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おい、小池!おい、小池!おい、小池!! 私が一年前から言っていたこと
2017.10.13 内閣参与(特命担当) 飯島 勲 PRESIDENT 2017年10月30日号
http://president.jp/articles/-/23320
公明党は、どう動くのか
衆議院選挙がはじまった。
小池百合子東京都知事を都知事選挙までは応援してきた私であるが、都知事就任以来、首を傾げるようなことばかりが都政では巻き起こってきた。豊洲移転の問題然り、オリンピックの問題然りだ。将来に禍根を遺すようなことばかりが起きており、非常に残念な気持ちである。
そんな失政ばかりの小池都政にあって、いよいよ喫煙者を絶滅させようという大きな流れが、始まった。
喫煙者が「タバコばかりなぜ悪者にされるのだ」と訴えても、禁煙ファシストは「迷惑なものは迷惑だから」ということで片付けてきた。タバコの悪い面のみを研究するグループに対し、多額の資金が投入され、「タバコはこんなにも有害」「なんとなくタバコは社会悪」というイメージが醸成されている。
タバコを吸うメリットについて、言いたいことはたくさんある。
けれども問題の本質は、タバコがどの程度、社会に迷惑なのかという議論の不在である。迷惑をかけているという意味では、自動車の排気ガス、自動車による事故、飲酒者によるDV、飲酒者による性犯罪などを天秤にかけなくては不公平ではないのだろうか。
タバコより危険なものが社会に溢れていることに生きていて気づけないとすればどうかしているのではないか。
そんなアンフェアな政策を推し進めておいて、それを手柄だといい募るのが、小池都政なのだ。今回は、小池都政とその選挙戦について論述していきたい。
内容の善し悪しと露出の多い少ない
小池百合子東京都知事が、新党「希望の党」の立ち上げと同党の代表就任を表明した9月25日。この日以降、新聞の一面は常に小池、ワイドショーは朝から晩まで小池の話題一色だ。新聞もテレビも小池に対して賛否両論、もしくは批判的な内容も多く見受けられるが、小池陣営の狙いはメディアに大きく取り上げられることにある。
つまり、新聞でもテレビ番組でも小池一色の報道にすることが目的で、小池は内容についてはまったく気にしていないはずだ。これは、国民世論の一時的な支持率が、「内容についての賛否」ではなく、いかにメディアに露出しているかに大きな影響を受けるためである。
小池のウソは、確信犯だ。
例えば、小池は、東京都知事選挙で、「東京をアニメランドにする」「通勤電車を2階建てにして満員電車をゼロにする」と都民に約束していたが、その約束はまったく履行される気配がない。この行動を合理的に説明しようとすれば、その場でメディアに取り上げられさえすればいいと思っているからだとしか考えられないのだ。
10月22日の投票日までなら、いくらウソをついてもバレることはないのだから、小池にとってこの短期決戦は徹底的に有利といえるだろう。逆に、小池にピンチが訪れるとすれば、北朝鮮がミサイルを撃つなどの場合の不測の事態だ。メディアは小池ではなく北朝鮮一色になるので、小池への浮わついた支持は激減する。
それにしても、小池の都政運営はどうなのだろうか。知事就任からまだ1年と少し。知事として何もできていない。豊洲市場問題などは、大騒ぎした揚げ句に、舛添要一前知事時代の計画に逆戻りした。市場問題とは、小池が騒ぎ立てたことで丸1年分、計画が遅れただけではなかったのか。
オリンピックの問題も同様で、このままでは工事が間に合わないと関係者は口を揃えて言う。築地再整備も、私が何度も言ったように、築地の地下は「ヤバイもの」がたくさん埋まっていて、公明党の都議からも「(再整備がスタートするのに)10年はかかる」と指摘される始末だ。
小池が自らの実績として主張する待機児童問題にしても、他の道府県に比べれば努力が足りていない。児童1人を1カ月預かるコストは約20万円だといわれているが、東京都では約40万円(板橋区・0歳児)かかっている。コスト削減に手をつけず、カネに任せて解決することぐらい誰にでもできる。
