★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK236 > 671.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
獣医学部はゴリ押しでも「電波改革は先送り」がまかり通る不可解 やっぱり「首相のお友達」が必要なのか(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/17/senkyo236/msg/671.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 12 月 05 日 12:15:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


獣医学部はゴリ押しでも「電波改革は先送り」がまかり通る不可解 やっぱり「首相のお友達」が必要なのか
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53699
2017.12.05 町田 徹 経済ジャーナリスト  現代ビジネス


安倍晋三総理自ら「(電波の)割り当て制度の改革は待ったなし」と檄を飛ばしたにもかかわらず、アベノミクス・第3の矢(規制改革)の切り込み部隊とされる「政府の規制改革推進会議」(議長・大田弘子政策研究大学院大学)による、「電波利権」の追及は不発に終わったようだ。

規制改革会議が11月29日に提出した答申では、諸外国で幅広く普及している携帯電話の周波数オークション制度の導入について、「メリット・デメリット、導入した各国における様々な課題も踏まえ、 引き続き検討を継続する」と記しただけで、総務省が20年以上にわたってくり返してきた「先送り」をまたしても容認した(と受け取れる)内容にとどまった。

今月8日の閣議決定に向けて、巻き返しを期待するのは難しい状況という。

総務省はいったいなぜ、周波数オークションの導入を頑なに拒み続けるのか。その背後にはどんな利権が横たわっているのか。この問題を整理したうえで、日本のスマホ料金の引き下げやIoT(モノのインターネット)、クルマの自動運転化などのために必要な政策を検証しておこう。

民放各社への「牽制」との見方も

2012年12月の第2次安倍政権の誕生からほぼ5年。新聞やテレビの記者たちの関心がすっかり薄れてしまった「アベノミクス・第3の矢」を扱う規制改革推進会議が揺れたのは、9月11日の会合だった。

欠席がちな安倍総理が会議の途中からながら出席し、2か月半後に迫っていた第2次答申のとりまとめに向けて、「成長軌道を将来に向かって確固たるものとするため、アベノミクスはこれからも挑戦を続けていく。チャレンジを阻む岩盤のように固い規制や制度に真正面から挑戦し、スピード感を持って改革を進めていく。安倍内閣の決意は揺るぎないものだ」と発言。「保育制度の見直し」と「電波の割り当て制度の改革」を「短期集中で早急に結果を出すべき重要事項」とした。


安倍総理の「肝煎り」のはずだったが…… photo by gettyimages

電波の割り当て制度は、第2次答申の審議がスタートした7月の会合までは、議論の俎上にほとんど載っていなかったテーマである。それだけに、安倍総理の発言が何を意図したものなのか、総務省の電波官僚は不意を突かれて疑心暗鬼に陥った。その後、規制改革推進会議の翌々日にあたる9月13日の記者会見で、菅義偉官房長官が総理の真意を解説した。

菅長官は、大手通信事業者が「電波利用料」を年額にして100億円から200億円も負担しているのに対し、大手民放は数億円程度にとどまり、大きな格差が生じている問題を指摘。さらに、周波数の一定期間の利用権を競争入札で決める「周波数オークション制度」が先進国で普及していることにも言及し、新たなルール作りが規制改革推進会議の焦点になるとの見解を示したのである。

新聞やテレビはほとんど黙殺したが、その波紋は着実に広がっていった。海外で周波数オークションと言えば、携帯電話用の電波に適用するものだ。放送のような、その国の文化と不可分な用途には適さないとされ、実施している国はほとんどない。

それだけに、なぜ突然このテーマが浮上したかがわからず、関係者のあいだでは「民放各社の報道・情報番組が、森友・加計問題を派手に報道していることへの政治的牽制が働いたのではないか」といった噂までまことしやかに囁かれる始末だった。

それからほぼ2か月後の11月17日、事態を重く見た日本民間放送連盟会長の井上弘・TBSテレビ名誉会長は記者会見で、「放送事業者は公共性の高い役割を果たしており、入札金額の多寡で決めるオークションはなじまない」と真っ向から放送分野への周波数オークション導入に反対する考えを表明した。

