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これでは北朝鮮と同じ発想 「日本も核武装」という暴論
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/213160
2017年9月8日 日刊ゲンダイ 文字お越し
「圧力」に効果ナシ(安倍首相と握手する韓国の文在寅大統領)/(C)共同通信社
「異次元の圧力を科す必要がある」。安倍首相は7日、訪問先のロシア極東ウラジオストクで韓国の文在寅大統領と会談。6回目の核実験を強行した北朝鮮への対応についてこう語気を荒らげたという。
安倍は石油の輸出停止を含む国連安保理の追加制裁決議の早期採択に向け、中国とロシアの説得に努める方針も示したというが、「圧力」一辺倒では何も解決しないことは歴史が教えている。
戦前の日本が典型だ。1941年8月に「ABCD包囲網」による経済制裁で対日石油全面禁輸が実施され、石油禁輸後の軍事力低下を恐れた軍部などで開戦論がわき起こり、4カ月後の12月に対米英の宣戦に踏み切った。北朝鮮も石油の全面禁輸が実施されれば、タダでさえ好戦的な金正恩朝鮮労働党委員長が大暴走する可能性は十分あり得る。しかも核兵器を保有しているのだ。開戦なんて最悪の事態に陥れば、東アジアは壊滅的な被害を受け、おびただしい数の犠牲者が出るだろう。
〈(選択肢は)北朝鮮との直接交渉だ〉〈安倍氏のタカ派的な勇ましい言葉は、ますます空虚に見える〉
米外交専門誌「フォーリン・ポリシー」は、強硬路線を取り続ける安倍の外交姿勢をこう批判していた。ムキになるほど情勢が悪化するのは分かり切っているのに「勉強不足」なのか「真性のバカ」なのか、相変わらず拳を振り上げて前のめりになっている安倍に呆れ返っているのだ。
■軍拡競争、核武装の行きつく先は戦争だ
国のトップがデタラメだからなのか、北朝鮮への対抗措置、抑止力として日本も核武装――なんて仰天意見も出てきた。5日の衆院閉会中審査で日本維新の会の足立康史議員が「非核三原則の見直し議論が出るのはあり得る」と言い出し、自民党の石破茂元地方創生担当相も民放番組などで「核の傘に守ってもらいながら『日本国内には置きません』というのは議論として本当に正しいのか」と発言。「非核三原則」見直しの必要性について言及した。石破は「感情的には『持ち込ませない』方がいいに決まっている。国民が反発するのは分かっている」とも言っていたが、要するに「北が持つのであれば日本も」という短絡的な発想だ。北朝鮮が米国に対抗するためにミサイル・核開発を続けている理屈と何ら変わらない。
「専守防衛の原則」を踏み越える発言をしたのが、安倍の側近である河井克行党総裁外交特別補佐だ。訪問中のインド・ニューデリーでの講演で「自衛隊が中距離弾道ミサイルや巡航ミサイルを持つ可能性を真剣に検討すべき時期に来ていると考える」と語ったのだ。戦後の日本が70年以上にわたって積み重ねてきた平和国家と軍縮化の努力を平気で踏みにじる妄言のオンパレードに唖然ボー然だが、これぞ、自民党政治家の本音なのだろう。政治評論家の森田実氏はこう言う。
「制裁を強化し続け、さらに軍拡競争に走った先に一体何があるのか。戦争の危険性が限りなく高まるだけですよ。北朝鮮問題は東アジア諸国が団結し、対話の場を設けて平和的に解決する以外、手段はありません。核武装なんて論外です」
核弾頭の開発現場(C)朝鮮通信=共同
北朝鮮危機を奇貨居くべしのごとく利用する安倍政権 |
〈政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する〉
言わずと知れた日本国憲法の前文だが、やはりというのか、壊憲をもくろむ安倍は一切無視だ。米国と一緒に北朝鮮への圧力を強めた結果、たとえ「戦争の惨禍」が起きても知ったこっちゃないのだろう。そもそも、石破の「非核三原則見直し」発言だって、本来であれば即刻、首相の否定談話が出ても不思議じゃない。小渕政権下の99年、当時の西村真悟防衛政務次官が週刊誌で核武装議論の必要性に触れた際、国会は「国際問題にも発展しかねない」とテンヤワンヤになり、西村は更迭された。だが、今回はほぼ完全スルーだ。
