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武器輸出、賃金収奪、五輪騒ぎ…空しい景気を支える正体
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/217589
2017年11月14日 日刊ゲンダイ 文字お越し
APEC首脳会議でマレーシアのナジブ首相と固い握手(C)代表取材・共同
景気拡大を実感している国民がどれほどいるだろうか。
2012年12月から始まったという景気拡大が今年9月で58カ月に達し、高度成長期の「いざなぎ景気」を超え、戦後2番目の長さになったとマスコミがはしゃいでいる。それじゃあ、儲けたカネは一体どこにあるのか。すべて企業の懐に収まっている。財務省の法人企業統計調査(金融・保険を除く)のデータによると、企業が抱える現預金は2016年度末に過去最高の211兆円まで膨張。16年度の純利益はバブル最盛期の1989年度に記録した18兆円を大きく上回る50兆円にのぼった。アベノミクスによる円安誘導で、輸出企業が荒稼ぎしたからだ。一方、人件費は横ばい。16年度は202兆円にとどまり、ピークだった98年度の204兆円を下回るありさまだ。人件費は言うまでもなく、必要経費として処理されている。企業は従業員の給与を抑え込み、儲けを増やしてきたのである。
実態を伴わない数字だけの成長の本質は、庶民からの収奪にほかならない。大企業が儲かれば中小企業も恩恵を受け、サラリーマンの収入が増えて消費が拡大し、景気は回復する。安倍政権が喧伝してきたトリクルダウン神話はまったくのペテンだった。12年に「3本の矢」で始まったアベノミクスは破綻したも同然。デフレ脱却を狙った異次元緩和は引き際を誤って出口戦略さえ描けず、野放図な財政支出で国の借金は1080兆円を突破した。鉄道や原発などのインフラ輸出をもくろんだ成長戦略は絵に描いた餅。そこで、躍起になっているのが武器輸出だ。マレーシアに供与を予定している海上自衛隊の対潜哨戒機P3Cをめぐり、購入資金を用立ててまで売り込もうとしている。
■官邸が指示した「武器輸出版ODA」
安倍官邸の指示で財務省などが取りかかっているのが、「武器輸出版ODA」とも言える新たなスキームづくりだという。地球儀俯瞰と称し、安倍がバラマキ外交に利用しているODA(政府開発援助)は経済支援を目的とするため、武器輸出には流用できない。そこで、武器購入を資金援助する新たな仕組みをつくり、マレーシアへの中古哨戒機の売り渡しを急ごうというのだ。
軍事ジャーナリストの世良光弘氏は言う。
「安倍政権は外国への防衛装備品の提供を禁じた『武器輸出三原則』を大転換し、14年に〈日本の安全保障や国際協力に資する場合〉は輸出を認める『防衛装備移転三原則』(新三原則)へと大きく舵を切りましたが、売買実績はいまだにありません。オーストラリアとの次期潜水艦の共同開発計画はフランスに敗れ、インドへ売り込んだ海自の救難飛行艇US2は現地生産を求められて頓挫した。P3Cは川崎重工業が製造していますが、米ロッキード・マーチン社のライセンス生産のため、当初進められていた無償譲渡は日本政府の一存では実行できない。有償に切り替えたものの、P3Cは1機130億円、改修などのランニングコストに60億円を要する高額軍用機です。10分の1以下の価格で譲渡するとしても、10機払い下げで100億ほどの予算が必要になる。防衛装備品の売買は自動車や電化製品とはケタ違いです。空自は75〜80機を保有しているとみられています」
中東最大の航空展示会「ドバイ航空ショー」でも猛セールス中だ。航空自衛隊が新型輸送機C2の実機を海外初展示。現地入りしている大野敬太郎防衛政務官は「われわれの技術を世界にアピールする絶好の機会」と腕まくりで、防衛省関係者は心臓部ともいわれるコックピットの構造を懇切丁寧に説明して商談に励んでいるという。
新三原則のキモは、政府による国内軍需産業の武器輸出の全面的後押しだ。財界は大喜びで、経団連は15年に防衛装備品輸出について「国家戦略として推進すべき」と提言したほどだ。政官財が一体となり、武器弾薬を海外に売りさばく“悪魔の成長戦略”にのめり込む。この空虚な景気を支えているのは庶民イジメと武器輸出――それが現実だ。
