http://www.asyura2.com/17/senkyo235/msg/475.html
Tweet |
トランプ追随の安倍首相に読ませたい「削除された反軍演説」
http://mainichibooks.com/sundaymainichi/column/2017/11/19/post-1814.html
サンデー毎日 2017年11月19日号
牧太郎の青い空白い雲 644
信念がない。「空気」だけで動く。野党分裂後、永田町は「その日その日の出来心」の政治家ばかりである。日本は一体どうなるのか?
麻生太郎副総理兼財務相が「(衆院選で自民党が勝利したのは)明らかに北朝鮮のおかげ」とニンマリした。自民党のキャッチフレーズは「この国を、守り抜く。」だった。自民党議員はしきりに北朝鮮危機をあおって、それが功を奏した。だから北朝鮮に感謝する。
今の日本の政治家は「当選できれば、何でもやる輩(やから)」ばかりになってしまった。
× × ×
「安倍首相に読ませたい」シリーズ第3弾は、立憲主義・議会政治・自由主義を貫き、軍部の政治介入、ファシズム横行に抵抗した立憲民政党の斎藤隆夫(1870年―1949年)の演説である。
〈苟(いやしく)も立憲政治家たる者は、国民を背景として正々堂々と民衆の前に立って、国家の為に公明正大なる所の政治上の争を為すべきである。裏面に策動して不穏の陰謀を企てる如きは、立憲政治家として許すべからざることである。況(いわん)や政治圏外にある所の軍部の一角と通謀して自己の野心を遂げんとするに至っては、是は政治家の恥辱であり、堕落であり、又実に卑怯千万の振舞であるのである〉(1936[昭和11]年5月7日、帝国議会での「粛軍に関する質問演説」)
「軍部と結託するのは政治家の堕落!」と斎藤は言い続けた。命懸けの「反軍演説」を続け、1940(昭和15)年、日中戦争に真っ向から反対して、衆議院議員を除名された。
なぜ、除名されたのか?
その理由について斎藤自身が「第一は政府の無能、第二は議長が速記録を削除したこと、第三は、政党の意気地なきこと」と分析している。
実は、時の衆議院議長は職権で、軍部批判にあたる箇所(全体の約3分の2)を勝手に削除。「反軍演説」は闇から闇に葬られた。
それでも、軍部の圧力にもかかわらず、一部新聞が限られた地域で全文を掲載。斎藤の反軍演説は中華民国やアメリカで報道された。
当時、「革新」という言葉が流行(はや)っていた。二・二六事件以降の青年軍人の右傾化と政治介入。斎藤は命懸けで、それを阻止しようとした。「革新という空気」に盾をつき、斎藤は議会から追放された。
× × ×
斎藤の反軍演説の翌年(昭和16年)、陸軍大臣・東條英機は「戦陣訓」を上奏している。
《生きて虜囚の辱(はずかしめ)を受けず、死して罪禍の汚名を残すこと勿(なか)れ》
捕まるな! 捕まったら、天皇のために自決しろ! というのだ。
斎藤がいない議会で、この「戦陣訓」に反対する者はいなかった。
第二次世界大戦。「革新という空気」に支配された何百万人もの日本人が犠牲になった。
あの時も「この国を、守り抜く。」がキャッチだった。日本人は「軍拡・右傾化の空気」に負けた。
× × ×
安倍さんはもちろん、すべての政治家に「斎藤の粛軍・反軍演説」を読んでもらいたい。
「軍部と結託する堕落」と斎藤が主張した部分を「トランプと結託する堕落」と直して読んでもらいたい。
今、安倍内閣はアメリカの言いなりだ。簡単に言えばアメリカは軍産複合体。トランプ大統領はそのセールスマンだ。彼が要求するミサイル防衛を実施すれば、日本はやがて財政破綻する。
それでよいのか?
トランプ氏は9月の国連総会演説で「米国には強大な力と忍耐力があるが、自国や同盟諸国を守らざるを得なくなったら、北朝鮮を完全破壊する以外の選択肢はない」と吠(ほ)えた。
まかり間違ったら、日本は米朝戦争に巻き込まれる。
「この国を、守り抜く。」とは参戦することなのか?
政治家の皆さん、「反軍」を叫ぼう!「平和」のための「信念の演説」を聞かせてくれ!
落選してもいいじゃないか。
東條英機が「戦陣訓」を上奏した翌年、1942(昭和17)年の総選挙。翼賛政治体制協議会が推薦した候補者(軍部の言いなり)が381人も当選した。全議席の81・76%。彼らの選挙資金は陸軍の臨時軍事費から支出されたので「臨軍代議士」と呼ばれたが、そんな中で、斎藤は、軍部の選挙妨害をはねのけ、非推薦で兵庫県5区で立候補。見事、最高点で当選、議会に戻った。
信念は力である。継続はチカラである。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK235掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK235掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。