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解散理由は三百代言の御託だ 争点は安倍首相の資質と人格
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/214302
2017年9月26日 日刊ゲンダイ 文字お越し
解散を表明した安倍首相(C)AP
目くらまし演説は二枚舌のペテン首相の常套手段 |
「少子高齢化、緊迫する北朝鮮情勢、まさに国難とも呼ぶべき事態に、強いリーダーシップを発揮する。この解散は“国難突破解散”だ」――。性悪なペテン師ほど、自分のついたウソを真実だと思い込むというが、まさにそんな雰囲気を漂わせていた。
安倍首相はきのう(25日)首相官邸で会見し、28日召集の臨時国会冒頭で衆院を解散する意向を表明したが、取ってつけたような御託を並べ立てたに過ぎない。
安倍は「少子高齢化という最大の課題を克服する」と豪語し、2019年10月予定の消費税率10%引き上げ分の使い道を変更。借金返済から教育無償化や介護人材の確保などに回し、「子育てと介護という現役世代が直面する2つの大きな不安の解消に、大胆に政策資源を投入し、社会保障制度を『全世代型』へ大きく転換する」とシレッと言い放ったが、今まで安倍がこんなアイデアを語ったことは一度もない。与党内に少子高齢化対策の議論を指示したこともなかった。
それもそのはず。このアイデアは民進党の前原誠司代表が9月の代表選で掲げた政策とほぼ一緒。つまり、安倍は選挙の争点潰しのため、前原の政策をパクったのだ。
前原が慶大教授の井手英策氏(財政社会学)と勉強会を重ね、2年以上かけて作り上げた政策を、いとも簡単にかっぱらうとは驚くが、一切悪びれもせず、さも自分のアイデアのように平然と言ってのけるのが、安倍の常套手段。その詐欺師気質の恐ろしさだ。
会見を見て、政治学者の五十嵐仁氏はこう言った。
「安倍首相は『国民生活に関わる重い決断を行う以上、速やかに国民の真意を問わねばならない』と語りましたが、安保法制や共謀罪など国民生活に関わり、国論を二分する重大な政策転換の際、解散して民意を問いましたか。しかも消費税アップは2年も先の話です。使い道の変更について民意を問うのは、来年までに国会で十分議論を尽くしてからでも間に合います。やはり、今回の解散は“今なら勝てる”の単なる自己都合。まず解散ありきで後づけの思いつきの理屈をこね、正しい決断のように思わせる主張の展開は、国民への欺瞞に満ちています」
もう三百代言の御託は聞き飽きた。仰々しい「国難解散」などと言う二枚舌首相の目くらまし演説にダマされてはいけない。今回の総選挙で有権者に問われているのは、ことほどさように平気でウソをつける人格をはじめ、安倍がこの国のトップを任せるに足る人物なのかを冷静に見極めることだ。
すっ飛んで行った(内閣広報室提供、ロイター=共同)
北の脅威を支持率回復のネタにする醜悪さ |
安倍が「総理の器」たる人物でないことは、過去5年の国会でのヒステリックな対応を見れば理解できる。
ちょっとでもヤジられたらムキになって反論。“もり・かけ”疑惑の追及を受けても、自分たちに都合の良いことだけを並べ立て、“不都合な真実”は徹底的に隠す。野党の質問にはまともに答えず、バカのひとつ覚えみたいに「印象操作だ」とわめき散らしていた。
揚げ句が都議選最終日の秋葉原での応援演説だ。聴衆から「安倍辞めろ」「帰れ」コールが起こると、敵意ムキ出しで「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」と声を荒らげたものだ。
この暴言がたたり、都議選で自民が惨敗して以降、安倍は鳴りを潜めているが、自分勝手で攻撃的な幼児性は恐らく死ぬまで治らないだろう。
そもそも安倍は、閣議決定で壊憲を断行する横暴を働き、日本を「戦争のできる国」に仕立て上げた危うい人物ではないか。
安倍は、第1次政権時代に自らが設置した「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)で実務に携わった故・小松一郎氏を13年8月、“法の番人”と呼ばれる「内閣法制局」の長官に据えた。
以後、戦後70年にわたって歴代政権が禁じてきた「集団的自衛権の行使」を身勝手な憲法解釈でなし崩しにし、ついに14年7月の閣議決定による解釈改憲でアッという間に戦後70年のタブーを覆してしまった。
