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2017/10/30 10:27
<交通事故の被害者対策の財源として国の特別会計に計上されていた自動車損害賠償責任(自賠責)保険の運用益約1兆1200億円が、「国の財政難」を理由に20年以上前に一般会計に繰り入れられ、今も約6100億円が特別会計に戻されていない。このまま「返済」が滞れば、特別会計に残った財源も十数年で底を突く恐れがあり、被害者らは団体を結成し、返済を求めることを決めた。
危機感を持つ交通事故の被害者家族や有識者らが先月結成したのは「自動車損害賠償保障制度を考える会」(座長=福田弥夫(やすお)・日本大危機管理学部長)。特別会計を所管する国土交通省(旧運輸省)は過去4回、財務省(旧大蔵省)との間で「返済期限」を定める大臣名の覚書を交わしたが、守られずに延長が繰り返された。4度目の期限は2018年度で、事実上の返済期限となる18年度予算編成が行われる今年末に向け、財務省などに返済を要請する。
この問題の発端は1994年度にさかのぼる。旧大蔵省が財政の逼迫(ひっぱく)から旧運輸省の特別会計に着目し、94、95年度、損保会社が集めた保険料の6割を国が預かって運用する「政府再保険制度」の運用益計約1兆1200億円を一般会計に繰り入れた。最初の覚書では00年度までに全額戻す約束だったが、03年度までに計約6400億円(元本分)が戻された以後は1円も返済されていない。その結果、元本と利子計約6100億円が戻されない異常事態が続いている。
02年3月に政府再保険制度が廃止され、運用益約2兆円の20分の11(約1兆1000億円)が保険料の値下げに、20分の9(約8700億円=一般会計に繰り入れられた元利残高分を含む)は被害者対策のための新たな基金に充てられた。
基金は国交省が管理し、約8700億円の運用で得た利息収入を、独立行政法人・自動車事故対策機構が運営する最重度の交通事故後遺障害者を治療する専門病院など被害者対策に充てる仕組みだった。
だが、一般会計からの未返済などで実際に使える基金は約2600億円。その上、予想外の低金利も重なって基金を毎年取り崩しており、17年度末で1786億円まで減る見込みだ。被害者対策には毎年130億円程度が必要なため、基金は十数年で底を突く可能性が高まっている。
財務省の担当者は「一般会計の財政事情や特別会計の収支状況に照らし、国交省と協議して判断したい」と述べるにとどめている>(以上「毎日新聞」より引用)
自賠責は車検の都度徴収されている保険金のことだ。よって自賠責の原資は自動車所有者が支払ったものだ。しかも自動車事故の際の補償金に充当すべきとして始められたものだ。
その国交省が管掌する自賠責保険金を便利な資金源として財務省が一般会計に繰り入れて使い込んでいる、とは由々しき問題だ。それでなくても日本の自動車関係の諸税負担金は外国諸国と比較して異常に高額だ。
しかも自賠責だけでは不十分として多くの自動車所有者が任意保険を掛けている。自賠責保険金を一般会計に繰り入れ累計残が8700億円もあるのなら、自賠責掛け金の引き下げや賠償金額の引き上げなどができたはずではないか。
それが自賠責基金がなくなるから引き上げを検討する事態になるとはいかなることなのか。国会議員諸氏はこうした事態を看過して来たのか、それとも不勉強で一向に知らなかったのか。何のための国会議員か、存在意義を問われかねない。
各種「保険」と称して徴収した金額が他用途に流用される、というのは大問題だ。なぜ主権者たる国民に還元しようとしないのだろうか。かつて労働省が失業保険(今は雇用保険という)基金が1兆円を超える額に達して、労働省が不要不急の施設を全国に建設して大問題になったことがある。
今はそうした問題をマスメディアはコトリッとも報じないが、すべて適正に運用されているということなのだろうか。すべての特別会計の実態を開示して、国民に知らしむ義務が国会議員にはある。
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