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(Le survol d'un missile nord-coréen au-dessus du Japon met Tokyo en alerte: RFI)
http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20170828-missile-nord-coreen-survole-nord-japon
北朝鮮|日本|金正恩
北朝鮮のミサイルが日本上空を飛行したために日本政府は警戒態勢を取る
記者 RFI
発表 2017年8月29日・更新 2017年8月29日15:02
2017年8月29日、北朝鮮がミサイルと思われる物体を日本海に向けて発射したと、韓国参謀本部は表明した。
REUTERS/KCNA
2017年8月29日火曜日、北朝鮮が発射した弾道ミサイルが北日本の上空を飛行した。この発射は韓国と米国の間で合同軍事演習が展開されている時に行われた。北朝鮮はこの演習を自国の安全保障への直接的な脅威だと考えている。今回の発射は「自衛権」を表現したものだと北朝鮮の国連大使は明言した。国連安保理は火曜日に開催される。
韓国参謀本部によると、現地時間5時57分(協定世界時・月曜日20時57分)頃に「未確認発射物」が平壌に近い順安(Sunan)から発射された。「韓国と米国は共同で詳細を分析しているところだ」と、同本部は付け加えた。
それは中距離弾道ミサイルだ。ミサイルは2700kmを飛行して最高550kmの高度に達し、北日本の一部の島・北海道の最南端の上空を通過した。
その発射物は風の激しさで特に知られる小さな岬・襟裳の1000km先で海に沈んだ。脅威を受けた地域は広大で人口が非常に希薄だが、今回は2009年以来初めての日本に向けたミサイルの発射だ。その時のミサイルもやはり1998年以来のものだった。
日本政府は東京や大阪の大都市が北朝鮮のミサイルの軌道の終端点になったかのような反応を示したと、日本列島におけるRFIの特約記者フレデリック・シャルルはコメントしている。
「J」警報システムが始動した。ラジオやテレビの放送が中断され、上空のミサイルの存在を告知するとともに国民に用心を求める録音メッセージが流された。用心のための措置としていくつかの学校が休校となった。
強い地震の揺れの後と同様に新幹線や東京の地下鉄が自動的に停止した。菅義偉・官房長官は日本の「安全保障にとって深刻で重大な脅威」だと語った。
軍は迎撃を試みなかった
日本は国民の安全を確保するために必要な「あらゆる措置」を取ると、日本側では安倍晋三首相が反応した。彼は日本にとって「前例のない重大な脅威だ」とも語った。
それでもNHKテレビによれば、日本軍はミサイルを発見した後でもこれを破壊しようとしなかった。ミサイルが上空を通過した場合には躊躇わずに破壊すると政府が仄めかしていたのにも係わらずだ。
念のために述べておくと、日本と米国は朝鮮半島沖にそれぞれの領土を守備範囲とする陸と海のミサイル防衛システムを配備している。
今年になってから北朝鮮が発射したミサイルは今回が13発目だ。先週土曜日、北朝鮮は日本海に向けて短距離ミサイルを3発発射した。そのいずれも米国や太平洋の同国領土グアムにとって脅威にならなかったと、米軍は言い切った。
しかし、火曜日の行為は脅威が更に高まったことを示すものだ。北朝鮮政府は米領グアムに向けて一連のミサイルを発射すると脅していたが、そのようなミサイルが日本列島の上空を確かに飛んだのだ。
「北朝鮮の最新のメッセージを世界はしっかりと受け取った。同国の体制は諸隣国・国連の全加盟国・容認可能な最低限の国際的な行動規範への侮辱を示したのだ」と、ドナルド・トランプ米大統領はコミュニケで明言した。
火曜日、日本首相は国連安保理の緊急集会の開催を求め、「国際社会と協力して北朝鮮への圧力を強化する」よう呼び掛けた。
今回の発射は、米国と韓国が現在実施中の年次的な軍事演習に北朝鮮が目に見える形で反応したものだ。平壌から見ると、この演習のために繰り返し侵略の可能性を受けている。また、これは恐らく北海道の島で終わったばかりの米日合同演習への反応でもある…
日本は自国を守る必要性に直面している
首相は、米国国外で最大の米軍基地をいくつも抱えている日本が韓国や米国よりも北朝鮮のミサイル攻撃に対して脆弱だと考えている。
安倍晋三氏の顧問たちによれば、兄弟国・韓国に攻撃を加えることを北朝鮮は躊躇うだろうし、ワシントンを敢えて攻撃することもないだろう。日本は自国の安全保障を米国の核の傘に依存している。
ところが、日本政府は北朝鮮の攻撃があった場合に米国が日本を守ってくれるかどうかを自問している。火曜日、米国防総省は北朝鮮のミサイルが日本上空を飛行したことを確認したが、その直後に飛行体が米国領土にいくらかでも脅威を与えることは決してないと説明したものの、日本を安心させる言葉はなかった。
日本の安倍晋三首相にとってはなおさらのことだ。彼は日本が自国を守る能力を持ち、他国のように自国の防衛を引き受け、機会が来れば核兵器保有国になることを模索しているのだから。
安倍晋三氏は、ドナルド・トランプ氏との電話会談の際に2人が北朝鮮への圧力を強めるべきだと表明した。ドナルド・トランプ米大統領は先週の時点では、北朝鮮が緊張の数ヵ月を経て「米国を尊重し始めた」と考えていた。
実際、北朝鮮は公約だったグアムに向けたミサイル発射を先延ばしにしていた。しかし、火曜日にアジアにおける米国の最も近しい同盟国の領土の上空にミサイルを飛ばしたことで、北朝鮮のナンバー1はそれが無意味なことを示した。ドナルド・トランプ氏は「全ての選択肢がテーブルの上にある」と警告している。
→RFIで聞く:「人々は金正恩氏にかなり個人的な反感を抱いている」
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