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自民党支持者にも高まらない改憲機運/政界地獄耳
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201712160000192.html
2017年12月16日10時3分 日刊スポーツ
★安倍内閣ができて以来、首相・安倍晋三はことあるごとに改憲を訴えてきたが、その筋の悪さと、目的が不明確なことからその都度、国民の中に「まだ機が熟していない」として断念してきた経緯がある。10月の衆院選でも自民党は与党で圧勝したが、連立与党の公明党が改憲に慎重であることから、改憲に反対して連立離脱など、いざという時が想定される。そのような場合、日本維新の会や希望の党など改憲派野党は、自民党改憲に協力する勢力となる。国会内外では「仲間というつもりで与党並みの配慮をしているつもり」(自民党改憲派議員)という。
★ところが時事通信が8〜11日に実施した世論調査で、憲法改正の発議を来年1月召集の通常国会で行うべきかどうかについて、「反対」が68・4%、来年の改憲発議について「賛成」は20・9%。これに対し、「改憲を急ぐことに反対」が51・3%、「そもそも改憲に反対」が17・1%で、反対意見の合計が賛成を大きく上回った。自民党支持者でも反対が50・6%と半数を超え、賛成は42・9%だった。
★つまり改憲の機運は、国民にも自民党支持者にも高まっていない。首相は今の憲法が「みっともない憲法」と言うものの、これからの我が国の国家ビジョンに合わせてこう変えたいという説明をしない。自民党も憲法草案なるものは繰り返し出すが、どういう国にするためという基本的な情報を国民に与えない。
★政界関係者が言う。「それは日ごろの自民党や首相の言動からもよく分かる。安全保障という言葉は多用されるが、その目的が平和を守るためということにつながらない。逆に平和という言葉をバカにして、現実路線を訴えるが、現実に命を懸けて平和を守るべきで、その気概すら感じられない」。それならばこの憲法が、平和を語らない政治家たちの歯止めになると、国民が感じるのは当然だ。(K)※敬称略
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