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武器輸出、賃金収奪、五輪騒ぎ…空しい景気を支える正体 行き着く先は米国そっくりの軍産複合体(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/17/senkyo235/msg/703.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 11 月 14 日 19:55:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

 


武器輸出、賃金収奪、五輪騒ぎ…空しい景気を支える正体
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/217589
2017年11月14日 日刊ゲンダイ 文字お越し


  
   APEC首脳会議でマレーシアのナジブ首相と固い握手(C)代表取材・共同

 景気拡大を実感している国民がどれほどいるだろうか。

 2012年12月から始まったという景気拡大が今年9月で58カ月に達し、高度成長期の「いざなぎ景気」を超え、戦後2番目の長さになったとマスコミがはしゃいでいる。それじゃあ、儲けたカネは一体どこにあるのか。すべて企業の懐に収まっている。財務省の法人企業統計調査(金融・保険を除く)のデータによると、企業が抱える現預金は2016年度末に過去最高の211兆円まで膨張。16年度の純利益はバブル最盛期の1989年度に記録した18兆円を大きく上回る50兆円にのぼった。アベノミクスによる円安誘導で、輸出企業が荒稼ぎしたからだ。一方、人件費は横ばい。16年度は202兆円にとどまり、ピークだった98年度の204兆円を下回るありさまだ。人件費は言うまでもなく、必要経費として処理されている。企業は従業員の給与を抑え込み、儲けを増やしてきたのである。

 実態を伴わない数字だけの成長の本質は、庶民からの収奪にほかならない。大企業が儲かれば中小企業も恩恵を受け、サラリーマンの収入が増えて消費が拡大し、景気は回復する。安倍政権が喧伝してきたトリクルダウン神話はまったくのペテンだった。12年に「3本の矢」で始まったアベノミクスは破綻したも同然。デフレ脱却を狙った異次元緩和は引き際を誤って出口戦略さえ描けず、野放図な財政支出で国の借金は1080兆円を突破した。鉄道や原発などのインフラ輸出をもくろんだ成長戦略は絵に描いた餅。そこで、躍起になっているのが武器輸出だ。マレーシアに供与を予定している海上自衛隊の対潜哨戒機P3Cをめぐり、購入資金を用立ててまで売り込もうとしている。

■官邸が指示した「武器輸出版ODA」

 安倍官邸の指示で財務省などが取りかかっているのが、「武器輸出版ODA」とも言える新たなスキームづくりだという。地球儀俯瞰と称し、安倍がバラマキ外交に利用しているODA(政府開発援助)は経済支援を目的とするため、武器輸出には流用できない。そこで、武器購入を資金援助する新たな仕組みをつくり、マレーシアへの中古哨戒機の売り渡しを急ごうというのだ。

 軍事ジャーナリストの世良光弘氏は言う。

「安倍政権は外国への防衛装備品の提供を禁じた『武器輸出三原則』を大転換し、14年に〈日本の安全保障や国際協力に資する場合〉は輸出を認める『防衛装備移転三原則』(新三原則)へと大きく舵を切りましたが、売買実績はいまだにありません。オーストラリアとの次期潜水艦の共同開発計画はフランスに敗れ、インドへ売り込んだ海自の救難飛行艇US2は現地生産を求められて頓挫した。P3Cは川崎重工業が製造していますが、米ロッキード・マーチン社のライセンス生産のため、当初進められていた無償譲渡は日本政府の一存では実行できない。有償に切り替えたものの、P3Cは1機130億円、改修などのランニングコストに60億円を要する高額軍用機です。10分の1以下の価格で譲渡するとしても、10機払い下げで100億ほどの予算が必要になる。防衛装備品の売買は自動車や電化製品とはケタ違いです。空自は75〜80機を保有しているとみられています」

 中東最大の航空展示会「ドバイ航空ショー」でも猛セールス中だ。航空自衛隊が新型輸送機C2の実機を海外初展示。現地入りしている大野敬太郎防衛政務官は「われわれの技術を世界にアピールする絶好の機会」と腕まくりで、防衛省関係者は心臓部ともいわれるコックピットの構造を懇切丁寧に説明して商談に励んでいるという。

