http://www.asyura2.com/17/warb20/msg/408.html
Tweet |
日経新聞が詳細に報じた米軍「金正恩爆殺作戦」の全貌 いよいよ、その時が近づいているのか…
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51894
2017.06.05 週刊現代 :現代ビジネス
アメリカが北朝鮮に本気で牙を剥こうとしている――。この状況を冷静に分析した日本経済新聞の記事が話題を呼んでいる。世界で唯一、3代続いた独裁国家にも、ついに最期の時がやってくる。
なぜいま書いたのか
〈米、ミサイル300発で圧力 北朝鮮包囲網 ほぼ完成か〉
5月18日付の日本経済新聞の朝刊に、こんな過激な見出しが躍った。
5月に入って行われた北朝鮮のミサイル発射実験を受け、「アメリカ軍が朝鮮半島近海に展開した空母や原潜から、300発もの巡航ミサイルの照準を北朝鮮に合わせている」と報じたのだ。
〈(北朝鮮軍は)「米朝の軍事衝突は近い」と判断し、臨戦態勢に入った〉
〈北朝鮮が6回目の核実験や長距離の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射に踏み切った場合、米軍は奇襲攻撃に出る可能性が現実にある〉(以下、引用は同紙)
日本のすぐそばにある海で現実に起きているという、「一触即発」の事態。
「そうした先制攻撃にアメリカが打って出る可能性は、おおいにあり得ます」と、記事の内容に同意を示すのは、国防次官補をはじめアメリカ政府の要職を歴任してきた、ジョセフ・ナイ氏だ。
「クリントン、ブッシュ、オバマという従来の政権は、北朝鮮に対して食糧支援等の目的で巨額の資金を提供しつつ、自主的な非核化交渉への参加を期待する『戦略的忍耐』の姿勢を崩さなかった。
対してトランプをはじめ、現政権の幹部たちは『それらの政策にはまったく意味がなかった』と全否定している。必然的に、トランプ政権が今までと180度異なる強硬な姿勢をとるのは明白です」
さらに記事では〈(次の核実験やミサイル発射があれば)「核爆弾を際限なく量産する北朝鮮の核計画をつぶす最後のチャンスだと米軍は考えている」〉という日本の安保関係者の重大発言を明らかにしたうえで、〈米政権は軍事力を背景に北朝鮮に外交圧力を強め、大型の挑発に出てくれば攻撃も選択肢とする二段構えでいる〉とし、トランプ政権による北朝鮮の譲歩を引き出す圧力が高まっていると予想。
〈米朝対立が長引けば、北朝鮮は深刻な経済的ダメージを受ける。北朝鮮の田植えは6月が期限とされる。兵士は農繁期に欠かせないマンパワー。田植えの遅れは、秋の食糧危機を招きかねない。米国は北朝鮮の兵糧攻めも意識しているようだ〉とも指摘する。
確かに、5月中旬から下旬にかけての時期は、北朝鮮にとって「農業戦闘」と呼ばれる時期で、例年ならあらゆる人員を田植えに総動員している時期。この時期になってもミサイル実験を行っているところに金正恩の焦りが感じられる。
「金正恩は地下に逃げる」
その後、記事はいよいよ、米軍による「北朝鮮侵攻シナリオ」の緻密な分析へと続く。
〈核実験場やウラン濃縮施設、弾道ミサイルの移動式発射台を隠したトンネルなどに向け、米軍は巡航ミサイルを撃ち込む。その数は推定300発〉
300発と言われてもにわかには想像しにくいが、今年4月にアメリカが行ったシリア空爆のおよそ5倍の規模と言えば、いかに大がかりなものか分かるだろう。
空母「カール・ビンソン」や、普段は横須賀に停泊している「ロナルド・レーガン」から放たれる巡航ミサイルは、誤差わずか6mの範囲で着弾。これにより、北朝鮮の主要な軍事施設は一瞬で火の海と化す。
米軍の攻撃は海上からだけではなく、空からも抜かりなく行われる。
〈米本土や在日米軍基地から戦略爆撃機を飛ばした空爆も視野に入れる。アフガニスタンの過激派組織「イスラム国」(IS)のトンネルを破壊した大規模爆風爆(MOAB)など、北朝鮮の地下施設を無力化できる特殊な爆弾を平壌北部にある北朝鮮軍司令部の破壊に使う可能性もある〉
この北朝鮮の「地下要塞」について、脱北した北朝鮮の元高官も、その存在を認める。
「朝鮮は金日成の時代から第二次朝鮮戦争を想定して、地下空間の要塞化を進めてきた。平壌にミサイルが飛来するような状況になった時点で、金正恩と腹心は地下に潜る。
とりわけ、平壌市の中心から北東へ15kmほど、国土峰という山の地下に造成された『鉄峰閣』と呼ばれる野戦指令所は、最高幹部の執務室を備えており、金正恩はここから戦闘の総指揮を取る」
こうした米軍の攻撃に対し、北朝鮮はアメリカの同盟国である韓国への「報復行動」に出ると日経は書く。
〈米軍の攻撃に反撃し、北朝鮮軍は韓国の首都ソウル一帯に数千発の長距離砲やロケット弾を撃ち込む可能性もある。
一方、米韓合同軍は北側の発射地点をレーダーで瞬時に割り出し、戦闘攻撃機や無人機で破壊を始める。その部隊は今春の米韓合同軍事演習への参加の名目ですでに現地にいる。
北朝鮮の火砲は自走できない旧式が多い。米韓軍に遅かれ早かれ破壊され、北朝鮮の砲撃は長く続かない〉
こうして、米軍による執拗な爆撃によって平壌は焼き尽くされ、北朝鮮は陥落。米軍の上陸を許すことになる――。
社内でも一目置かれる筆者
