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地方で絶大な人気を誇る自民党が、「北海道」で支持されない理由
http://www.mag2.com/p/news/327060
2017.10.25 冷泉彰彦『冷泉彰彦のプリンストン通信』 まぐまぐニュース
小池氏を党首とする「希望の党」の登場、さらに小池氏にNOを突きつけられた人たちが結党した「立憲民主党」など、慌ただしい変化の起こった今回の衆院選。蓋を開けてみれば自民党が280議席を超えるという大勝を収めました。今回の選挙戦の結果を受け、メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』の著者である在米ジャーナリストの冷泉さんは「保守の勝利」とした上で、自民党が北海道から支持されない理由などとともに衆院選を総括しています。
総選挙を総括する(速報板)
まだ数字の検討が終わっていないのですが、とりあえず結果から考えられることを整理したいと思います。
まずイデオロギーの面、特に改憲論議の面で保守が勝ったのは認めざるを得ないと思います。いやいや、立憲民主党が頑張ったという向きもあるかもしれませんが、あれは「あぶり出されて小さくまとまった」形が出ただけで、勝利とは程遠いように思います。
大きかったのは公明の敗退です。投票率が高ければ埋没するという、組織票政党の弱点と言えばそれまでですが、特に比例での無党派層の集票はダメだったし、これで改憲論議へのスローダウン役としての力は弱まってしまいました。
何れにしても、「保守」は勝ったのですが、一方でそれでは、自民党の「大きな政府論」も信認されたのかというと、これは違うと思います。各選挙区の票を見ていかないといけませんが、希望と維新という「都市型の小さな政府論」、そして「密かに理想主義としての財政規律への憧れ」を内包した立憲がこれだけの票を取っている中では、議席数だけで判断はできないと思います。
膨大な死に票の中にある、「無駄使いはヤメろ」的な一種の小さな政府論について、仮に意識が足りないようですと、政権は行き詰まるでしょう。
地方創生に関しては、混乱した結果になったように思います。東北とか四国では依然として「保守王国」を見せつける結果が出ていますが、では、自民党に東北の再生や四国の衰退回避について方策があるわけではありません。これだけの票が来ているということの重みをもっと真剣に受け止めていただきたいと思うのです。
一方で、興味深いのが東北+四国と北海道の票の出方の違いです。北海道では、自民の票は伸びませんでした。その背景には、独特のアンチ中央の気質であるとか、都市になると昭和からタイムスリップしたような「革新センチメント」があったりするということもありますが、もっと奥には「助けてもらえてないことへの絶望」のようなものを感じます。
私は、これを見ていると、明治以来の近代化は北海道によって成功し、北海道によって滅びる・・・ちょっとオーバーですが、何れにしても、北海道を救えない政治という問題をもう少し真剣に考えていかなくてはと思うのです。
小池さんの東京での敗北には明快な理由があります。都民は、「都の自民党」という「土着のド田舎政党」は大っ嫌いなのです。商工会の利権代表であり、昼間人口に冷たく、何よりも腐敗していると思っています。その意味で、都議選の結果は、それをストレートに反映したものでした。
ですが、国政の自民党は嫌いではないのです。と言いますか、その両者を全く別のものと考えているわけです。その辺の二重性について、面白いのですが、安倍さんは体感できるわけです。そこの点で、全く甘かったということは言えるのではないでしょうか。
しかし、小池さんの次の一手が興味深いところです。この人の発想法、行動スタイルというのは、何となくサダト(1970年代に活躍したエジプト大統領)流という感じがします。やはり、彼女、青春の日々で間近に見ていたこの「政治的巨人」の影響を受けているのではないかと思うんですね。何よりも、豪快に右から左に急展開したり、奇襲をかけたり、敵と抱擁したり、何れにしても、「次」があるのであれば、もう少し理念とか政策をきちんと整理し、人材を揃えてやっていただきたいです。
それにしても、鉄の天井とは恐れ入りました。少女趣味のカマトトを演じられるところが、サダトとは違ったこの人のキャラであり、小泉翁などはその辺にゾッコンなのかもしれませんね。
image by: Shutterstock.com
『冷泉彰彦のプリンストン通信』
著者/冷泉彰彦(記事一覧/メルマガ)
東京都生まれ。東京大学文学部卒業、コロンビア大学大学院卒。1993年より米国在住。メールマガジンJMM(村上龍編集長)に「FROM911、USAレポート」を寄稿。米国と日本を行き来する冷泉さんだからこその鋭い記事が人気のメルマガは毎月第1〜第4火曜日配信。
地方で絶大な人気を誇る自民党が、「北海道」で支持されない理由 https://t.co/dwPz3Ngedu 北海道では、自民の票は伸びませんでした。背景には、アンチ中央の気質とか、「革新センチメント」がある事もありますが、もっと奥には「助けてもらえてない事への絶望」を感じます。
— マークん (@marktrumpet) 2017年10月25日
地方で依然として「保守王国」を見せつける結果が出ている一方で、興味深いのが東北+四国と北海道の票の出方の違いです。北海道では、自民の票は伸びませんでした。
— 楽天Infoseekニュース (@Infoseeknews) 2017年10月25日
地方で絶大な人気を誇る自民党が、「北海道」で支持されない理由https://t.co/PRIzdz509Z pic.twitter.com/fqhWopNNVA
地方で絶大な人気を誇る自民党が、「北海道」で支持されない理由 自民党の支持層はおらが町や村の先生様意識が強いのではなかろうか。地域密着型の現代の吉良上野介や田中角栄を連想するのだが…https://t.co/kBslE2hujm
— ドアラ (@yakilio) 2017年10月25日
【北海道は昔から外国だから】地方で絶大な人気を誇る自民党が、「北海道」で支持されない理由−まぐまぐニュース! https://t.co/tySmvAn1dW 「明治以来の近代化は北海道によって成功し、北海道によって滅びる・・・北海道を救えない政治という問題をもう少し真剣に考えて」
— TOCHINAI Shin (@5goukan) 2017年10月25日
地方で絶大な人気を誇る自民党が、「北海道」で支持されない理由 https://t.co/kdiQ5o8SHS
— みう (@ranunculous3) 2017年10月25日
なるほど、緑の狸は女サダトか
( ˘ω˘ )
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