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米朝開戦の場合、青森・三沢基地が最初に狙われる 太田文雄・元防衛省情報本部長が予測
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51553
2017.04.26 週刊現代 :現代ビジネス
ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際問題研究大学院にて国際関係学博士号取得を取得、元海将でイラク戦争の開戦日を的中させた太田文雄・元防衛相情報本部長が、これからの米朝情勢を読み解く。
「ソウルを火の海にする」
トランプ大統領は、北朝鮮に対して「本気」です。まさに自身がツイッターでつぶやいていたように、「中国がやらないならアメリカがやる」ということです。
それは4月9日、オーストラリアに向かおうとしていた原子力空母「カールビンソン」打撃部隊を、朝鮮半島方面に向かわせると米太平洋軍が決断したことからも明らかです。
横須賀を事実上の母港とする空母「ロナルド・レーガン」打撃部隊と合わせて、空母2隻態勢になれば、過去の事例からも米国は本気であることが窺われます。
また11日には、カールビンソン空母打撃部隊が海上自衛隊の護衛艦と急遽、共同訓練を行うと報道されました。予想するに、米海軍と海自の複数のイージス艦が、複数の北朝鮮弾道ミサイルを有効にターゲット・アサインメント(目標指示)する訓練を事前に行っておくためと思われます。
さらに、4月7日には沖縄の嘉手納基地に、WC135が展開しました。この航空機は、北朝鮮が核実験を強行した際に、放射能の拡散を調査するための大気収集機です。
実は米軍は、昨年10月6日には、ステルス爆撃機B2にバンカーバスター(地下完徹弾)と広域スイーパー弾を搭載させて、韓国上空に飛来させています。これらは、北朝鮮の地下施設や、38度線の北側に展開している北朝鮮の長距離砲を一掃することができる爆弾です。
これらの臨戦態勢は、トランプ政権が本気でなければ取りません。
すでに米軍内には朝鮮半島有事に関して、二桁に及ぶほどの選択肢が準備されています。あとはトランプ大統領が、そのうちいずれかを選択すれば、軍は履行するだけになっているはずです。
その中で、最も軽いのは、烏山の在韓米軍基地に、戦術核を再配備することかもしれません。
一方、最も重いのは、当然ながら北朝鮮との全面戦争です。その際には2隻の空母、在韓米軍、在日米軍などを総動員するでしょう。
その中間として、金正恩委員長の「斬首作戦」、核関連施設やICBM(大陸間弾道ミサイル)用エンジンテスト施設の破壊なども、選択肢の一つに入っているものと思われます。
このように、非常に緊迫してきた朝鮮半島情勢ですが、すべては金正恩委員長の行動次第です。仮に核実験か、もしくはICBM発射実験をやったなら、これはアメリカにとって「直接的な脅威」ということで、米軍が軍事行動を取る確率が高くなります。例えば、東倉里のミサイル発射基地や豊渓里の核実験基地への空爆です。
そうなると、北朝鮮に宣戦布告したも同然なので、金正恩委員長も黙っていないでしょう。「ソウルを火の海にする」という恫喝が、現実のものとなることも懸念されます。
北朝鮮がいったん韓国を攻撃すれば、アメリカは金正恩政権を崩壊させるまで戦うので、金正恩政権が核やICBM実験を思いとどまれるかが、ポイントです。
もし米朝全面対決になった場合は、日本も対岸の火事ではいられない。まずはF16対地戦闘機を配備している青森県の三沢基地などが標的にされるでしょう。日本は最大限の警戒が必要です。
太田文雄(おおた・ふみお)
1948年東京生まれ。防大卒業後、海上自衛隊入隊、海将。すべての軍事情報を司る情報本部長としてイラク戦争開戦日を的中させた
「週刊現代」2017年4月29日号より
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