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安倍政権は圧倒的な議席を握っているが、政権基盤は決して盤石ではない。世論の反発は強くなっており、自民党内からも批判の声が上がり始めている。
ここでは、『月刊日本』1月号に掲載された、石破茂議員のインタビューを紹介したい。これは一種の決起宣言のようにも読めるが、皆さんはどう感じるだろうか。
『月刊日本』1月号
石破茂「日本はこのままでいいのか!」より
http://gekkan-nippon.com/?p=12875
<日本はこのままでいいのか>
―― 2018年には総裁選があります。石破さんは12年の総裁選で安倍総理を遥かに上回る地方票を獲得しましたが、国会議員による決選投票で惜しくも敗れました。
【石破】 地方票はほんとうに大きな数をいただきました。
当時、第一次安倍内閣の頃に総理に辞任を求めたことを非難されたことがありました。しかし私が安倍総理に辞任を求めたのは、総理ご自身が政権選択選挙ではない参院選で、あえて「安倍か小沢か国民に決めてもらう」とおっしゃって惨敗した以上、続投なさっては自民党が危機的状況に陥りかねない、という思いからでした。
また麻生総理に辞任を求めたことも併せて非難されましたが、あの時も都議選の惨敗という結果を受け、与謝野馨先生とご相談する中で、麻生総理が辞任されることが自民党の再生に繋がるはずだと信じたからでした。
どちらも私があえて申し上げなくてもいいことだったかもしれませんが、日本と自民党のために言うべきことを言ったつもりです。
―― 2018年の総裁選は政治を刷新して、本当の意味で政治家と国民が国難に立ち向かうチャンスになります。
【石破】 現在の日本の危機的状況について、誰かが私利私欲を捨てて「日本はこのままでいいのか」と言わなければなりません。後世の国民から「あの時、誰も言わなかったのか」と言われるようなことがあってはならない。
もちろん、無傷で何かを言うことはできません。「危機なんてない、このままでいい」と考えている人は快く思わないでしょう。しかし、私には警鐘を鳴らす責任があると思っています。
これまで私は閣僚などの重役を経験する機会にも、有権者、スタッフ、家族にも恵まれました。「カネやポストが欲しかったら水月会にはいないよ」と言ってくれる仲間にも恵まれました。これだけ恵まれてきた人間が、それを無駄にすることは許されないと思います。
―― 決意表明と受け取ってよろしいですか。
【石破】 いやいや、自民党議員として、常に「次」に備える責任があるということを申し上げているのです。どんな内閣も、未来永劫続くわけではありません。わが国の将来をどうするか、責任をもって語ることができるのは、現状においては自民党だけです。その自民党から、財政、社会保障、経済政策など、安倍内閣の次はどうするのか、説得力のある政策が準備されなければなりません。……
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