総務官僚は20年以上も拒否

結果は玉虫色のものとなった。

規制改革推進会議の第2次答申は、周波数の利用状況の「見える化」、5G(第5世代携帯電話)やIoT、自動運転に必要な膨大な「帯域の確保」、帯域幅単位で通信と放送のあいだに約4倍の差がある「電波利用料格差の是正」と並んで、周波数の「割当方式」に焦点を当てた。そして、何らかの価格競争の要素を含む、新たな総合評価方式の導入を求めたのだ。

その該当部分は、以下のようになっている。

(a)新たに割り当てる周波数帯について、その経済的価値を踏まえた金額(周波数移行、周波数共用及び混信対策等に要する費用を含む。)を競願手続にて申請し、これを含む複数の項目(人口カバー率、技術的能力等)を総合的に評価することで、価格競争の要素を含め周波数割当を決定する方式を導入する(平成30年度中に法案提出して法整備)こととし、そのための検討の場を設ける。

(b)入札価格の競り上げにより割当てを受ける者を決定するオークション制度については、メリット・デメリット、導入した各国における様々な課題も踏まえ、引き続き検討を継続する。

問題は、この文言の解釈だ。総務省筋だけでなく新聞・テレビの記者たちも、(b)を世に言う「周波数オークション」に関する記述と見て、それが「(その)メリット・デメリット、導入した各国における様々な課題も踏まえ、 引き続き検討を継続する」とされたことから、「先送り」になったと広言しているわけだ。実際、その解釈に従うのが素直だろう。

ただし、少し深読みすれば、(a)の方式を、官僚が事業者の事業計画や収支見通しを比較して周波数を割り当てる、現行の「ビューティコンテスト(比較審査方式)」の改良版ではなく、日本以外のOECD諸国が導入当初の欠陥を是正して現在行っている「周波数オークション」制度を指すと解釈し、まだオークション導入の余地があると考えることは可能かもしれない。

その場合、何回かに分けて割り当てられるとみられる5Gの周波数割り当てのうち、第2回目以降から「周波数オークション」を導入できるかもしれない。

しかしそのためには、今回の答申を閣議決定する予定の12月8日までに、規制改革推進会議もしくはその事務局が巻き返して、閣議決定文にもっと明確な文言を入れることで、「周波数オークション」制度の導入をより確実にする必要がありそうだ。

いずれにしても、このままでは「オークション導入が確定した」と読むのは難しい。平成30年中に法整備して実施に移すには、現政権が平成30年度いっぱい存続して、総務省に対してかなり強い政治的圧力をかけ続けないかぎり難しいだろう。

結果として、周波数オークションの導入は今回も見送りが確実視される。政府で公式に導入検討が始まったのは、1995年に設置された行政改革委員会規制緩和小委員会でのこととされるから、実に20年以上にわたって、総務官僚は周波数オークション導入を拒んできたことになる。

周波数をタダでもらえてしまう日本

いったい、なぜ、総務官僚はこれほど周波数オークションの導入を嫌がるのだろうか。

周波数オークションを導入した場合に考えうる弊害は、携帯電話サービスの運営に強い意欲を持つ事業者が多いと、無理な入札をして周波数の取得コストが高騰し、通信ネットワークの設備投資に回す資金が不足したり、サービス料金が上昇したり、経営が不安定になったりするリスクがあることだ。

実際、2000年ころの欧州のITバブル崩壊の主因は、こうした行き過ぎた周波数オークションが引き金になった側面が強い。ほかにも、一部の資金力が豊富な企業が周波数を独占する懸念があるとか、現行法の不備のために、外資企業が周波数を落札して安全保障が脅かされかねないといった議論もある。

それでも、ITバブル崩壊の教訓は生かされており、そうした事態を防ぐため、あえて二番札を入れた業者が落札できる制度を構築するなど、各国で対策が進んでいる。デメリットのほとんどは防げる時代になっているのである。