 新三原則のキモは、政府による国内軍需産業の武器輸出の全面的後押しだ。財界は大喜びで、経団連は15年に防衛装備品輸出について「国家戦略として推進すべき」と提言したほどだ。政官財が一体となり、武器弾薬を海外に売りさばく“悪魔の成長戦略”にのめり込む。この空虚な景気を支えているのは庶民イジメと武器輸出――それが現実だ。

  
   米国のカーボンコピー化(C)日刊ゲンダイ

行き着く先は米国そっくりの軍産複合体

 右手で武器商人よろしくソロバンをはじき、左手では徹底的に一般市民をイジメ抜く。それがアベノミクスをふかす安倍政権の正体だ。

 モリカケ疑惑から逃れたい一心で安倍首相が強行した衆院・解散総選挙は、620億円もの血税が注ぎ込まれた。それだけでも許し難いが、「この国を、守り抜く。」とか言って安倍自民が掲げた公約はどれもこれもインチキだ。いまになって弱者に寄り添うフリをしたところで、誰が騙されるものか。

「働き方改革」「生産性革命」の実態は、「残業時間の上限規制」や「残業代ゼロ法案」などの巧妙な抱き合わせ。企業に有利な裁量労働制を拡大させ、過労死ラインの月100時間残業を合法化し、割増賃金もカット。一般市民に安価な労働力の提供を強制させる仕組みづくりである。労働環境はさらに劣悪になり、社会保障費のカットで年金生活者はますます苦しい生活を強いられる。安倍が「全ての子どもたち」を対象にするとしていた教育無償化の「人づくり革命」もインチキだ。選挙で圧勝した途端、認可外保育園は対象外にするとか、高等教育についても大学を選別するとか、ちゃぶ台返し同然のことが言われ始めている。

 3・11の被災者だってそうだ。「復興五輪」という惹句に利用した東京五輪のバカ騒ぎは何だ。原発被災の中心地である福島は置き去りである。場当たり的なマヤカシを並べ、ウソにウソを塗り重ね、平然と国民を騙し続けようとするのが安倍政権なのである。

 一方で、安倍が“腹心の友”と呼ぶ加計孝太郎氏が理事長を務める加計学園の獣医学部新設計画は、世論の反発をヨソに着々と進んでいる。文科省の大学設置・学校法人審議会(設置審)が認可を林文科相に答申。来年4月開学に向けて、きょう(14日)にも正式に認可が下りる見通しだ。経産省主導の原発ビジネスに突っ走り、経営破綻寸前まで追い込まれた東芝は国策救済による延命シナリオが用意されている。

■財界が武器輸出、改憲にハッパ

 安倍が政権に返り咲いたこの5年で、日本は道理が通らない無秩序がまかり通るようになった。

 政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。

「安保法制で集団的自衛権の行使を可能にし、憲法9条改正に手を掛ける安倍首相の目標は米国と一緒になって戦争ができる国づくりにとどまりません。この国の経済構造も米国と同じにようにしたいのでしょう。経済を牽引した自動車メーカーのビッグスリーが勢いを失った米国では軍需産業が台頭し、世界のどこかで戦争をしていないと成り立たない軍産複合体になった。日本経済を引っ張ってきた自動車産業は、世界のEVシフトに乗り遅れ、厳しい戦いに直面している。巻き返したとしても、EV車の部品はガソリン車のおよそ6割。部品メーカーの淘汰は避けられず、そうなれば日本の製造現場はズタズタになる。そうした事態を見越した財界は武器輸出に改憲にも大賛成で、安倍政権にハッパをかけている。その先にあるのはアジアの軍拡競争と戦争国家の完成です。戦争をしたい安倍首相と、儲かりさえすればいい財界がこの国をメチャクチャにしようとしているのです」

 このままでは、戦後70年にわたって守り続けた平和国家をかなぐり捨て、武器商人外交で糊口をしのぐ道を進むことになる。







  


 

