http://www.asyura2.com/17/senkyo235/msg/463.html
Tweet |
ドナルドとシンゾー “ウマが合う2人”のゾッとする共通項
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/217190
2017年11月8日 日刊ゲンダイ 文字お越し
2泊3日ベッタリ(代表撮影・JMPA)
週末から日本列島を覆い尽くしたトランプ狂想曲の気味悪さは何だ。就任後初のアジア歴訪に出たトランプ米大統領の最初の訪問国となり、意気揚々の安倍首相はゴルフ接待を皮切りに宿泊先まで馳せ参じて4回も会食。内政はそっちのけで、2泊3日の滞在中はベッタリと一緒に過ごすケタ外れの厚遇ぶりだった。それ以上に異常なのは、過剰なまでの「日米蜜月」の演出だ。
トランプが行く先々で「私たちは類いまれな関係だ」「日米関係は今までにないほど近い」と触れ回れば、安倍は「日米首脳同士がここまで濃密に絆で結ばれた一年はなかった」と応じる。周囲に「こういう姿を世界に見せることが大事なんだ」と満足げに語ったという。
核・ミサイル開発を強行する北朝鮮に対して「最大限の圧力をかける」と挑発を重ねる日米トップの発言を垂れ流し、〈日米首脳「別格」の関係〉〈日米首脳“親密”外交〉などと手放しで褒めそやす日本のメディアや専門家は果たして正気なのか。
「アメリカ・ファースト」を掲げるトランプは世界が白眼視する問題人物だ。保護貿易に突っ走り、NAFTA(北米自由貿易協定)をはじめとする経済協定を次々に反故。地球温暖化対策の国際的な枠組みであるパリ協定からも離脱した。そして、イスラム教徒を無分別に敵視。移民排斥に血道を上げ、米国内ばかりでなく、世界の分断を煽る。足元では大統領選でロシアと共謀した疑いが渦巻くロシア疑惑が火を噴いている。
■滑稽なスリ寄りに世界は嘲笑
元外務省国際情報局長の孫崎享氏は言う。
「トランプ大統領に露骨にスリ寄る安倍首相は世界の嘲笑の的です。ワシントン・ポスト紙などによる最新の世論調査ではトランプ大統領の支持率は37%。一方で、不支持率は59%に達している。〈正直で信用できる〉と思わない人が65%に達し、ロシア疑惑への関与を疑う人が49%に上っている。つまり、米国民の多くがトランプ大統領を軽蔑しているのです。国際的評価も芳しくなく、G20首脳の大半が距離を置いていますし、欧州での支持率も10〜20%程度で低迷している。国際社会がリーダーとしての資質を疑問視するトランプ大統領を安倍首相は揉み手で歓待し、到着するなりゴルフでしょう。それで〈2度のゴルフはよほど好きな人としかできない〉と言って蜜月関係を誇っている。国際社会で孤立するトランプ大統領にハイハイ付き従う安倍首相の姿は滑稽に映っています」
上智大教授の前嶋和弘氏(現代米国政治)もこう言う。
「テキサスで発生した銃乱射事件も重なり、米国メディアの扱いは2番手、3番手でした。その限られた時間、紙幅で報じられたのが、安倍首相の歓待と防衛装備品の大量購入です。〈ドナルド&シンゾー 日米同盟をより偉大に〉と歯の浮くようなメッセージを刺繍した特注キャップ帽が象徴的に紹介され、安倍首相を忠実なペットのようなニュアンスで伝えるメディアは少なくありません。その上、装備品購入で米経済に貢献してくれるとなれば、米国民にとって悪い話ではありませんからね。長女のイバンカ大統領補佐官をプリンセスのように扱い、マスコミがフィーバーしたのも、そうした傾向に拍車を掛けています」
世界が眉をひそめる疑惑まみれの排外主義者との異様な蜜月関係の醸成に汗を流す政権と、それを熱烈大歓迎して評価するメディアや識者。国際社会が呆れるのは当然だろう。
ソウル各地でトランプ訪韓に抗議(C)AP
オレたちは朝日新聞とニューヨーク・タイムズに勝った |
