「惨敗」を噛みしめる小池百合子 / 極左政党に乗り換えたマスコミ http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68678438.html
大将の不参戦とマスコミの背反 「女心と秋の空」は変わりやすと言うけれど、マスコミの論調だって変わりやすい。選挙前、地上波テレビ局のワイドショー番組は、こぞって小池百合子を持て囃していたのに、希望の党が民進党の議員を“丸呑み”しないと判るや、一斉に小池批判を繰り返すようになった。民放各局に潜む左翼制作者は、希望の党による「排除の踏み絵」に怒り心頭、“お気に入り”の民進党議員が排斥されたのを恨んで小池氏への総攻撃に舵を切った。反自民を掲げるマスコミとしては、何としても安倍政権を倒したい。だから、安倍政権を揺るがす小池氏を支持したのに、その希望の党が極左議員を弾いたんだから赤い制作者は激怒した。そこで、彼らは踵(きびす)をクルっと翻し、出来たてホヤホヤの立憲民主党に激励を送ることにした。
ワイドショーを主幹とするマスコミ各社は、攻撃目標を叩くため、聞き心地の良いスローガンやロマンチックな感動物語を用意する。今回の選挙では、立憲民主党への応援報道が典型例となっていた。まず、希望の党が民進党議員に突きつけた誓約が、「排除の論理」に当たるというのだ。御用学者や専属評論家は“しきりに”「排除」が希望の党の凋落に結びついたと語っていた。しかし、「本当かぁ?」と疑いたくなる。仮にも政党なんだぞ。理念や政策で協調しない輩を弾くのは当然じゃないか。テレ朝の「新婚さんいらっしゃい!」だって誰でもいいわけじゃないから、スタッフが審査を加えて出演カップルを選んでいるはずだ。女子アナの採用だって、自分の好みの娘を選んで、ブスは「排除」しているんじゃないか。それはともかく、注目すべきは、誓約書の条項に「外国人参政権への反対」が盛り込まれていたことで、この点をワイドショーが“さらり”と素通りしたことである。ワイドショーの司会者が、希望の党は民進党の議員に「お金を持ってこい!」と要求していたことを譴責し、実にけしからん、と仄めかしていたが、何故か「在日朝鮮人の参政権要求」は飛ばしていた。別の項目だと熱心に説明していたのに、「奇妙」というより「ズル」い ! 公平を期すなら、各項目を視聴者に紹介すべきなのに、“都合の悪い”話題は黙殺なんて、あからさまな情報操作だろう。 Wakasa 2(左 / 若狭勝) マスコミは後知恵でギャアギャア騒いでいるけれど、希望の党が失速した原因は他にあるはずだ。例えば、筆者は小池氏の出馬を予想してハズレたけど、小池氏が参戦しなかったことは、党にとって痛恨のミスであったに違いない。そもそも、小池氏は都政に専念すると公言し、若狭勝議員に国政を任せていたのである。だから、衆院議員である若狭氏と民進党の細野豪志が党の運営を進めていたのは当り前だ。しかし、小池都知事は彼らの手腕が気に食わなかった。そこで、唐突に「リセットします!」と宣言し、自らが党の代表になってしまったのだから、聾(つんぼ)桟敷(さじき)に置かれた若狭氏はオロオロするばかり。豆鉄砲を喰らった若狭氏は、携帯電話が故障していたから知らなかった、と苦しい言い訳に終始した。でも、それを聞いた記者は失笑。心優しい国民は気の毒に思ったそうである。 若狭氏を見ていると、本当に情けなくなる。女房の花子に叱られた宮川大助じゃあるまいし、小池氏から「アンタ、黙っておき !」と恫喝された若狭氏は、尻尾を股に挟んだ仔犬みたいだった。晴れ舞台のテレビ出演が激減し、群がっていた記者が離れて行く。