、ロビン・クック元英外相が指摘したようにCIAから軍事訓練を受けたムジャヒディンのコンピュータ・ファイル。基地と解釈すると誤解が生じる。CIAによる戦闘訓練は1970年代の終盤にジミー・カーター政権の大統領補佐官だったズビグネフ・ブレジンスキーが考えた戦略に基づいて始められた。
アメリカをはじめとする三国同盟がシリア侵略を始めた当時、サイクス-ピコ協定(オスマン帝国の領土分割などを定めた秘密協定)の中心だったイギリスとフランス、オスマン帝国の復活を夢見たトルコ、天然ガスのパイプライン建設をシリアに拒否されたカタールも侵略プロジェクトに参加、戦闘員の中にはそうした国々が別々の送り込んだ人も含まれていた。その侵略同盟からカタールやトルコが離脱したことから戦闘員も分かれ、ダーイッシュは分裂しているように見えている。
アル・カイダ系武装勢力やダーイッシュの支配地域を急速に縮小させ、侵略同盟を分裂させた最大の要因は2015年9月30日のロシア軍による軍事介入。シリア政府の要請の基づくもので、勝手に軍隊を入れてシリアのインフラを破壊し、住民を殺し始めた、つまり侵略したアメリカ軍とは根本的に立場が違う。(つづく)
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