小池都政に限らず、国会も今年は本当にひどい一年だった。なにしろ衆参両院ともに野党の質問テーマは1月から3月までは森友学園、3月から6月までは加計学園だけで、国民や政策について論じられることがほとんどなかった。私の危機管理の感覚からすれば加計学園の許認可はいったん白紙に戻すべきだとは思っていたが、いずれにしろ森友も加計も朝日新聞と野党による印象操作の域を出ていない。つまり具体的な証拠もなく「なんか怪しい」という気分だけがひとり歩きしている。
当初より、自民党に対し小池都政との徹底的な闘争をせよと主張していた飯島氏。「小池知事の考えていることが手に取るようにわかる」と、今後の政局を睨んだ神経戦が続く。(写真=時事通信フォト)
公明党は、どう動くのか
比較されることの多い「日本維新の会」の場合は、大阪府知事と大阪市長を務めた橋下徹が自治体改革について力強いメッセージを発し、大阪府内を中心に関西地区で大きな支持を得て、地域の意見を反映させるために国政に進出したという流れがあるので、流れとして納得できる。橋下の政策についてかなりの批評をしてきた私ではあるが、自分のその場その場の主張についてそもそも辻褄を合わせる気がない小池に比べ、国民に対して、何より自分の言葉に対して誠実に向き合っている印象を受けている。
「希望の党」とやらが、有権者をバカにしているのは、候補者選びからも見て取れる。自民党を離党した福田峰之は当選3回。しかし、選挙区の神奈川8区では、一度も江田憲司に勝ったことがなく、毎回比例復活当選だ。自民党では、2回以上連続で比例復活当選となった議員は重複立候補できない方針を検討しており、1回復活当選後、落選1回をはさんで2回連続復活当選の福田は、残っていたらダメなのは確実だったというわけだ。しかし、小池新党の看板を得ても、江田憲司に勝てる見込みは少ない。だから、「小池百合子」の名前の効果がありそうな東京都内の選挙区への鞍替えを希望した。新党は、元の地元の有権者に失望された候補者の「希望」ということか。
先に述べた通り、「希望の党」とやらが、何やら騒いだとしても、自公は正々堂々と闘い続けるしかないと思う。ここで小池の土俵に乗っかっては思うツボだ。特に公明党は、小池によって完全に狙い撃ちにされているようだ。小池は総理大臣の首班指名(国会で誰を総理大臣として投票するか)について公明党の山口那津男代表がいいとテレビ番組で主張し、のちに撤回した模様だが、おそらく公明党の小選挙区で対立候補を立てることを脅しに使いながら、自公に楔を打ってくる可能性は高い。小池の行政手腕を考えれば、どちらにつくべきかは自明と思うが、公明党の胆力と見識が問われている。
もう一つの不安材料は、自民党東京都連の体制が整っていないことだ。下村博文前会長が東京都議選で大敗した責任を取って辞任を表明した後、後任を決められないありさまが長く続いた。小池とは、はじめから徹底的に闘い続けろと私は主張してきた。小池とは小泉純一郎政権以来の付き合いだが、どう考えても自民党側から「仲良くしましょう」などと言って相手にするような人物ではないからだ。殺すか、殺されるか、選挙は人を殺さない、血が流れない戦争だというが、そろそろ自民党東京都連も目を覚ます時間ではないのか。
「都議会のドン」と「おい、小池!」
東京都連の惨状は、小池の天敵といわれた都議会のドン、内田茂氏の不在が理由ではないだろうか。実は最近、内田氏と初めて会ったのだが、行政と議会の調整役に徹していた本物のドンの実力にあらためて感銘を受けた。都議は引退しても、政治力は健在である。東京都のためにもうひと肌脱いでもらいたいと伝えた。彼が乗り出してくれれば、新党と戦う体制も固めることができるはずだ。
本物のドンは「私がドン」だなどと自己申告することはない。内田氏の場合も、行政側の都庁職員も、都議会の議員たちも「彼こそがドン」だと認めたから、ドンとして君臨し、あらゆる場面で調整力を発揮できたのだ。他の人が必死で仕事をしている最中に「ぜんぶリセットします」などと、やられたらたまったものではない。その昔、指名手配犯のポスターに書いてあったキャッチフレーズを、希望の党代表であり、いま、原稿を書いている段階では東京都知事の小池百合子にそのまま贈りたい。
「おい、小池!」
(文中一部敬称略)
(写真=時事通信フォト)
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