「集団的自衛権の行使容認については、本来、国会で審議した上で、国民に信を問う正当なプロセスを経る必要がある。それを、議会に諮ることなく、都合のいい解釈で変えてしまったのですから、議会制民主主義への冒涜です。安倍政権は『憲法クーデター内閣』と指摘せざるを得ません」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
■われ先に過激な大統領にシッポを振る無定見
米国ベッタリも目に余る。安倍は、昨年11月の米大統領選でトランプが勝利した直後、まだオバマ政権下にもかかわらず、イの一番にNYのトランプタワーに駆け付け、会談。「信頼できる指導者だと確信した」などと“ヨイショ”しまくった。各国首脳が過激発言を繰り返すトランプとの距離を測りかねていたにもかかわらず、我先にとシッポを振ったのだ。
先の国連演説でも、金正恩を「ロケットマン」などと挑発するトランプに同調するかのように、安倍は「北朝鮮には対話でなく圧力」と発言。トランプ米国への隷従は軽挙と言うしかない。
「中東やメキシコなどを名指しして、過激発言を繰り返すトランプ大統領が、特定の国と緊張関係に陥ることを各国首脳は危惧しているのです。安倍首相はそんなことはお構いなしに『米国ファースト』とばかりにトランプ大統領にベッタリです。まるで思考停止状態で、日本の国益を真剣に考えているようには見えません」(元外務省国際情報局長の孫崎享氏)
安倍はきのうの解散会見でも早速、「北朝鮮の脅威が現実的なものになっている」とあおっていた。
通常国会閉会以降、北はミサイルを5回発射し、水爆実験も断行。ミサイルが日本上空を通過するたびに安倍は「Jアラート」をかき鳴らし、各地で戦時中の竹やり訓練さながらの「ミサイル避難訓練」を実施し、北の脅威をあおりにあおって敵愾心を植えつけた。
“北憎し”の世論を駆り立てたおかげで30%台に沈んだ支持率は約50%まで回復。「国難突破」と国民を脅し、北朝鮮をも政治利用する破廉恥には目を覆うしかない。
「万一、北との軍事的な衝突が起きれば、日本も北も甚大な被害を受けます。北だって戦争になればひとたまりもありません。安倍首相は、戦争にならないよう外交交渉を行い、国内外の動揺を抑えるべきです」(孫崎享氏=前出)
韓国のKBSテレビは「北朝鮮の挑発の後ろで笑う安倍首相」と報じた。確かに安倍はカリアゲ独裁者が恫喝するたび、また支持率が上昇するぞとほくそ笑んでいるに違いない。
祖父の遺志のためなら…(C)日刊ゲンダイ
今なら勝てると国民不在の解散権の乱用 |
きのうの会見で、安倍は森友・加計両学園の疑惑について、「丁寧な説明を積み重ねてきた。今後ともその考えに変わりはありません」と言い切ったが、これもウソだ。
6月の通常国会閉会時の記者会見で国民に「丁寧な説明」を約束しながら、7月24、25両日の衆参予算委の閉会中審査を最後に両疑惑について完全に口をつぐみ、憲法53条に基づく野党の臨時国会召集要求には3カ月以上も無視。ようやく開いても審議には応じず、所信表明すら行わない。
「森友・加計疑惑隠し解散」との批判など、どこ吹く風である。
「臨時国会を開けば、森友・加計疑惑を追及されるのは目に見えています。内閣改造と北朝鮮危機で支持率が回復傾向にある今、解散すれば、足並みの揃わない野党も出し抜ける――そんな計算のもとでの解散権の乱用です。『国難突破解散』どころか『私利私欲解散』と言うしかありません」(金子勝氏=前出)
共同通信の世論調査でも、国民の64・3%が今の時期の解散に「反対」。「賛成」の23・7%を大きく上回っている。
そんな国民の民意と国会を軽視する独裁者然とした安倍政権を放置するわけにはいかない。
こうした大義なき解散の“こじつけ”に、安倍は社会保障制度の「全世代型」への転換を掲げたが、現実に起きているのは、社会保障削減による弱者イジメだ。
安倍政権は15年6月に、16〜18年度の高齢化などに伴う自然増を計1兆5000億円に抑える「目安」を閣議決定。政府予測によると、削減額は毎年約5000億円に上る。「医療崩壊」を招いた小泉政権下でさえ、社会保障の削減額は年間2200億円だった。安倍政権はその倍以上も削ろうとしているのだ。
■祖父の遺志のためなら、弱者いじめも厭わず