その一方で、ビューティコンテスト方式は行政の裁量の余地が大き過ぎて、行政と事業者のあいだで天下りを含む癒着の温床になりがちとされる。海外の携帯電話会社と比べて、契約者数などの規模の割に日本勢が高収益なのも、周波数オークションがなく、事業に必要な周波数を初期経費なしで入手できるからだとの見方がある。

コストをかけて周波数を取得する場合、早期にネットワークを構築し、サービスコストも下げ、なるたけ早く事業を軌道に乗せて費やしたコストを回収しようというインセンティブが働く。しかし、日本勢は周波数を国から無料で与えられるので、そうした意欲に乏しいというわけだ。

電波収入を懐に入れたい総務省

さらに重要なのは、周波数オークションが国庫の貴重な財源になり得ることだ。

NTTドコモは、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に合わせ、世界に先駆けて首都圏の一部で5Gのサービス開始を目指している。この周波数割り当てについてオークションを導入すれば、5G全体で数兆円単位の収入が国庫に入るとみられる。

もちろんこれは、携帯電話1台につき年200円程度の「電波利用料」を今後も存続させる場合の話だ。

1995年、現役記者として旧郵政省の取材を担当していた筆者は、周波数オークション制度の導入を郵政省方針として実施するというニュースをつかみ、予定稿まで書いたことがある。ところが、財政難の折に導入しても、その収入は一般財源に組み込まれてしまい、郵政省の特定財源にならないという理由でストップがかかり、その原稿をボツにした苦い経験がある。

今回、総務省が周波数オークション導入を完全に抹殺せず、継続検討として含みを持たせているのも、確実に特定財源として総務省の予算になる時期の到来を待っていると考えるのは穿った見方だろうか。

スマホ料金の引き下げにはつながらない

2015年9月に安倍総理自身が発言したことでも明らかなように、そもそも安倍政権がこだわっていたのは、家計の支払う携帯電話料金の引き下げだ。だが、今回示した周波数オークション導入へのこだわりが、念願の料金引き下げにつながると期待しているとすれば、その根拠は薄弱だ。

前述のように、周波数オークション導入が積極果敢な事業者の参入につながるのであれば、サービスの多様化や料金の低廉化が起こる可能性はあるが、実際のところ、その確率はそれほど高くない。


スマホ料金の引き下げは簡単ではなさそうだ photo by gettyimages

むしろ、サービスの多様化や料金引き下げが目的ならば、NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイルの3社体制ですっかり「協調的寡占」が定着してしまった携帯電話市場そのものに風穴を開けるほうがよっぽど効果的だ。

最も効果的なのは、既存事業者には5G向けの周波数を与えず、新規参入者にだけ周波数を付与することだろう。既存事業者の成長性にも配慮するなら、相互接続制度などを充実したうえで、既存事業者プラス数社に周波数を付与して、競争を活性化することも考えられる。

5Gは、4G設備に各種機器を付加してサービスが可能とされ、既存事業者はそれほどコストをかけずに事業化ができるとみられる。それだけに、新規参入事業者を呼び込むことは容易ではない。

しかし世界に目を向ければ、アマゾンが米国で自社製携帯電話を販売したり、フェイスブックが南米やアフリカで格安スマホ事業(MVNO事業)に参入したりといった事例がある。米国勢にかぎらず、国内でMVNO事業を手がけてきた楽天が5G事業への参入に興味を示しているという噂もある。

そうした企業による新規参入に伴う市場競争の促進こそ、周波数オークションの導入よりもはるかに、サービスの多様化や料金の低廉化に役立つことは間違いない。安倍総理が周波数オークションにこだわる気持ちもわからなくはないが、ここは新規参入の促進に焦点を当て、知恵をしぼるべきときではないだろうか。

























 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2017年12月06日 21:47:39 : 1pl8z4h1OQ : nAvHYKVs9UM[246]
悪質な 奴ほど更に 甘やかし

▲上へ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK236掲示板 次へ  前へ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK236掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
政治・選挙・NHK236掲示板  
次へ