http://www.asyura2.com/17/senkyo236/msg/818.html
Tweet |
NHKが知る権利に応えているのか 受信料義務化判決の仰天
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/219257
2017年12月9日 日刊ゲンダイ 文字起こし
ゴルフで親密になったとしか報じなかった(内閣広報室提供)
いくらなんでも、この判決は乱暴なのではないか。
「テレビを設置したらNHKと受信契約を結ばなければならない」と定めた放送法が、憲法に違反するかどうか争われた裁判で、最高裁は「合憲」との判断を下した。これで家にテレビを置いている国民は、強制的に受信料を払わされることになった。憲法は「契約の自由」を保障しているのに、お構いなしだ。テレビを買ったら、NHKを見ようが見まいが、有無を言わさず契約を結ばされる。
しかも、まだ契約していない人は、テレビを設置した時にさかのぼって受信料を払わなくてはならないというのだからムチャクチャだ。昭和40年代にテレビを買った人は、50年分払う必要がある。契約を結んでいない世帯は、約1000万。今ごろ、「マジかよ」と頭を抱えているに違いない。
なにより、ぶったまげたのが判決理由だ。
なんと「受信料制度が国家機関から独立した表現の自由を支えている」と断定してみせた。NHKサイドが、裁判で「時の政府や政権におもねることなく不偏不党を貫き、視聴率にとらわれない放送をするには、受信料制度が不可欠だ」と訴えた内容を、そのまま認めた形だ。
「ハァ?」ではないか。いったいNHKのどこが「国家から独立」しているのか。NHKが「時の政府や政権におもねることなく不偏不党を貫いている」と、本気で信じているとしたら、最高裁の裁判官は世間知らずにも程がある。NHKの実態をまったく分かっていない。
■なぜ、安倍首相のバンカー転落を報じない
「国家から独立」するどころか、NHKが権力とベッタリだということは、国民だってうすうす分かっていることだ。
なにしろ、会長自ら「政府が右ということを左というわけにはいかない」と、堂々と口にするような組織である。権力に忖度し、権力の宣伝機関になり下がっているのがNHKだ。権力が嫌がることは絶対に報じない。
「モリカケ疑惑」でも、メディアのなかで一番最初に前川喜平前文科次官にインタビューしているのに、安倍首相に遠慮し、いまだに放送していない。
トランプ大統領が初来日した時も、NHKの放送はヒドかった。どんな意味があるのか、ゴルフ場に移動するまでを延々と生中継。夜9時の「ニュースウオッチ9」は、画面右上に“シンゾー”“ドナルド”のロゴを掲げ、ゴルフ中にハイタッチしたなどと愚にもつかないことを伝え、いかに2人が「親密」かを宣伝してみせた。あとから登場した記者2人が、「かつてない親密さ」「別格」などとお追従を並べ、日本の「国益」につながるとベタ褒めする始末だ。どこが国家からの独立なのか。ただの宣伝機関ではないか。
元NHK政治部記者で評論家の川崎泰資氏がこう言う。
「2001年、NHKが自民党議員の介入を許し、従軍慰安婦をめぐるドキュメンタリー番組『問われる戦時性暴力』の内容が大きく変わったことが大問題になった。権力に弱い体質は、あの頃とまったく変わっていません。強権的な安倍政権になって、さらに深刻になっている。現場は頑張っています。でも、上が権力に逆らうことを許さない。前川喜平氏のインタビューも、現場は放送したいと思っています。よくもまぁ、NHKは『政権におもねないために受信料制度が必要だ』などと主張できたものです。真に受けた最高裁もどうかしています」
日米ゴルフ会談のハイライトは、安倍首相が背中から1回転してバンカーに転げ落ちたシーンだ。前を歩いていたトランプ大統領は、振り向きもしなかった。2人の関係がよく分かる。もちろん、NHKはこのシーンを撮っている。なのに、絶対に放送しない。どこが、国民の知る権利なのか。
時代遅れ(C)日刊ゲンダイ
もう、視聴者は怖くない |
最高裁の判決が最悪なのは、これで権力に弱いNHKの体質に拍車がかかることだ。
これまでは、NHKも多少は視聴者のことを気にかけていた。あまりに偏った放送をすると、受信料の“不払い運動”が起きる恐れがあったからだ。実際、「放送内容が偏向しているから払わない」と、受信料の支払いを拒否していた国民も少なくないはずだ。国民にとって受信料の不払いは、歪んだNHKの放送をただす数少ない手段だった。「国営放送」ではなく、「公共放送」のNHKは受信料がゼロになったら、立ち行かなくなるからだ。
しかし、最高裁の「受信料義務化」判決によって、NHKがどんなに権力におもねった偏った放送をしても、ジャンジャン、カネが入ってくるようになった。もう、視聴者のことは気にする必要がない。
もはや、NHKが気を使う必要があるのは、権力だけだ。
「NHKは公共放送でありながら、まるで国営放送のように権力にがんじがらめにされているのが実態です。理由は、予算の承認や経営委員の人事権を国会に握られているからです。さらに、放送事業者に政治的な公平性を求めた“放送法4条”が足かせになっている。NHKが常に権力の顔色をうかがっているのは、そのためです」(川崎泰資氏=前出)
受信料の不払いは、国民が「公共放送」であるNHKを牽制する武器だった。しかし、国民が圧力をかける方法はなくなってしまった。
はたして、最高裁はどこまで状況を分かって判決を下したのか。なぜ、権力を批判しない大本営発表に、国民が強制的にカネを払わされなくてはならないのか。
■スクランブルをかければ義務化は不要
そもそも、最高裁は考え方が古すぎる。
放送局がNHKの1局しかなかった時代は、テレビを買うことがイコールNHKを見ることだったから、受信料を義務化されても国民は納得しただろう。しかし、今ではチャンネルはいくつもあり、スマホでも見られる時代だ。「民放しか見ない」という国民がいても不思議ではない。
それに、今では技術が進み、契約者だけが番組受信できるような特殊な信号を乗せるスクランブル放送も可能なはずだ。どうして、最高裁は安直に契約を義務化してしまったのか。
市民団体「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」で共同代表をつとめる醍醐聰東大名誉教授はこう言う。
「受信料の支払いを義務化するにしても、定額一律料金ではなく、せめて“基本料金”と“従量料金”の2本立てにするべきです。水道代も電気代も、基本料金と従量料金の2本立てになっています。しかも基本料金も何段階かに分かれている。基本料金と従量料金なら、NHKの放送を見ない人は支払いが少なくて済む。そうなれば、NHKサイドも、視聴者を無視した番組作りはやれなくなるはずです。定額一律料金のまま受信料の支払いを義務化したら、NHKは視聴者のことを気にしなくなりますよ」
最高裁の判決によって、ますますNHKの番組は劣化していくことになりそうだ。安倍首相の高笑いが聞こえてくる。
NHKが知る権利に応えているのか 受信料義務化判決の仰天|日刊ゲンダイDIGITAL https://t.co/w7y2qw3ju1 @tim1134
— 桃丸 (@eos1v) 2017年12月9日
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK236掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK236掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。