http://www.asyura2.com/17/senkyo237/msg/606.html
Tweet |
安倍“大ボラ”政権 「いつかは賃上げ」で5年目の年の瀬
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/220258
2017年12月26日 日刊ゲンダイ 文字起こし
見えているのは目先だけ(C)日刊ゲンダイ
第2次安倍政権の発足から、26日で丸5年。政権側は景気拡大局面が高度成長期の「いざなぎ景気」を上回ったと喧伝するが、この年の瀬に「いざなぎ超え」を実感している国民はどれだけいるのか。「実感なき景気拡大」こそ、アベノミクスのいかがわしさを物語っている。
東洋大教授の竹中平蔵氏が16日付「ジャパンタイムズ」に「アベノミクスの中間総括」なる一文を寄稿。この5年間に「明らかに経済は目覚ましく改善した」とし、相変わらず政権の提灯持ちに徹していたが、彼が列挙した改善の論拠はうさんくさい。
竹中氏が持ち出したのは株価(8000円台から2万2000円)、有効求人倍率(0.9から1.5)、失業率(4%から2・8%)などだ。経済政策の成果を語るなら、実質GDPや賃金、消費など基本指標を比べるべきだが、そこには一切触れない。都合のいい数字の羅列は、典型的な詐欺師の手法である。
バブル期以来の株高は、明らかに日銀による年6兆円のETF購入や年金マネーによる“爆買い”で人為的につり上げたもの。失業率や有効求人倍率の背景には安倍首相が「国難」と言い切った少子化が横たわる。今や15歳以上人口の前年割れが定着。潜在的な労働力である就業希望の非労働力人口は、2000年代初頭と比べて実に3割以上も減っているのだ。
安倍の経済ブレーンの竹中氏でさえ、こんな怪しい論拠でしかアベノミクスの5年間を好意的に評価できないとは情けない。逆に言えば、アベノミクスの成果は常にまやかし。日本経済と国民生活に何ひとつプラスをもたらしていないのだ。
■政権にとって都合がいいだけの異次元緩和
そもそも、アベノミクスは異次元金融緩和で市中に出回るマネーをジャブジャブ増やし、経済を活性化させるのが目的のはず。その目安が物価上昇率で、日銀の黒田東彦総裁は「2年で2%に引き上げる」と宣言。当初は供給する資金量(マネタリーベース)が260兆円になれば、2%になると説明したものだ。
この5年でマネタリーベースは260兆円どころか、300兆円以上も増え、市場最高の476兆円に達したが、2%の物価目標は一度も達成できていない。達成時期は6回も延期され、直近の物価上昇率は0.8%。この数字もガソリンなどエネルギー価格上昇が底上げしたもので、この要因を除けば、たった0.2%に過ぎない。目標達成は夢の夢。異次元緩和の論理的破綻は実証済みなのだ。経済評論家の斎藤満氏が指摘する。
「結局2%の物価目標の未達は安倍政権にとって非常に心地よく、都合がいいのです。黒田日銀は国債発行金利を0%近辺、あるいはマイナスまで押し下げ、政府の利払い費用は低下。金利を人為的に低く抑えたことで、政府の財政規律は緩み、ついに安倍首相は2020年度の財政健全化目標の達成見送りを決めたのです。また、緩和でダブつき、行き場を失ったマネーは株式市場に流入し、株高を支えています。政権にとって好景気を演出できて好都合なのです。すでに日銀が国債発行全体の4割超を買い入れ、金利や株価を左右する『官製相場』は、あまりにもいびつです」
それでも異次元緩和を見直さないのは、安倍政権がいかに目先のことしか考えていないかの証拠でもあるのだ。
続投は悪夢(C)日刊ゲンダイ
首相の絶対に失敗を認めないツケが大増税 |
国民に約束した物価目標2%を一度も達成できなかったクセに、安倍と黒田総裁は物価が持続的に下落する状況ではないとして、「デフレの状況ではなくなった」と繰り返す始末である。
安倍や黒田が言う通りデフレを脱却したのなら、異次元緩和のマイナス金利政策をやめればいい。景気が上向けば金利を上げるのが、金融政策のセオリーだ。優遇税制を導入し法人税の負担軽減をエサに企業に賃上げを求める必要もない。
