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トランプ大統領の数少ない実績の一つとして、ISの弱体化が言われています。
しかし、もともとISは長続きするものではありませんでした。なぜなら、イスラム教を国教とする国の建設をうたいながら、実際にはイスラム教徒が単なる凶暴な乱暴者だという印象付けだけをやっていたからです。応援するよと言いながら足を引っ張るという手口に似て、イスラムの統一を掲げながら、実際には内ゲバを仕込んでいました。
誰が見ても、ISのやり方は不自然であり、彼らの支配地域が広がれば広がるほど、彼らの主張と行動のかい離が目立ってきたのです。
ISの存在目的は、単に、さざ波を立てること。さざ波と言ってしまうと、語弊があるのですが、要は問題を起こさせて、混乱のきっかけを作り出すことでした。
作戦はそれなりに周到であったようです。
イタリアの地中海を挟んだ対面であるリビアを内戦状態にし、中東と陸続きであるエジプトを軍事政権化し、更に、トルコでは偽のクーデターを仕込んでエイドリアン大統領に非常事態宣言を出させ、権力集中をし、トルコ国内のマスコミを統制させた。これで、中東からアフリカやヨーロッパへの逃避というか脱出は出来なくなりました。
更に、北部はロシアやアフガニスタンがかため、東部はイランがいるということで、サウジアラビアはまさに敵陣に包囲されている状態が完成しています。
今後、クルドの人びとへ様々な圧力がかけられていくでしょう。彼らが暴発するまで。そして、その暴発の向かっていく先にはサウジアラビアが選ばれるはずです。
中東は混迷し、ヨーロッパの民主主義はその限界を露呈することになります。
しかし、希望がないわけではありません。中東ひとり負けの状態がいい印象を与えないのはごく当然であり、東欧の国々がまず動くでしょう。また、かなり力を付けつつあるアフリカの国々も疑問の声を様々な形で上げるはずです。更には、スイスやオーストリアと言ったフランスやイギリスとは異なった利害を持つ国々が居ます。また、ドイツも声をあげざるを得ないでしょう。ドイツは多くの難民を受け入れいているだけに中東情勢に無関心でいられません。
更に、アジアの国々も声をあげるはずです。アジアにはイスラム教徒が多く住んでいます。また、石油を中東に頼っている国も多く、中東情勢がおかしくなればなるほど、アジアの国々による中東安定化を支持する声は大きくなるのです。
問題はクルドの人びとからサウジの内政に移っていくと思います。単に贅沢に慣れ、働くことを怠ってきたサウジアラビアの国民が不満を募らせ、それが利用されていくのです。軍の一部がクーデターを企てるなどの事件が起こり、サウジアラビアが分裂して行くのではと思います。
クルドの人びとの利害は必ずしも原油資源にあるわけではなく、単に国土です。クルドの人びとを利用して戦争を仕掛けるのは限度があり、究極的に戦争が可能なのはサウジアラビアしかありません。
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