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コメント
 
1. 戦争とはこういう物[2416] kO2RiILGgs2CsYKkgqKCpJWo 2017年11月14日 21:53:39 : 9PG0M0b68Q : jKnbezZWN40[1060]
「ぼうえいそうび」と称する「武器」を売買するため需要を煽る魔法の文句
「キタチョーセン」。
御友達学園優遇政策を隠し、支持率も挙げる魔法の文句は
「キタチョーセン」。

2. 2017年11月14日 22:41:02 : LNtxpO93HU : AQwsrEoIHew[23]
日本では「財界」はマスコミからも誰からも批判されることはない。なぜか。金を持っているからだ。テレビの収入も新聞広告も産業界からの広告料で成り立っている。電力会社から巨額の広告料を受け取るテレビ局は決して原発再稼働に本気で反対することはない。

防衛装備ならぬ人殺しの道具である武器・兵器の輸出に反対する新聞などない。過去にはそのようなものは武器輸出しないことでやってきたはずだ。しかし安倍政権下では武器輸出が一大政策に昇格した。


3. 2017年11月15日 07:55:48 : bo6QylGrCQ : 2QWhcAfF7Uw[3]
北朝鮮が支えます

北朝鮮で弾道ミサイル開発にかかわり、米国に亡命した元技師が米上院政府活動委員会で「部品の90%は日本から来た」と証言した。何のことはない“世界に冠たる北朝鮮ミサイル”は、実は“日本製”だったわけだ。マンガもいいところ、お笑いではないか。


4. 2017年11月15日 20:24:14 : K5k2YPoJjw : 1WY87R4JP9w[120]
イベントの 後に残りぬ 焼け野原

5. 2017年11月16日 02:38:49 : IJjjrLkBu1 : Tp0IihGPIW0[2419]
  米国は、永らく軍産複合体が日本向けにロビー活動をしており日米合同委員会などはその最前線であろうが、近年は軍産に加え、地元に武器、兵器産業を持つ議員が参加、軍産政複合体となっているとのことである。
   日本もその例に漏れず、安倍内閣が財官と共に、武器、兵器の対外転売政策に踏み切る算段のようだ。
   しかしながら、米のように一般議員が地元の武器産業経営者や従業員の代表として議会活動をするなら兎も角、内閣というのは、全国民を代表し、国民の前に護憲を誓って任務に就く義務を負っているのは何処の国も同様である故、日本の場合は憲法理念からしても特に、首相や閣僚が自ら武器や兵器の商いの先頭に立つなどと言うことが有ってはならないのである。
   安倍内閣は、全国民の代表である筈が、自政党の一般代議士がやるようなことを自ら主体的に行う勘違いが大きいところ、日本国の代表でありながら、総理と閣僚が防衛官僚や関連財界人と共に武器商人として活動する外遊行脚が、国際社会では、日本国民の総意によるものとなってしまうのである。
   トランプ米大統領も、今回の来日時のコメントを聞く限りでは、やはり自ら武器商人として米軍産政複合体の側に付いているように見受けられるが、本来は彼とて米の全国民の代表であるところ武器商人の代弁者で有ってはならず、軍需産業のロビー活動は、あくまでも一般代議士に限られるのである。
   これを安倍首相が真似して財界の先頭に立ち、米軍事ロビイストの甘言に乗り艦船や戦闘機に試乗させてもらいその気になっているとすれば、誤りである。
   日本の全国民の代表として内閣を拝命したからには、例え個人的には気に入らなくとも、他国の首脳と同様に、国民の前で現憲法の遵守を誓わねばならないにも拘わらず、最高法規が示す不戦憲法理念をものともせずに、新興国等に、防衛官僚が勝手に血税の財布を開けて購入した米国製兵器の転売に、内閣として率先して協力するとなれば、明らかに中立性を欠き、日本国民納税者の総意を諮るべく制度化されている国権の最高機関である国会に対する冒涜であり、国民への背任行為だと言えるのである。
   武器、兵器の展示即売には現行憲法の不戦理念は不都合であろうが、腹一杯に買わされた武器や兵器の転売のために現行憲法の不戦理念を葬るのは完全に順序が逆であり、本末転倒である。
  一国の内閣ともあろう者が自ら自国の最高法規を無視して本末転倒な振る舞いをしてしまうから、日本は独立国としては目も充てられない状況になっているのである。   

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