時の首相が94年以来となる「3%賃上げ」を要請する異例の“官製春闘”をけしかけているのは、デフレから抜け出せていない何よりの証拠だ。アベノミクスの失敗を絶対に認めたくないため、安倍は国家権力を行使して、企業に「3%賃上げ」という無理難題を押しつけているのだ。
「私の試算によると、アベノミクスの5年間で実質賃金は年平均15万円も減っています。本当にデフレが解消されていれば、国民所得は減るはずがない。それでも安倍政権と黒田日銀が意固地になって2%の物価上昇目標を貫けば、ますます実質賃金を減少させる悪循環です。これだけ国民所得を犠牲にしながら、所得増税や森林環境税など総額2800億円の増税をさらに押しつけるのですから、血も涙もない政権です」(経済アナリスト・菊池英博氏)
この5年間の安倍政権の喧伝にコロッとダマされ、「いつかは賃金が上がるだろう」と淡い期待を抱いてきた有権者は、そろそろ気づいた方がいい。
失政のツケを払わせるため、とんでもない負担増を国民に強いるペテン政権をこれ以上、許してはいけない。
■来年以降、国民はますます貧しくなる
何しろ安倍は昭恵夫人にまで「そういえば、謝らない! 『ごめんなさい』というのを聞いたことがない」と言われる人物だ。来年4月に黒田総裁の任期が終わっても、自分の非を認めず、今後も実現困難な物価上昇目標を目指して異次元緩和策を継続する人物を次期総裁に選ぶに違いない。本命は黒田総裁の続投である。
しかし、マイナス金利がこのまま続けば、来年の日本経済と国民生活には塗炭の苦しみが待ち受けている。前出の菊池英博氏はこう言った。
「すでにマイナス金利の副作用は国民生活に及んでいます。生保の一部は『運用難で保険金が払えない』と言って保険料率を引き上げ、かんぽ生命は一時払い定期年金保険や学資保険などの積み立て型商品の販売を停止しました。それだけ国民の老後資金は目減りし、学資負担は増えるわけで、マイナス金利の導入は社会的犯罪と言っていい。そのうえ、『利ざや』の縮小で金融機関の経営は悪化の一途をたどり、恐らく銀行の来期決算は赤字ラッシュとなる。今はSNSの発展でウワサやデマが一気に駆け巡る社会です。マイナス金利による金融不安が拡大すれば、いつ、どんなきっかけで『取りつけ騒ぎ』が起きても不思議ではありません」
マイナス金利の副作用に耐えきれずメガバンク3行でさえ、計3万人超の大リストラに踏み切ったのだ。地銀や信金の苦悩は言うまでもなく、多くの専門家は金融危機の発生を危惧している。前出の斎藤満氏はこう警告する。
「黒田総裁は11月の講演で『リバーサル・レート』という学説に言及。金利の下げ過ぎは金融機関の収益を悪化させ、かえって貸し出しが減るなどの逆効果が起こると指摘しましたが、今がまさにその状況です。融資が滞れば中小・零細を中心に倒産する企業も相次いでしまう。今はマイナス金利の歪みを銀行が負担していますが、いずれ預金者がツケを払うハメになる。預金管理などの手数料負担が増えると同時に、個人増税ラッシュが襲いかかり、19年秋には消費税10%アップも控えている。GDPの6割を占める個人消費は落ち込み、景気はますます悪化しますよ。頼みの外需も中国は共産党大会が終わり、インフラ投資などが鈍化。米国のトランプ政権も保護貿易を強めるばかりです。来年は日本経済がいよいよ牽引役を失い、行き詰まりを迎える一年となりかねません」
かような状況下で賃上げを期待するだけムダだ。ますます国民が貧しくなるウソっぱち政権5年目の暮れである。
安倍“大ボラ”政権 「いつかは賃上げ」で5年目の年の瀬 https://t.co/ze0JUlGs7f #日刊ゲンダイDIGITAL
— kmokmos.. (@kmokmos) 2017年12月26日
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK237掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK237掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。