16年度は診療報酬額を大幅にマイナス改定。入院患者の平均在院日数の長い医療機関の診療報酬を下げ、さらに「退院支援加算」を新設し、国を挙げて患者の早期退院をうながした。今年度は医療・介護保険制度改革と称し、軽度の要介護者へのサービスを切り捨てた。高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう指摘する。
「安倍政権は巨額の社会保障費を削りながら、防衛費はうなぎ上り。軍事路線のシワ寄せを弱者に払わせるとは、ゾッとするような冷酷さです。そもそも消費税の増税分は福祉に使うと説明してきたのに、今さら借金返済に充てていたことを白状したうえ、安倍首相に『使い道を変える』と大見えを切られても鼻白むだけです。重大な裏切り行為を“どや顔”で糊塗して平然としていられる首相の神経を疑います」
社会的弱者を見捨てようが、なりふり構わず。ひたすら安倍が軍拡路線を邁進する“原動力”には、祖父・岸信介元首相への異常な憧憬が垣間見える。
祖父が成し遂げた日米安保条約の改定について、安倍は「抑止力として長年にわたって日本とこの地域の平和に大きく貢献してきた」と、その成果を繰り返し強調。日米同盟のさらなる強化に血道を上げてきた。
「解散会見ではひと言も触れませんでしたが、安倍首相が改憲に固執するのも、祖父の成し得なかった『遺志』を引き継ぐという執念からでしょう。ただ、怖いのは“戦後レジームからの脱却”という言葉に象徴されるように、首相はA級戦犯容疑で祖父が収監された『日本の敗戦』を、受け入れがたいものと捉えているフシが感じられることです。安倍改憲の行き着く先は戦前美化の“いつか来た道”となりかねません」(五野井郁夫氏=前出)
国民軽視もはなはだしい(C)日刊ゲンダイ
危ない首相が「天皇大権」を手に入れる恐怖 |
何よりも、お友達だけを優遇し逆らうものは許さない排他性と独善が、安倍という人物の本質なのだから、どうしようもない。
森友問題を巡っては、もともと籠池泰典元理事長を「教育に対する熱意が素晴らしい」と持ち上げていたのに、疑惑が“炎上”した途端、「非常にしつこい人物」と手のひら返し。きのう出演したTBSの番組では「籠池理事長は詐欺で起訴された人物」とすっかり罪人扱いで切り捨てた。
加計問題だって、“腹心の友”の獣医学部新設のために行政をネジ曲げ、国家戦略特区制度を悪用し優遇した。
閣僚人事でも、安倍のエコヒイキは露骨だ。“お気に入り”の稲田朋美前防衛相が、国会でいくらメチャクチャな答弁をやらかしても、内閣改造のギリギリまでかばい続けた。
その一方で、意に沿わぬ官僚は容赦なくバッサリだ。安倍政権は14年5月に「内閣人事局」を設置。官僚の人事を掌握すると、政権の方針に異議を唱える各省の幹部官僚の昇格見送りなど露骨な“みせしめ人事”がはびこるようになった。
今や霞が関全体が人事権をタテにした恐怖政治に震え上がり、安倍は権力私物化のやりたい放題である。
今度の総選挙で有権者が安倍自民党を勝たせてしまえば、これほど危うい人物が明治憲法下の天皇大権に匹敵する地位を占める恐れが生じてくる。
安倍改憲の狙い通り自衛隊が憲法9条に明記されると、自衛隊法に基づく首相の最高指揮監督権と防衛出動(=開戦)命令権が一層強まってしまう。危険な首相の一存だけで、この国は戦争の惨禍へと突っ走りかねないのだ。
「安倍首相にそんな力を持たせていいのか。有権者は思案のしどころです。今度の選挙の争点は全ての“アベ的”なものへの審判です。思いつきの“大義”を掲げて疑惑追及から逃れ、国民不在の国会運営で憲法を踏みにじり、民衆の自由を束縛し、やりたい放題。おまけに軍事対立をあおって、戦争も辞さない発言を繰り返す人物に、この先も政権を委ねていいのか。有権者は冷静に判断すべきです」(五十嵐仁氏=前出)
誰だって、こんな首相と心中なんてごめんだろう。有権者は今度の選挙で何をすべきか。その答えはおのずと見えてくる。
とにかくもうアベ政治は終わらせましょう。
― Junji (@atsu444_k) 2017年9月26日
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解散理由は三百代言の御託だ 争点は安倍首相の資質と人格 https://t.co/STDqQqMhEI #日刊ゲンダイDIGITAL
― 光頭半兵衛云々 (@hage3826) 2017年9月26日
いいねえ、安倍の人格を問う選挙!
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