米国のカーボンコピー化(C)日刊ゲンダイ
行き着く先は米国そっくりの軍産複合体 |
右手で武器商人よろしくソロバンをはじき、左手では徹底的に一般市民をイジメ抜く。それがアベノミクスをふかす安倍政権の正体だ。
モリカケ疑惑から逃れたい一心で安倍首相が強行した衆院・解散総選挙は、620億円もの血税が注ぎ込まれた。それだけでも許し難いが、「この国を、守り抜く。」とか言って安倍自民が掲げた公約はどれもこれもインチキだ。いまになって弱者に寄り添うフリをしたところで、誰が騙されるものか。
「働き方改革」「生産性革命」の実態は、「残業時間の上限規制」や「残業代ゼロ法案」などの巧妙な抱き合わせ。企業に有利な裁量労働制を拡大させ、過労死ラインの月100時間残業を合法化し、割増賃金もカット。一般市民に安価な労働力の提供を強制させる仕組みづくりである。労働環境はさらに劣悪になり、社会保障費のカットで年金生活者はますます苦しい生活を強いられる。安倍が「全ての子どもたち」を対象にするとしていた教育無償化の「人づくり革命」もインチキだ。選挙で圧勝した途端、認可外保育園は対象外にするとか、高等教育についても大学を選別するとか、ちゃぶ台返し同然のことが言われ始めている。
3・11の被災者だってそうだ。「復興五輪」という惹句に利用した東京五輪のバカ騒ぎは何だ。原発被災の中心地である福島は置き去りである。場当たり的なマヤカシを並べ、ウソにウソを塗り重ね、平然と国民を騙し続けようとするのが安倍政権なのである。
一方で、安倍が“腹心の友”と呼ぶ加計孝太郎氏が理事長を務める加計学園の獣医学部新設計画は、世論の反発をヨソに着々と進んでいる。文科省の大学設置・学校法人審議会(設置審)が認可を林文科相に答申。来年4月開学に向けて、きょう(14日)にも正式に認可が下りる見通しだ。経産省主導の原発ビジネスに突っ走り、経営破綻寸前まで追い込まれた東芝は国策救済による延命シナリオが用意されている。
■財界が武器輸出、改憲にハッパ
安倍が政権に返り咲いたこの5年で、日本は道理が通らない無秩序がまかり通るようになった。
政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。
「安保法制で集団的自衛権の行使を可能にし、憲法9条改正に手を掛ける安倍首相の目標は米国と一緒になって戦争ができる国づくりにとどまりません。この国の経済構造も米国と同じにようにしたいのでしょう。経済を牽引した自動車メーカーのビッグスリーが勢いを失った米国では軍需産業が台頭し、世界のどこかで戦争をしていないと成り立たない軍産複合体になった。日本経済を引っ張ってきた自動車産業は、世界のEVシフトに乗り遅れ、厳しい戦いに直面している。巻き返したとしても、EV車の部品はガソリン車のおよそ6割。部品メーカーの淘汰は避けられず、そうなれば日本の製造現場はズタズタになる。そうした事態を見越した財界は武器輸出に改憲にも大賛成で、安倍政権にハッパをかけている。その先にあるのはアジアの軍拡競争と戦争国家の完成です。戦争をしたい安倍首相と、儲かりさえすればいい財界がこの国をメチャクチャにしようとしているのです」
このままでは、戦後70年にわたって守り続けた平和国家をかなぐり捨て、武器商人外交で糊口をしのぐ道を進むことになる。
アベノミクスの大失敗。自民党政権で日本経済は崩壊する。
— 森友加計サギ(役立たず自民党) (@78rpmnet) 2017年11月14日
武器輸出、賃金収奪、五輪騒ぎ…空しい景気を支える正体 https://t.co/3vxB9DvKoo #日刊ゲンダイDIGITAL
武器輸出、賃金収奪、五輪騒ぎ…空しい景気を支える正体
— suhama 脱原発 脱格差社会 (@suhamayuki) 2017年11月14日
このままでは、戦後70年にわたって守り続けた平和国家をかなぐり捨て、武器商人外交で糊口をしのぐ道を進むことになる。https://t.co/bLF9gKES7N #日刊ゲンダイDIGITAL
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