http://www.asyura2.com/17/warb21/msg/347.html
Tweet |
サリンを使用したと米政府がシリア政府を批判する根拠の国連報告書にはその主張を否定する事実
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201711180000/
2017.11.18 櫻井ジャーナル
アメリカ政府は国連を使い、シリア政府がサリンを使ったと非難している。その根拠とされている国連の報告書があるのだが、そこにはシリア政府軍の戦闘機がサリンで攻撃したとするアメリカ政府のシナリオを否定する事実が「付録II」に書かれていることも事実である。
ロシア国防省はシリア政府軍が侵略軍の兵器庫を空爆したのは2017年4月4日の午前11時30分から12時30分だとしているのが、国連の報告書では午前6時42分から52分だとされている。ところが、それでもシリア政府軍がサリンを使ったことを否定する事実がその報告書には含まれている。6時には病院へ患者が担ぎ込まれているというのだ。攻撃があったとされる時刻より前にカーン・シャイクンでは57件、その他の地域を含めると100名以上になる。
本ブログではすでに書いたことだが、アメリカ国務省でさえ、10月18日に発表した旅行者向けの警告の中でダーイッシュやハーヤト・ターリル・アル・シャム(アル・ヌスラ)などのグループが化学兵器を使うことを認めている。それにもかかわらず、こうした勢力がサリンを使ったかどうかを国連は調べようとしない。それどころか、こうした勢力と一心同体の関係にあることが明白になっている白ヘルなどの主張に依存しているのだ。
化学兵器をアメリカ、イスラエル、サウジアラビアをはじめとする勢力が送り込んだ傭兵集団が使っていることは2013年の段階ですでに指摘されていたが、アメリカの政府や有力メディアは政府軍が使用したと強弁、それを口実にしてアメリカ軍やNATO軍による直接的な軍事介入を目論んできた。傀儡体制の樹立に失敗したなら、イラクやリビアのように国を破壊して「石器時代」のようにしようとしたわけだ。
アメリカが化学兵器の使用を口実にした直接的な侵略を口にしたのは2012年8月のこと。バラク・オバマ大統領が直接的な軍事介入の「レッド・ライン」は生物化学兵器の使用だと宣言したのだ。少なからぬ人は、アメリカ政府が生物化学兵器を使うことに決めたのだなと推測した。
2012年12月になると、国務長官だったヒラリー・クリントンがこの宣伝に加わる。自暴自棄になったシリアのバシャール・アル・アサド大統領が化学兵器を使う可能性があると主張したのだ。翌年の1月になると、アメリカ政府はシリアでの化学兵器の使用を許可、その責任をシリア政府へ押しつけてアサド体制を転覆させるというプランが存在するとイギリスのデイリー・メール紙が報道した。
そして2013年3月、ダーイッシュがラッカを制圧した頃にアレッポで化学兵器が使われ、西側はシリア政府を非難したが、この化学兵器話に対する疑問はすぐに噴出、5月には国連の調査官だったカーラ・デル・ポンテが化学兵器を使用したのは反政府軍だと語っている。この年には8月にも化学兵器が使用され、アメリカは9月上旬に攻撃すると見られていたが、地中海から発射されたミサイルが海中に墜落、軍事侵攻はなかった。その件も、シリア政府が化学兵器を使用したことを否定する報道、分析が相次いだ。
コントラの麻薬取引を明るみに出したことで有名なジャーナリスト、ロバート・パリーによると、4月6日にポンペオCIA長官は分析部門の評価に基づき、致死性の毒ガスが環境中に放出された事件にバシャール・アル・アサド大統領は責任がなさそうだとトランプ大統領に説明していたと彼の情報源は語り、その情報を知った上でトランプ大統領はロシアとの核戦争を招きかねない攻撃を命令したという。6月25日には調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュもパリーと同じ話を記事にしている。化学兵器の使用にアサド政権は無関係だとするCIAの報告は無視されたということだ。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。