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日本を取り戻すのは、われわれ一人一人の自覚と勇気だ
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2017-12-30 天木直人のブログ
ことしも、まもなく終わろうとしている。
私が外務省を離れて言論活動を始めてからもう14年ほどたつが、これほど日本の政治が悪くなった年はなかったと思う。
すべては安倍暴政のせいであり、それを止められなかった自民党政治家たちの劣化の責任だ。
なによりも、一般国民の心を動かす事の出来なかった野党共闘の体たらくだ。
この政治の救い難さは、間違いなく来年も進み、それどころかもっとひどくなるだろう。
もはや既存の政党や政治家たちに何も期待は出来ないことは明らかだ。
絶望的な年の暮れであるが、私は、ひとつの希望を見つけた。
それは、たまたまま目にした、早朝5時ごろからテレビ朝日が放映した「テロリストは僕だった」の動画の中にある。
この番組は、かつて沖縄に海兵隊員として駐留していたマイク・ヘインズさん(40)の辺野古基地反対活動の記録である。
この番組は、米軍における訓練の実態が、いかに人間性を奪って人殺し集団と化しているか、その米軍がいかに世界を流血に陥れているか、そして、その米軍の基地を日本政府が日本国民の血税で沖縄に新設することが、いかに間違っているか、それを見事に教えてくれている。
なにしろ沖縄に駐留していた元海兵隊員が語っているのだからこれほど迫力のある言葉はない。
日本の対米従属に、対米従属の日本がいかに血塗られ米軍の犯罪に加担すしているか、これほどはっきりと我々の良心に訴えるものはない。
もはやあらゆる凡庸な議論は不要だ。
もしこの番組が、年末年始のゴールデンタイムに再放送されるなら、もしこの番組が、あの相撲界のゴタゴタのように、繰り返し繰り返し、皆が評論家になるようにまで、放映されるなら、間違いなく国民は気づくだろう。
安倍首相が唱える日米同盟の強化や、その証としての辺野古建設の強行が、いかに間違っているかを。
われわれ一人一人が、少しでも良心と良識を持って覚醒さえすれば、安倍暴政はたちどころに崩れ落ちるのだ。
もはや政治家など不要だ。
国民がその気になるだけで政治は変えられるのだ。
今からでも遅くない。
いやいまこそ、テレビ朝日は本気になって「テロリストは僕だった」の動画を宣伝すべきだ。
その中で語っているマイク・ヘインズさん(40)を日本で英雄にすべきだ。
テレビ朝日よ立ち上がれ。
そしてメディアを先導せよ。
来年こそ、一般国民が主役になって政治を直接に動かす、そのような政治元年の一年にしたい。
そういう希望を私に抱かせたテレビ朝日の「テロリストは僕だった」の再放送だった(了)
因みに私は1年前にこの番組を紹介している。参考までに、少し長くなるが以下にその当時書いたメルマガを添付させていただきたい。
安倍昭恵夫人に期待した事が、いかにおろかでピント外れだったか、いま読み返してみて、思わず苦笑させられる。
□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
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□■ 天木直人のメールマガジン2016年11月27日第865号
■
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琉球朝日放送制作の「テロリストは僕だった」は国民必見だ
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私は労働党の名誉会員らしく、機関紙である「労働新聞」の無料配布
が欠かさず送られてくる。
労働党はあの共産党に対しても生ぬるいと批判するほどの左翼革命政
党だ。
その政治イデオロギーには私は賛同しないが、送られてくる労働新聞
に書かれている内容は、私が言ったり、書いたりしていることと、ほぼ
同じだ。
その労働新聞の最新号(11月25号)に、「テロリストは僕だっ
た」という、琉球朝日放送が制作したテレビ番組の紹介記事を見つけ
た。
この番組は、すでにテレビ朝日でも放映されたというが、日曜の早朝
4時半だったという。
テレビ局が安倍政権におびえて自主規制をし、「国民の皆さん、見な
いでください」と言っているようなものだと、その労働新聞の記事は書
いている。
まちがいなくそうに違いない。
日曜と言えども、毎日が日曜日である私は、早朝4時半には起きてテ
レビをあれこれ見ている。
しかし、そんな私でも見落としたぐらいだから、まず誰も見ていない
に違いない。
しかし、この労働新聞の番組紹介の記事を読むと、この番組は国民必
見の番組である。
「テロリストは僕だった」という番組は、米国の退役軍人らでつくる
平和団体「ベテラン・フォー・ピース」の証言による、米軍の実態を教
えてくれる番組だ。
番組の主役は元米軍海兵隊員マイケル・ヘインズさん(40歳)だ。
18歳で入隊した彼は、20歳の時、沖縄の基地で勤務し、2003
年のイラク戦争時には、バクダッドに派兵された。
その彼が語っている。
「入隊すれば医療や教育の手厚い特典がある。退役後も住宅や仕事を
提供する。奨学金で大学にも行ける」
そんな勧誘にさそわれ、格好のいい制服を着て、英雄として讃えられ
る海兵隊にあこがれ入隊したという。
いわゆる「経済的徴兵制」だ。
米国では軍隊が高校で堂々とリクルート活動しているらしい。
しかし、入隊してみれば軍は約束をまったく守らなかったという。
一度兵士になれば社会復帰は容易ではないという。
「一般社会で狙撃兵にどんな就職先があるというのか」というマイケ
ルの言葉は強烈だ。
入隊したマイケルを待っていたのは、完璧な殺人者になるため、命令
に従って任務を遂行するためのマシーンとなる訓練だ。
極めつけはバクダッドに派遣された彼の次のような証言だ。
「テロリスが潜伏していると、毎日のように一般家庭などへの襲撃を
繰り返した。民家のドアを爆弾で破壊し、突入すると、そこに居るのは
一般人ばかりで、住民を壁に叩きつけ、子供は泣き叫び、恐怖で失禁す
る。そんな蛮行を繰り返し、地元の人にとってテロリストとは米兵で
あったことを悟った」
この番組のタイトルはここから来ている。
このマイケルの言葉は、私がレバノン大使を解雇され、講演で全国を
駆け回っていた時に知り合いになった元ベトナム帰還兵アレン・ネルソ
ンとの思い出を蘇らせてくれた。
やがてがんでこの世を去ったネルソンのあの時の言動を思い出すたび
に、くじけそうになる私の反戦の気持ちは強まる。
イラク戦争に反対したレバノン大使時代の私が蘇ってくる。
いま日本は駆けつけ警護で大騒ぎをしてる。
まるでままごとのようだ。
そんな駆けつけ警護に翻弄させられる自衛隊は気の毒だ。
しかし、その自衛隊が本物の軍隊になれば、気の毒どころか悲劇だ。
そして、それは日本の悲劇でもある。
そんな日本にさせないためにも、この番組は国民必見の番組だ。
何よりも安倍首相が見るべきだ。
いや、安倍昭恵夫人が見て感想を国民に語るべきだ。
その前に主人である安倍首相に考えを改めるように迫るべきである
(了)
テレメンタリ―2016「テロリストは僕だった〜基地建設反対に立ち上がる元米兵〜
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