もっとも、「シンゾー」「ドナルド」と互いにファーストネームで呼び合うほどトランプと安倍のウマが合うのも無理はない。昨年11月、安倍がトランプタワーに押しかけた初対面の席で2人はこんな会話を交わしていた。
「実はあなたと私には共通点がある。あなたはニューヨーク・タイムズ(NYT)に徹底的に叩かれた。私もNYTと提携している朝日新聞に徹底的に叩かれた。だが、私は勝った」
「俺も勝った!」
水を向けた安倍に、トランプは右手の親指を突き立てて応じたという。不都合な情報を流すメディアを徹底的に攻撃し、公然と圧力を加える言論軽視もまた共通点だ。数え上げればキリがないほど、この2人には負の共通項がある。
政権の屋台骨を揺るがすロシア疑惑とモリカケ疑惑。ロシア疑惑への関与を疑われた幹部が次々にトランプ政権から去り、中枢を占める娘婿のクシュナー大統領上級顧問も嫌疑をかけられている。モリカケ問題の核心はアベ友だけが甘い汁を吸う利権構図なのは言うまでもない。疑惑を追及したFBIのコミー長官はクビになり、前川喜平前文科次官は人格攻撃に見舞われた。逆風にさらされるとトランプは「デッチ上げだ」「フェイクニュースだ」と騒ぎ立ててその場をしのぎ、安倍は「北朝鮮は核を保有している」「籠池さんは詐欺を働く人間」と場当たり発言を連発する。そんな人間性の持ち主だから、選挙対策で実現可能性を度外視したハデな政策をブチ上げる。イザとなれば、ちゃぶ台返しの二枚舌は朝メシ前だ。
■選民意識と他者への冷酷な仕打ち
ともにボンボン育ち。不動産、政治家と家業こそ違えど、世襲なのも同じ。銀のスプーンをくわえて生まれてきた選民意識が2人の言動から透けて見える。
世界から非難されるトランプの極端な移民排斥は安倍にも通じる。批判的な国民を「こんな人たち」に色分けし、在日米軍基地の7割を抱えて事故と隣り合わせの生活を送る沖縄、原発被災からの復興はほど遠い福島は切り捨てたも同然。他者への冷酷な仕打ちは、物事の判断を裏打ちする教養不足によるものなのか。
弱者排除、利己主義、浅薄、言論軽視、二枚舌、場当たり、狭量、友達優遇……。ゾッとするほどキャラクターが酷似するトランプと安倍の利害が「完全に一致」するのが、北朝鮮危機なのである。北の脅威をことさらに煽り、マヤカシのリーダーシップを振り回し、政権浮揚の道具にしているからにほかならない。
日本、韓国、中国を経たトランプが向かうのは、ベトナムで開催されるAPECとフィリピンのASEAN首脳会議だ。ここでも日米が歩調をピッタリ合わせ、対北圧力強化を訴える。
「平和的解決を主張する中国とロシアの存在もありますが、そうでなくてもAPEC、ASEAN参加国は北朝鮮危機を利用する日米の圧力一辺倒にシラケています。ASEAN議長国を務めるフィリピンのドゥテルテ大統領がテレビ演説で訴えたように、国際社会が求めているのは北朝鮮との対話です。米国のアジアへの影響力が低下する中、対極にいる日米のシナリオ通りに動く必要性もない。日米は対北圧力強化決議の採択を画策していますが、もくろみ通りにはいかないでしょう」(孫崎享氏=前出)
非民主主義的でアブナイ“言動”と“思想”を共有する狂気のコンビ「ドナルド&シンゾー」は、もはや世界の鼻つまみ者だ。
このおぞましい現実と正面から向き合わなければ、独善的独裁者による国家破滅の道連れにされてしまう。
ドナルドとシンゾー “ウマが合う2人”のゾッとする共通項|日刊ゲンダイDIGITAL https://t.co/uSwuA3rMTu @tim1134
— 桃丸 (@eos1v) 2017年11月8日
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK235掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK235掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。