安倍政権が北朝鮮危機を煽り、国民の注意をそらしているからだが、官房副長官時代の安倍も早大で開かれた講演で「核兵器の使用は憲法上問題ない」と発言していたから、本心では核保有を肯定しているのだろう。「戦後レジームからの脱却」を唱える安倍にとって、日本が独立国家としての地位を築くためには核武装が欠かせないと考えているのは容易に想像がつく。だが、日本が北朝鮮と競い合って核武装する必要は全くない。
「核武装なんて一言で言うならナンセンスに尽きる。現実離れした意見でイカれている」
亀井静香元金融相も核武装論を一蹴した上で、こう続けた。
「安倍総理には電話で、トランプ大統領の尻馬に乗って北朝鮮を挑発し続けるのは絶対だめだと言い続けている。トランプはヘタなカウボーイがピストルを振り回しているようなもので、日本も一緒に振り回したら大変なことになりますから。北朝鮮と撃ち合えば、被害が出るのは日本や韓国であって米国じゃありません。現実を見ないで厳しい対応を取っても意味がありませんよ。日本は北朝鮮に対して圧力を強めるのではなく、拉致問題の解決を約束させつつ、それと引き換えに経済援助し、影響力を高めていくことだと思いますね」
北朝鮮に何の外交ルートも持たず、存在感に乏しい日本が「圧力」を叫んだところで、北にとっては痛くもかゆくもない。ヤレ自衛隊のミサイル保有だ、ヤレ核武装が必要だ――というイケイケドンドンの声に押され、亀井氏のような冷静でマトモな言論がかき消されるのであれば、いよいよこの国は狂ってきたとみていい。元中国大使の丹羽宇一郎氏も7日付の朝日新聞で、北朝鮮情勢を口実に先鋭化する安倍政権に対してこう懸念を示していた。
〈最近、北朝鮮や中国への強硬論がまかり通っています。危ないことを格好いいことだと思っている。戦争の真実を知るべきです〉〈戦争の真実とは何か。それは、「狂う」ということです〉〈北朝鮮問題の解決については、すべての核保有国が2年間、核開発と使用を一切凍結する。その間に、唯一の被爆国日本が仲介し、米朝、米中で話し合う。これが唯一の道だと私は考えます〉
これが極めてまっとうな見方だ。北朝鮮危機を奇貨居くべしのごとく利用して核武装なんて言語道断なのだ。
■武器爆買いで「米国第一」に協力
そもそも、「米国は同盟国である日本と100%ともにある」なんて言っているトランプだって、怪しいものだ。亀井氏が指摘している通り、北朝鮮有事が勃発すれば最前線でコトを構えるのは日本や韓国であって、米国ではない。それでいて、トランプが北朝鮮危機を煽るほど、日韓で防衛システム構築の声が高まり、米国産の武器を売りつけることができるのだ。軍需産業がウハウハになれば雇用は拡大し、低迷している政権の支持率も回復する――。「米国第一」を掲げるトランプがこう考えていても不思議じゃないのだ。
実際、すでに日本は米国の「言い値」で武器・装備品を売りつけられている。防衛省が2018年度の防衛予算として概算要求した金額は過去最大の5兆2551億円。特に増えたのが「ミサイル防衛」の経費で、17年度と比べて1142億円増の1791億円だ。防衛省内でも一時、導入中止が検討されていた無人偵察機グローバルホークも144億円が計上され、垂直離着陸機オスプレイも4機の取得費用などで971億円が盛り込まれた。いずれも米国が価格や納期などの決定権を握る「有償軍事援助」による購入だから、今後、青天井で増えていくのは確実だ。
「米国の中古兵器をどんどん高値で買わされる一方で、社会保障費などは大幅に削減されるわけです。日本国民にとってはこれほどバカげた話はありません」(森田実氏=前出)
北朝鮮に対する挑発行為をエスカレートさせるほど、日本はメタメタになるだけだ。
これでは北朝鮮と同じ発想 「日本も核武装」という暴論|日刊ゲンダイDIGITAL https://t.co/uRVLjhqiQg @tim1134
― 桃丸 (@eos1v) 2017年9月8日
随分前から日本会議の連中が騒いでいるよね。
― おっちゃん (@haru2929) 2017年9月8日
ハンムラビ法典と同じ発想じゃこの国の未来は危ないぞ。
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