まるでスターリンに粛清されたベリアか、ヒトラーに見限られたレームみたい。泣きっ面に蜂というか、希望の党を創立したメンバーで、小池都知事の側近であったはずの若狭氏は、本番前に囁かれていた通り、小選挙区で落ちてしまい、頼みの綱であった比例復活もできず、開票早々に敗北宣言をする破目になった。彼の沈んだ表情を見ていると、何か赤塚不二夫のマンガに出て来そうなダメ親爺を思い浮かべてしまう。敗者に鞭打つようなものだけど、若狭氏は連れ添った女房に離縁されて、いつの間にか死んでしまう中高年タイプに近い。それにしても哀れなのは、小池氏が言う「ファースト・ペンギン」が、事もあろうに選挙戦を経て溺死体となっていたんだから、お釈迦様でも泣いてしまうじゃないか。 党代表に納まった小池氏は、マスコミから都知事を兼任する「二足の草鞋」を追求され、フランスの政党を引き合いに出して誤魔化していた。でも、衆院選への出馬を固辞していた小池氏が、新党ブームで大量議席を獲得するつもりだったことは確かだ。そうでなければ、党の代表に就任した行為が解せない。ただでさえ都政は混乱しているのに、その任務を置き去りにして選挙活動に取り組むなんて無謀だ。彼女は最後の最後まで国政に復帰しないと公言していたが、本音ではどう考えていたのか、本人以外、誰にも分からない。というのも、東京1区の候補者が中々決まらず、急遽、無名の松沢香を据えたくらいだから、小池氏のリザーブ(予備)だった可能性が濃厚である。小池氏の「出馬無し」を受けて選挙戦に入った候補者たちは、親分の不参戦で焦っていたに違いない。何しろ、多数の新人候補を従え、女王気取りの小池氏だったから、「真打ち登場」を期待しても不思議ではなかったのだ。彼女は「安倍一強を崩す!」とか「政権選択を迫る!」と気勢を挙げていたのに、肝心の本番で尻込みを決め込み、「あなたたちが闘いなさい!」と指図するだけなんだから呆れてしまうじゃないか。小池人気を当てにしていた新人たちは、「なんだよぉ〜、話が違うじゃないか!」とガッカリ。「えぇぇ〜、お金だけ取って、後は放し飼いなんて酷いじゃないの!」とボヤいても後の祭りだ。小池ブームが凋(しぼ)んでしまうと、小選挙区で闘う新人たちは、自己努力で当選するしかなくなってしまった。でも、カバン(お金)が無い上に地盤も看板も無い候補者が、強固な支持母体を持つベテラン議員に勝てるはずがない。結局、東京では元民進党の長島昭久(東京21区)だけが当選し、他の小選挙区候補は全滅。ただし、鳩山邦男の息子である鳩山太郎(東京2区)が落選したのは、小池氏のせいではない。これは有権者の総てが馬鹿じゃない証拠だ。 マスコミが待望したドリーム・チーム Edano 1(左 / 枝野幸男) 今回の選挙で大喜びしたのは、自民党よりも立憲民主党の連中である。批評家の中には、民進党の頃に比べて縮小した立憲民主党を冷笑する人もいるが、マスコミにとったら「ドリーム・チーム」の誕生だから歓迎すべき慶事だろう。どうせ、消滅寸前の民進党なんだから、純粋左翼の議員が寄り集まって延命措置をとるのは当然だ。一方、安倍政権を倒したいマスコミも、真っ赤な左翼政党が結成されてひと安心。なぜなら、安倍首相に挑戦する希望の党は反自民党の受け皿になってはいるが、憲法改正に協力的だから駄目。せっかく森友・加計疑惑で安倍政権にダメージを与えたのに、希望の党が躍進したら今までの努力が無駄になる。だから、枝野幸男や福山哲郎が率いる極左政党は、不満を募らせるマスコミ人にとって、まさしく「希望の党」だ。各テレビ局とも、熱狂的な支持者を目の前に熱弁をふるう枝野を盛んに取り上げていた。テレビ局に潜む反日分子は、枝野たちを傲慢な自民党に一矢報いる英雄、信念を枉(ま)げない反骨の国士、平和憲法を守る正義の味方のように映していた。ワイドショーは枝野を支持するツイッターが激増した、なんて伝えていたが、そんなの左翼の残党が“組織的”に仕組んだ「演出」なんじゃないか。 Kan Naoto 3Tsujimoto 1Abe Tomoko 1Akamatsu 2 (左: 菅直人 / 辻元清美 / 阿部知子 / 右: 赤松広隆)
