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議論すら消えた虚無の国会 「暗愚の1強政権」で衰退の道
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/218118
2017年11月22日 日刊ゲンダイ 文字お越し
国会論戦は低調(C)日刊ゲンダイ
6月に通常国会が閉会して以来、実に5カ月ぶりの本格的な国会論戦だというのに、20日から始まった代表質問はどうにも低調だ。
21日は衆院で、無所属の会の岡田克也議員が、「野党の主張にも耳を傾け、敬意を払い、良い提案は取り入れる度量の広さが欠けている」と安倍首相を批判。すると安倍は、「批判に終始するのでなく、与野党の違いを超えて相手の主張にも謙虚に耳を傾け、敬意を払い、良い提案については取り入れる」と、嫌みったらしく岡田の言葉を丸ごとなぞって、声を張り上げる場面があった。
もっともこういうのは一部で、ほとんどが答弁書に目を落として淡々と棒読み。初日(20日)の立憲民主党の枝野幸男代表や希望の党の玉木雄一郎代表の質問に対しても、「国会で議論してもらいたい」「国会でお決めいただくこと」と真正面から答えることなく、素っ気ない答弁が目立った。
衆院選後は「丁寧」「謙虚」がキーワードの安倍だ。いつもの感情的で高圧的な態度を“封印”して世論を意識した「安全運転」戦術らしいが、ホンネはむしろ逆だ。
希望の幹部が「議論できる相手と見られていない」と悔しがっていたそうだが、安倍は弱小野党なんて鼻であしらえばいいと軽視しているのだろう。
■国権の最高機関は風前のともしび
所信表明は平成に入って過去2番目の短さで、20日の衆院代表質問は当初想定された3時間より40分近くも早く終了した。各会派の質問時間は先に配分されているからいかに安倍の答弁が短かったかということだ。
面倒な国会答弁はさっさと終えたい。そもそも答弁に立ちたくない。国会の議論なんて必要ない。そんな姿勢が透けて見える。300議席超の巨大与党に対し、野党は第1党ですら50議席そこそこ。そんなちっぽけな外野なんて無視してもいいという態度に見える。野党がどれだけ抵抗しようが、野党の質問時間削減に執着するのもそうだ。安倍の言う「謙虚で丁寧な説明」とは、「議論をしないで国会を形骸化させること」なのか。だとしたら本当にふざけている。
政治評論家の森田実氏がこう言う。
「野党に尻尾を掴まれず、なるべく議論が盛りあがらないような答弁でつまらない国会にする。適当に国会日程をこなせばいいという安倍首相の姿勢が露骨に出てきました。『権力は我々が持っているんだ。自民党も野党も関係なく、首相と官邸で政治を全部動かしていく』。そんな驕りが見て取れます。議会制民主主義では国会が国権の最高機関なのに、いまや風前の灯です」
野党も野党だ。できたての政党だからと自分たちのカラーをアピールすることばかりに腐心して、安倍政権への追及が物足りなかった。民進党が4分裂したことで、安倍が最も嫌がる「モリカケ疑惑」での野党連携も進まない。安倍を高笑いさせるばかりである。
「幼児教育」を本気で考えていない/(C)共同通信社
将来展望なく、国民を疲弊させるデタラメ政権 |
緊張感ゼロの茶番国会で粛々と進むのが、内閣が最大の柱と位置付ける「人づくり革命」関連の「2兆円政策パッケージ」である。「幼児教育・保育の無償化」に1・1兆円。「大学の無償化」に7000億〜8000億円。「高校の無償化」などその他に1000億円超と金額先行で決まっている。
ところが幼児教育については、選挙公約で「3〜5歳の全ての子供を無償化」と掲げていたのに、選挙後すぐに財務省などが「認可外保育所は除外」を検討し、それが世論の反感を買うと、自民党が「いや除外しない」と火消しするドタバタ。どうやら「認可外の利用者は月額2万5700円を上限に支給」という案が採用されそうで、やっぱり「全ての子供の無償化」という公約は真っ赤なウソになりそうだ。