ふだん、経済ニュースをメインに報じている日経が、ここまでの危機感を持って詳細に報じたという事実が、「いよいよか」という危機感を感じさせる。
「筆者の高坂哲郎編集委員は、政治部時代に防衛庁、外務省を担当したのち、防衛省の防衛研究所で安全保障を学んだいわば『その道のプロ』。
日本人は『無意識のうちに悪い展開≠視野の外に追いやってしまう傾向がある』というのが持論で、『言うべきことははっきり言いたい』という、うちの会社には珍しいタイプ。
今回の実験が行われる前から一貫して半島有事の可能性について警告し、『来るべき時に備えて日本人もミサイル避難訓練に習熟すべきだ』と訴えてきた彼の執筆だからこそ、一層のリアリティが感じられます」(日経新聞記者)
今回のミサイル実験に対して、アメリカが「本気の対応」をしているのは間違いない。
安全保障問題に詳しい岡崎研究所の村野将氏が言う。
「北が発射したミサイルが、大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発を見据えたものだったことが大きい。核を搭載可能で、なおかつアメリカ本土まで到達する飛距離と耐久性を持ったICBMを完成させることは、北朝鮮にとっては最重要課題。
一方、対するアメリカにとっては、『レッドライン(越えた場合にはただでは済まさない一線)を踏み越える行為』と映ったのです」
アメリカまで届く核兵器さえ開発してしまえば、下手な手出しはできない。そう考えて、開発を急ピッチで進める金正恩の姿勢が、大国の「逆鱗」に触れてしまった。
実際、トランプ大統領は、4月末に行われたフィリピン・ドゥテルテ大統領との電話会談において金正恩に話題が及ぶと「核兵器を持った頭のおかしい男を、あのように野放しにはできない」と発言、敵愾心を露にしている。
新たなキーマン
金正恩が血道を上げるミサイル開発の「新たなキーマン」としていま国際社会の注目を集めているのが、党軍需工業部副部長の金正植だ。
「幼い頃から『天才』と呼ばれ、北朝鮮のミサイル開発の一大拠点である平壌理科大学を優秀な成績で卒業。国防科学院で長年ロケットエンジンの開発に従事してきた、いわば北のミサイル開発の最重要人物。固体燃料を使い、すぐに発射できる技術を開発したのも彼の手腕と言われる。
金正恩の覚えもめでたく、ミサイル発射の現場で度々真横に立っている姿が記録に残っており、今や『最側近』といえる立場にある」(在韓ジャーナリスト)
しかし、こうした科学者の「重用」は、裏を返せば、朝鮮労働党や軍の幹部を、金正恩が軽んじている証左。長年国家を支えてきた従来の幹部たちからすれば、面白いはずがない。
そうした「不協和音」が金正恩体制に生まれていることも、今このタイミングでアメリカが北朝鮮の排除を狙う一因になっている。
では、執拗な空爆で平壌を灰にした後、アメリカはどのような手順で上陸し、北朝鮮を制圧するのか。
中国は金正恩を見捨てる
軍事評論家の黒井文太郎氏が分析する。
「上陸後に米軍が真っ先に行うのは、核ミサイルを押さえること。特殊部隊を投入し、所在の判明している核兵器をすべて破壊する。その場にいる人間を尋問したり、コンピュータネットワークの情報を解析したりして、他の施設にあるものも虱潰しに破壊していくでしょう」
だが、気になるのは、長年北朝鮮の「後ろ盾」になってきた中国の存在だ。北朝鮮の窮地を見かねた中国軍が合流し、米軍と「正面衝突」する可能性はないのか。
『米中戦争』の著書があるハーバード大学アジアセンター・シニアフェローの渡部悦和氏が言う。
「仮に開戦した場合、対米協調路線に舵を切った現在の中国が自らの血を流してまで北朝鮮を擁護する蓋然性は極めて低いでしょう。
陰に陽に支援をしてきたにもかかわらず、一向に言うことを聞かない金正恩に対し、習近平は相当な怒りを覚えていて、もはや擁護するメリットは何もない」
中国にも見捨てられる金正恩。米軍による拘束はもはや時間の問題かと思われるが、事はそう簡単には進まない。
「問題は、北部の山岳地帯に逃げ延びた北朝鮮軍がゲリラ化することです。山岳地帯に逃げ込まれると、どうしても戦闘が長期化する。
仮にその周辺に核ミサイルが隠されていれば、自暴自棄に陥った北朝鮮軍が矛先をどこに向けて発射するかわからない。韓国や日本に限らず、中国にとっても大きな問題です」(前出・黒井氏)
壮絶な戦闘が展開されるが、肝心の金正恩は開戦のタイミングですでに姿をくらましている可能性が高い。
「地下司令部が攻撃を受けた場合、非常用に設けた別の地下トンネルが黄海沿岸の南浦港まで約50kmも続いており、戦況が危うくなれば、幹部たちを尻目に金正恩自身は真っ先に国外への逃亡を図る」(前出・元高官)
仮に、米軍が北朝鮮を制圧したとしても、金正恩の身柄を拘束するのはそう簡単ではない。
「それでも、フセインやビンラディンの時と同じように、国家のメンツをかけて確実に金正恩の潜伏先を割り出し、拘束、あるいは爆殺するでしょう。
アメリカは、自らに牙を剥いたものは、たとえ地の果てまででも追いかける。それが、アメリカの『やり方』なのです」(米政府関係者)
追い詰められた金正恩の「運命の日」は、刻一刻と近づいている。
「週刊現代」2017年6月10日号より
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。