マスコミ業界と民間の反日勢力は、左翼の火が消えかかっては一大事とばかりに、必死で枝野たちを盛り上げていた。しかも驚くべきことに、あの共産党までが選挙協力に応じ、自分たちの議席を減らしてもいいいから、立憲民主党の議席数を増やそうとしたのである。したがって、枝野たちの歓喜には共産党員の涙が含まれているということだ。でも、その犠牲は無駄ではなかった。以前は落選と思われていた菅直人が小選挙区で通ったし、またもや大阪10区で辻元清美が当選してしまった。こうした有名極左ばかりでなく、他の札付き左翼まで受かってしまった。例えば、愛知県では社会党の流れを汲む赤松広隆、朝鮮人パチンコ屋の代理人と考えられる近藤昭一、全共闘崩れの阿部知子、庶民の味方を演じた元厚労大臣の長妻昭など、我が国にとって有害な人物ばかりだ。 Nagatsuma 1Tamaki 1Kondo Shoichi 1Kushibuchi 2 (左: 長妻昭 / 玉木雄一郎 / 近藤昭一 / 右: 櫛渕万里) しかし、危険人物は立憲民主党ばかりではなく、希望の党にも潜んでいた。民進党の玉木雄一郎はちゃっかり希望の党へ滑り込み、香川で当選を果たしていた。危険だったのは、千葉三区から出馬した櫛渕万里である。彼女が落選したのは良かったが、もし当選していれば悪夢の再来だ。彼女の亭主は支那人の李松で、「反政府活動家」という仮面を持っているが、本当の目的がどこにあるのか謎である。ただ明白なことは、櫛渕が元「ピースボート」のメンバーで、辻元清美と同じ穴の狢(むじな)であることだ。「日本人配偶者支援会」との関係を持つ櫛渕は、積極的に支那人の定住を促進しているから、日本を多民族社会に改造しようとする先駆者であることに間違いはない。反日を本能とするマスコミ人からすれば、立憲民主党のメンバーは、真っ赤に熟した粒ぞろいの苺なんだろうが、正常な日本人にとったら、唐辛子とタバスコがてんこ盛りになった「地獄ラーメン」に過ぎない。でも、若い頃に社会党を応援していた老人には、涎(よだれ)と涙が出るほど嬉しい同志なんだろうなぁ。 悲願の党から絶望の党へ 当初、希望の党は民進党亡命者にとって「救助船」だったのに、次第に「泥船」になってしまった。選挙中盤の頃から小池旋風の追い風が止んでしまい、いつの間にか逆風が吹き始め、所属先が「失望の党」に変わってしまったという。さらに選挙が終盤戦を迎えると、一気に「絶望の党」になってしまった。候補者の中には、小池氏の顔を伏せて自分の名前だけで闘おうとする者もいたそうだ。かくて、お金を賭けた新人候補にとり、投票日は詩人のダンテも歎く「ジャッジメント・デイ(審判の日)」になった。東京は期待が膨らむ選挙区だったのに、投票時間が過ぎると冷たい雨が染み込む焼け野原になっていたのだ。長島昭久だけが独力で当選し、石原宏高に破れた松原仁が辛うじて比例で復活する始末。希望の党に貢いだ候補者にとったら、吉報をもたらすはずの投票箱がパンドラの箱になっていたなんて冗談じゃない。憧れの議員生活を目指した若いキャリア・ウーマンは「私の将来をどうしてくれんのよ!」