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28日に実施された朝鮮のICBM発射実験は再突入に失敗したが、米は軍事的緊張を高めるために利用
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2017.08.02 00:48:37 櫻井ジャーナル
朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射実験に成功したと朝鮮中央通信は7月29日に伝えた。発射されたのは28日の深夜。「火星14」の改良型で、998キロメートル飛行し、最高高度は3724.9キロメートルに到達、アメリカ本土の全域が射程に入ったと主張されているのだが、アメリカのミサイル専門家、マイケル・エルマンによると、映像からミサイルの本体は再突入の後、高度4〜5キロメートルで分解しているように見え、まだ再突入の技術を獲得できていない、つまり今回の実験は失敗だったようだ。
中国の習近平国家主席とロシアのウラジミル・プーチン大統領はモスクワで会談していた7月4日にも朝鮮はICBMの発射実験に成功したと発表している。本ブログで指摘したように、アメリカ太平洋軍やロシア軍は発射直後、中距離弾道ミサイルだとしていた。日本の稲田朋美防衛相も5月14日に発射したのと同じ中距離弾かその派生型だと語っている。聯合ニュースによると、韓国の国家情報院もICBMではないと判断しているようだ。ロシアは一貫して中距離ミサイルだとしている。
一説によると、前回の実験ではロケットの推進力が足りなかったため、今回は弾頭部分の軽量化を図ったのだが、それによって脆弱化、再突入に耐えられなかった可能性がある。
そうした実態はともかく、アメリカ側は今回の実験を脅威だと宣伝、THAAD(終末高高度地域防衛)の韓国配備を促進する口実にし、東アジアの軍事的な緊張を高めようとしている。つまり、このシステムは中国を威嚇することが目的だ。
アメリカ海軍は7月2日、駆逐艦のステセムを西沙諸島のトリトン島から12海里(22キロメートル)のあたりを航行させて中国を挑発、中国側が軍艦と軍用機を派遣したが、その後、7月10日から17日にかけて艦隊演習「マラバル」を。アメリカはインドや日本と実施した。
7月20日には電子偵察機EP-3を青島から約150キロメートルの地点に派遣、中国軍は2機のJ-10戦闘機を緊急発進させている。その際、中国軍機1機はアメリカ軍機から90メートル近くまで接近したという。青島は中国北海艦隊の司令部がある。中国の防空システムの穴をEP-3は探っていたのかもしれない。
28日に朝鮮がミサイルを発射した直後、アメリカ軍はグアムに配備されていた2機のB-1爆撃機を朝鮮半島へ飛ばしたが、途中、日本と韓国の戦闘機が合流して行動を共にしている。アメリカの朝鮮、あるいは中国への空爆に日本も参加するという意思を示したといわれても仕方がないだろう。アメリカの好戦派にとって朝鮮の好戦的な姿勢は願ってもないことだ。
アメリカの好戦派に属すネオコン、その中心的グループのひとりであるポール・ウォルフォウィッツは1991年にイラク、シリア、イランを殲滅すると口にしていた。当時、ウォルフォウィッツは国防次官だ。この話を明らかにしたのは欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)の元最高司令官、ウェズリー・クラークだ。
すでにイラクとシリアは侵略して破壊したが、イランに対しては秘密工作の段階。そのイランを攻撃する口実としてアメリカ側はイランの核兵器開発を主張してきたが、説得力はない。イランが核兵器の開発を始めてほしいとアメリカの好戦派は願っているのだろう。
ビル・クリントン大統領は核兵器の部品に関する「欠陥設計図」をイランへ渡すという「マーリン作戦」を承認、次のジョージ・W・ブッシュ大統領も認めている。この作戦はイランの核兵器開発を失敗させることが目的だとされたが、核兵器に詳しい科学者やエンジニアが見れば修正は難しくない。イランに核兵器を開発させ、それを口実にして軍事侵攻しようとしたのではないかとも言われている。
内部告発に基づき、この作戦の危険性を明らかにした記事をニューヨーク・タイムズ紙は2003年に掲載しようとしたが、これは国家安全保障補佐官だったコドリーザ・ライスの介入でボツになった。その話を同紙の記者だったジェームズ・ライゼンが2006年に出された著作の中で書いて問題になり、情報源のCIAオフィサー、ジェフリー・スターリングは2015年1月、懲役3年半の判決を言い渡されている。
イランはアメリカの秘密工作に乗らなかったが、それを利用する国が現れても不思議ではない。
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