https://mainichi.jp/articles/20170609/k00/00m/030/030000c
毎日新聞2017年6月8日 19時03分(最終更新 6月8日 20時41分)

　【カイロ篠田航一】イランの首都テヘラン中心部の国会議事堂と郊外の聖地ホメイニ廟（びょう）がほぼ同時に襲撃されたテロ事件で、治安当局は８日、銃乱射などを実行し当局が殺害した容疑者５人はイラクやシリアで過激派組織「イスラム国」（ＩＳ）のメンバーとして戦闘に参加していたことを明らかにした。イランのメディアが伝えた。当局はこのほか事件に関与した容疑で６人を拘束。いずれもイラン国籍という。ロイター通信によると、一連の事件での死者は１７人に上った。

　イラン情報省の説明では、５人はＩＳの拠点のイラク北部モスル、シリア北部ラッカで戦闘員として活動。昨年イランに戻り、国内でテロを計画していたという。

　イランを「テロ支援国家」として敵視するトランプ米大統領は７日、犠牲者やイラン国民に哀悼の意を表する声明を出す一方、「テロを支援する国は、自らが助長した悪の犠牲になるリスクもある」とも表明。この「自業自得」の意味にも取れる文言に対し、イランのザリフ外相はツイッターで「不快な声明だ」と反撃した。

　一方、イラン革命防衛隊は敵対するサウジアラビアを念頭に、トランプ氏と「テロリストを支援する指導者ら」が５月に会談してまもなくテロが起きたとして、名指しは避けながらもサウジの関与を示唆。これに対しサウジのジュベイル外相は「サウジが関与した証拠は何もない」と反論するなど、米・アラブ諸国の同盟とイランの舌戦も起きている。

　テヘランでは、サッカー・ワールドカップ（Ｗ杯）ロシア大会アジア最終予選の日本対イラク戦が１３日に開催される。国際大会を控え、治安当局はさらに警戒を強化するとみられる。

カタールとサウジアラビアが割れたので、後はイスラエルだけになった。
サウジが投げ出せば、イスラエルは孤立する。