と喚(わめ)くし、地方議員上がりのオっさん候補は「オレのカネを返せ!」と不満たらたらだ。でも、親分である小池百合子はパリに出張中で、落選議員には慰めのメッセージを送って終わり。惨敗を喫した若狭氏には、小池代表からの電子メールが届いていたそうだ。「えっ、それだけ?」と驚いてしまうが、用無しの男にはそれで充分。何か、オフコースの名曲「さよなら」がBGMに流れてきそうで、小池氏が「もう、終わりぃ〜だね。君が小さく見える」と唄いそうだ。傷心の若狭氏がグランド・ファンク・レイルロード(Grand Funk Railraod)のヒット曲「ハートブレイカー(Heartbreaker)」を知っているとは考えられないが、井上陽水の「氷の世界」くらいは歌えるんじゃないか。さすがに、世良公則の「燃えろいい女」は選ばないと思うけど、長渕剛の「乾杯」をもじって「完敗」という替え歌を口ずさむくらいの器量があるなら、まだ彼には将来がある。 小泉進次郎が言ったように、国政に出たら非難を浴びるし、都知事に留まっても窮地に陥る。まさに、進むも地獄、退くも地獄だ。かつて側近の若狭氏は親分の進路を尋ねられ、「小池氏は次の次を狙っているんじゃないか」と口を滑らせたが、ボロ負けを喫した彼女に「次」があるのか? 希望の党を維持するだけでも大変なのに、次の参議院選を目指すなんて無理だろう。もしかしたら、希望の党を見限って立憲民主党に寝返る左翼議員が出てくるかも知れないのだ。そうじゃなくても、党代表の肩には落選議員からの怨念がのしかかってくる。さらに、都政をなおざりにしてきた小池氏には、政治的責任論が持ち上がってくるのだ。 豊洲移転に伴う巨額の損失と築地再開発の空論(暴論)、国道工事の停滞に加え、オリンピック予算の肥大化があるんだぞ。レイムダックになった小池氏が、どのように体制を立て直すのか分からないが、都政での「小池劇場」も閉幕となるはずだ。たぶん、失政のツケを払う破目になるから、残りの任期は修羅場と化すだろう。したがって、こんな都知事が次の衆議院選挙で再び蹶起(けっき)し、台風の目として政権与党を狙うなんて想像できない。政界は一寸先が闇だから、即座に断定はできないけど、小池氏にとって待ち構えている人生は茨の道になるはずだ。 Tarutoko 1Hosono 2Maehara 2 (左: 樽床伸二 / 中央: 細野豪志 / 右: 前原誠司) それにしても、選挙速報に映っていた希望の党選挙本部は無惨だった。とりわけ目を見張るのは、パリに旅立った小池氏の代役に、元民進党の樽床伸二が就いていたことだ。しかも、その隣に細野豪志が坐っていたのだから、もう民主党の復活を見ているようだった。どうせ残りカスの寄せ集めなら、いっそのこと前原誠司を招いて懇親会でも開いてやればよかったのに。現実的には不可能だけど、希望の党は落選議員のお通夜会場なんだから、幹部連中が小池劇場の裏話でも暴露すればちょっとは気が晴れるのに、と思ってしまう。希望の党は「12のゼロ」を掲げていたが、もう一つのゼロがあったんじゃないか。例えば、小池氏に「人望がゼロ」とか「温情が皆無」とかさ。昔、角川映画に『白昼の死角』があって、そのキャッチフレーズに「狼は生きろ。豚は死ね!」というのがあった。希望の党も「狼は自力でのし上がれ。豚は食われろ!」という標語を掲げた方がいいかもしれないぞ。 http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68678438.html
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