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手足を失ったイラク人元戦闘員、義肢や恩給に頼るも厳しい生活
http://www.afpbb.com/articles/-/3161690?cx_position=20
2018年2月18日 10:00 発信地:バグダッド/イラク AFP
イラクの首都バグダッドの自宅で取材に応じる、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」との戦闘に参加し負傷したカラール・ハッサンさん(2018年1月16日撮影)。(c)AFP/SABAH ARAR
【2月18日 AFP】カラール・ハッサン(Karrar Hassan)さん(25)は、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」との戦いで負傷したイラク人戦闘員数万人の一人だ。障害を負ったハッサンさんは現在、月50万イラク・ディナール(約4万5000円)の恩給でどうにか生き延びようとしている。
2014年、失業中だったハッサンさんは、イラク民兵組織「人民動員隊(Hashed al-Shaabi)」に加わった。
数か月後、バグダッドの西の都市ファルージャ(Fallujah)をめぐる激しい戦闘の際、ハッサンさんは爆発で左ふくらはぎに裂傷を負い、左脚を失った。
治療のため人民動員隊によってイランとレバノンに送られたハッサンさんはその後、膝から下に義足を付けて帰国。この処置で移動が十分可能となったため、ハッサンさんは前線に戻った。
2015年、バグダッドの北の都市バイジ(Baiji)で再び戦闘に参加していたハッサンさんは、再度負傷。この時は銃弾2発を右膝に受け、これにより戦闘に加わることはできなくなった。
イラクは2017年12月、約3年にわたるISとの戦いで勝利を宣言。人民動員隊によると、ISとの戦いで隊員8000人が死亡、2万6000人が負傷した。
仕事はなく、車の運転もできなくなったハッサンさんは現在、毎月の恩給50万イラク・ディナールで家族をどう養っていくか悩みながら自宅で過ごしている。この金額はイラクの平均給与よりもやや低い程度だが、自身のための医薬品代や、妻と3人の子どもたち合わせて家族5人分の食費などを賄うのには十分とは言えない。義足との接合部に塗る軟こうは800ドル(約8万8000円)で、10か月程度しかもたない。仕事はしたいが、タクシーの運転も重い荷物を運ぶこともできないと、ハッサンさんは途方に暮れている。
■手または足を失った人は03年のイラク戦争以降増加
人民動員隊のアブメディ・モハンディス(Abu Mehdi al-Mohandis)副司令官は、同民兵組織が運営する病院では、戦闘員6万人、民間人30万人に対し無料で医療が提供されていると語る。
ディア・フセイン(Dhia Hussein)氏は、バグダッドで人民動員隊のために病院を運営しており、その病院では過去6か月間だけで手または足などを失った患者1450人が治療を受けたと述べた。
イラクではこれまで、1980〜1988年のイラン・イラク戦争や、サダム・フセイン(Saddam Hussein)政権を崩壊させた2003年のイラク戦争、最近のISとの戦いなど、多数の犠牲者を出す戦闘が繰り返されてきた。そのたびに多くの死傷者が出たが、その多くは手または足などを失った。
タッシン・イブラヒム(Tahssin Ibrahim)さんは、バグダッドで30年以上の間、義肢を作り続けてきた。
イブラヒムさんによれば、手または足を失った人の数は2003年のイラク戦争以降、増加しており、義肢を専門に扱う工房や医療器具を販売する店舗の数は、過去15年間で10倍に増加したという。
イブラヒムさんの患者の大半は、戦争で負傷した人々で、その多くは義肢を得るため借金を余儀なくされているとイブラヒムさんは話した。
AFPの取材に応じたガッサン・アルシ(Ghassan al-Alussi)医師は、退役軍人らに支払われる恩給は「不十分」だと思うと話し、「手または足などを失った戦闘員らは国を守ったのだから、公共施設や医療機関はもっと彼らの役に立ってあげるべきだ」と述べた。(c)AFP/Salam Faraj
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