大学無償化は日本維新の会の主張を取り入れたもので、「改憲に協力してもらう」のが目的だし、高校無償化は公明党へのご機嫌取りだ。つまり、少子化対策や教育改革に本気で取り組んだ結果の政策ではないのである。
きのうは、人手不足が深刻化している保育士らの待遇改善にも取り組むと安倍が言い出した。「待機児童解消」を訴える世論を気にして慌てて「政策パッケージ」に加えられることになったもので、これまた場当たり施策。こんなのばかりである。
政治学者の五十嵐仁氏がこう言う。
「選挙目当ての思いつきであり、十分に練られた政策ではないので、言うことがコロコロ変わり、議論があっちこっちに錯綜する。国民を釣り上げるための“疑似餌”は幼児教育無償化だけではありません。奨学金問題に対応して『大学無償化』と言っていますが、名ばかりの出世払いです。これまで安倍首相が旗を振ってきた『女性活躍』『1億総活躍』などいずれも思いつきで突っ走って、中身は後付けでした。今回もそれと同じ付け焼き刃なのです」
税制改正でも、住民税が形を変えた「森林環境税」や海外への出国時に取られる「観光促進税」といった新税が浮上。サラリーマンの給与所得控除を縮小する実質増税も検討されている。取りやすいところから取ってやろうという魂胆がミエミエで、とことん国民を愚弄している。
■国民生活など眼中になし
考えてみれば、こうした経済政策だけじゃなく、「国難」と煽った北朝鮮危機にしても、選挙目当ての国民騙しだった。
「北への圧力強化で一致」したはずのトランプ米大統領は、訪中して習近平国家主席と会談した後、「金正恩と友人になるように頑張ろう」とツイートして豹変。安倍はハシゴを外され、中国包囲網も袖にされた。東南アジア諸国も中国になびいていて、日本外交はメタメタだ。
安倍政権の迷走はどんどんひどくなっているのに、緊急でもない改憲に遮二無二なり、「国難」だとか「人づくり革命」だとか、空疎な言葉だけが躍る。ただただ権力に居座りたいだけで国民のことなど眼中にない。こんなデタラメ政権は引きずりおろさなければダメだったのだ。
「右翼のボスが『革命』という言葉を使うおかしさだけでなく、そもそも『人づくり革命』に中身なんてありません。増税もそうですが、大衆収奪の方法をあの手この手で繰り出しているだけ。将来を見据えた政策ではないのです。親安倍メディアの読売新聞でさえ、所信表明について〈長期展望がないのは物足りぬ〉と苦言を呈していたほどですからね。論語に『遠慮なければ近憂あり』という言葉があります。遠慮というのは『遠い将来』のことで、『遠い将来を考えずにいると、必ず目先でつまずいてしまう』という意味です。安倍さんにあるのは単に改憲に突き進むという野望だけ。それ以外は場当たり。ですから国民は疲弊する一方です」(森田実氏=前出)
野党が安倍政権に求めるべきは、「丁寧」だとか「謙虚」という表面的な態度などではなく、国民を疲弊させるバカげた政策の転換だ。口先政策にイカサマ成果でつくり上げた「いざなぎ景気」超えの内実は、4カ月連続の実質賃金マイナス。多くの国民にはナーンもいいことはない。
暗愚の1強政権がのさばり、この国はまさに衰退の道をたどっているのである。
議論すら消えた虚無の国会 「暗愚の1強政権」で衰退の道|日刊ゲンダイDIGITAL https://t.co/jDzJQmZNux @tim1134
— 桃丸 (@eos1v) 2017年11月22日
日刊ゲンダイ
— 但馬問屋 (@wanpakutenshi) 2017年11月22日
【暗愚の1強政権で衰退の道】
『議論すら消えた虚無の国会』
「場当たり経済政策と国難詐欺外交の迷走政権を引きずりおろせず、謙虚だとか丁寧だとか、トンチンカンな言葉が飛び交う空しい国会」
「緊張感ゼロの茶番国会で粛々と進む『人づくり』などという猿芝居」 pic.twitter.com/e3mo68sJHP
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